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【資料2】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状について (16 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41827.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第88回 8/8)《厚生労働省》
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新型コロナウイルス感染症罹患後のME/CFSを発症する可能性について
(研究結果のまとめ)
ME/CFSに類似する症候を有する者の割合
• 「ME/CFSに類似する症候を有する」者の割合は感染者と非感染者とも0.5~0.7%で同程度であった。
「ME/CFSに類似する症候を有し」かつ「労作後の消耗が14時間以上続く」者の割合は、感染者で0.31~0.43%
と、非感染者の0.08~0.15%に比べ統計的な有意差はなかったが、やや高い傾向がみられた。
八尾市(成人)
感染者
非感染者

(n=2,919)a)

IOM基準合致、人(%)
IOM基準合致、かつ
PEMの持続時間が14時間以上、人(%)
a)

(n=1,283)a)

札幌市(成人)
感染者
非感染者

(n=1,628)a)

(n=654)a)

n
14

(%)
(0.48)

n
6

(%)
(0.47)

n
12

(%)
(0.74)

n
4

(%)
(0.61)

9

(0.31)

1

(0.08)

7

(0.43)

1

(0.15)

IOM基準の質問項目への無回答者を除いた人数

COVID-19罹患後にME/CFSを発症する可能性についての考察
• COVID-19への感染後に「ME/CFSに類似する症候を有する」者の割合は増加しておらず(回答者の0.5~
0.7%)、本研究からはCOVID-19罹患後にME/CFSを発症することを強く示唆する結果は認めなかった。
⇒本研究は、我が国におけるCOVID-19罹患後とME/CFSとの関連性についてこれまでよりも大規模に調査した研究
である。ただし、アンケート調査であるが故のlimitationもあり、COVID-19罹患後にME/CFSを発症する可能性に
ついては、他の疫学研究との比較や本研究で実施困難な質的研究を補完する目的で、国内外のCOVID-19と
ME/CFSに関連する論文等の文献レビューも重要と考える。
【研究の留意事項】

・アンケート調査のため、医師による直接の診断を実施することは困難であり、他疾患による症状が含まれている可能性は排除できない。
・一般的に回答率は症状のある人のほうが高くなる傾向(回答バイアス)があることから、罹患後症状を有した者の割合や、ME/CFSに類似した症状を有した者の
割合の解釈には留意が必要。
・感染者、非感染者ともに想起バイアスの影響は否定できない。
・今回はIOM基準を用いたが、ME/CFSの診断基準自体がまだ定まっていない点は留意が必要。
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