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【3-3】新型インフルエンザ等対策政府行動計画の改定に向けた意見 (29 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36738.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第81回 12/22)《厚生労働省》
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新興感染症等は未知の部分も多く、必ずしも十全なエビデンスが当
初から得られるとは限らず、一定の不確実性を伴うものである。対策を
進める中で徐々にその性質が明らかになってくるなど、暫定的な仮説
を検証しながら対策を講じていかざるを得ない、「作動中の科学」とし
ての側面を有していることに留意する必要がある。
その上で、対策の基礎となるリスク評価を的確に行うことが重要で
あり、そのためには、平時から情報収集、分析、評価を行うための体制
を構築し運用することが不可欠である。
こうした体制の構築のため、機構(機構発足前は国立感染症研究所)
を中心に、サーベイランスや情報収集の体制の強化、諸外国や医療機関、
大学等に加え、各地域の地方衛生研究所等の地方自治体との協働・連携
により、感染症情報のネットワークを更に密なものとしていき、初発事
例の探知能力の向上やリスク評価能力の向上に努めることが期待され
る。
・科学的知見の迅速な提供、対策の助言と分かりやすい情報発信・共有

(科学的知見の迅速な提供、対策の助言と分かりやすい情報発信・共有)
リスク評価を行う役割とともに、科学的知見の迅速な提供や科学的
根拠に基づいた対策の助言の場面でも、機構には、重要な役割が期待さ
れる。
特に初期段階においては、事例の集積を通じ、病原体の病原性や感染
経路等を分析し、リスク評価に基づき、感染症の拡大防止対策の内容の
検討、症例定義や効果的な検査のあり方等につなげることは重要な役
割である。対策を進めていく中で状況の変化も含めてリスク評価を継
続的に行い、対策の内容の切り替えにもつなげていくために、政府に対
し必要な助言を行うことも重要な役割である。
こうした役割として、いわゆる「First Few Hundred Studies(FF100)」
のように、感染症危機発生時の最初期に症例定義に合致した数百症例
程度から平時から実施しているサーベイランスでは得られない知見を
迅速に収集するための臨床・疫学調査を実施し、得られた知見を還元す
ることが期待され、このような調査等を行う体制の整備も重要である。

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