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○医薬品の新規薬価収載について 総-5-1 (19 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00223.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第564回 11/15)《厚生労働省》
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5.投与対象となる患者
【患者選択について】
本剤は、心血管イベントの発現リスクが高く、(1)スタチンの最大耐用量(注 6)を一
定期間服用している又は(2)スタチンによる治療が適切ではない、最新の疾患ガイド
ライン(参考:JAS ガイドライン)を踏まえた脂質管理目標値に到達していない高コレ
ステロール血症患者に対して使用することが重要である。
本剤の最適な投与対象は、主として脂質管理目標値に達していない FH 患者、動脈硬
化性疾患の既往のある患者が想定される。上記に該当しない心血管イベントの発現リス
クが高いと考えられる non-FH 患者に対する使用にあたっては、スタチンのアドヒアラ
ンスや動脈硬化性疾患に関する他のリスクファクターの管理の状況を慎重に評価する
こと。
(注 6)最大耐用量とは、増量による副作用発現のリスクや患者背景(年齢、腎機能障害等)などを考慮し、
医師がその患者にとってこれ以上増量することが不適切であると判断した用量を指す。

本剤の投与の要否の判断にあたっては、以下の要件を確認する必要がある。
1) 【non-FH 患者】心血管イベントの発現リスクが高いこと。リスク評価にあたって
は、以下のリスク因子を 1 つ以上有することを目安とする。
① 冠動脈疾患(安定狭心症に対する冠動脈形成術を含む)の既往歴
② アテローム血栓性脳梗塞(明らかなアテロームを伴うその他の脳梗塞も含む)
の既往歴
③ 糖尿病
④ 慢性腎臓病
⑤ 末梢動脈疾患
⑥ 久山町研究スコアにて(※)にて高リスク分類(50~59 歳:19 以上、60~69
歳:13 以上、70~79 歳:8 以上)
※10 年間の動脈硬化性心疾患の発症リスクを予測するスコア。久山町研究のス
コアは、JAS ガイドライン 2022 年版の図 3-2 に基づいて計算すること。
2) 【non-FH 患者、FH 患者】最大耐用量(注 6)のスタチンを一定期間(FH 患者、上記
の①又は②に該当する患者の使用については、担当医師が臨床上十分な観察期間と
判断する期間。それ以外の患者の使用については、原則として 3 カ月以上)投与し
ても、脂質管理目標値に到達していないこと。また、本剤投与前には、スタチンに
加えて、エゼチミブを併用することも考慮すること。
3) 【non-FH 患者、FH 患者】スタチンによる治療が適さない患者については、以下の
いずれかに該当すること。なお、特定のスタチンの使用のみが困難な場合又は特定
のスタチンの禁忌にのみ該当する場合には、他のスタチンの投与可能性も十分に検
討すること。

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