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【資料2】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状について (24 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41827.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第88回 8/8)《厚生労働省》 |
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厚生労働行政推進調査事業費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業)
令和5年度
COVID-19感染者の健康と回復に関するコホートの主な結果(住民調査:八尾市、札幌市)
研究分担者:国立国際医療研究センター国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター・センター長
磯博康
罹患後症状の経時的推移
➢
何らかの罹患後症状を有したと回答した割合は経時的に低下し、感染から18ヶ月後には、成人では約5%、小児では約1%であった。
頻度が多い症状は、睡眠障害、疲労感・倦怠感、頭痛、集中力低下であった。
※何らかの罹患後症状を有したと回答した割合(感染から3ヶ月→12ヶ月→18ヶ月 )
八尾市:成人 14.3%→6.3%→5.4% 小児:6.6%→1.6%→1.0%。 札幌市:成人 20.9%→5.7%→5.3% 小児 6.2%→2.5%→1.3%
補足:非感染者において遷延症状を有した割合 八尾市:成人 6.8%、小児:2.0% 札幌市:成人 9.7%、小児 3.8%
就業・就学への影響
➢
罹患後症状が長期的に持続している感染者は、
・休職や退職、休学や退学した割合に増加は見られなかったものの、
成人では「直近1年間に仕事を休みがちになった」*1、小児では過去1年間で中長期間の欠席*2や、「感染前と比較して遅刻・早
退・欠席が増加した」と回答した割合が高かった。
*1 八尾市は統計的な有意差あり、札幌市は統計的な有意差はなかったが高い傾向であった。
*2 過去1年間の欠席日数が、八尾市の調査では15~30日、札幌市の調査では31日以上が増加。
経済状況への影響
➢
新型コロナウイルスへの感染の有無や、罹患後症状の有無等によって、世帯収入の変化に差はなかった。
罹患後症状が持続するリスク因子
➢
成人では、八尾市の調査では「高齢」「肥満」「感染前のワクチン未接種」が罹患後症状の持続と関連を認めたが、札幌市の調査で
は関連を認めなかった。両調査結果の相違の原因は不明であり、追加の検討が必要と考える。
➢
小児では、罹患後症状が持続したと回答した者が少なく、解析は困難であった。
※研究の留意事項:
何らかの罹患後症状を有していた者の割合
3ヵ月
30
20
10
6ヵ月
12ヵ月
•
18ヵ月
20.9
14.312.0
6.3 5.4
8.5
5.7 5.3
6.6 5.7
1.6 1.0
6.2 5.2
2.5 1.3
0
八尾市
札幌市
八尾市
札幌市
•
•
•
•
一般的に回答率は症状のある人の方が高くなるという傾向がある(回答バイアス)ことから、罹患後症状を有し
た者の割合の解釈には留意が必要である。
回答者の年齢や性別のばらつきがあり、結果に影響した可能性がある。
感染者、非感染者ともに想起バイアスの影響は否定できない。
本研究の罹患後症状は自覚症状に基づいてのみ評価し、医学的に診断されたものではないため他疾患に伴う症状
が含まれている可能性がある。
ワクチンと罹患後症状の関係について検討することを目的とした研究ではないため、最終のワクチン接種からの
経過時間や、ワクチン接種者と非接種者の受療行動の違い等のワクチン接種に関する因子は調整されていない。
令和5年度
COVID-19感染者の健康と回復に関するコホートの主な結果(住民調査:八尾市、札幌市)
研究分担者:国立国際医療研究センター国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター・センター長
磯博康
罹患後症状の経時的推移
➢
何らかの罹患後症状を有したと回答した割合は経時的に低下し、感染から18ヶ月後には、成人では約5%、小児では約1%であった。
頻度が多い症状は、睡眠障害、疲労感・倦怠感、頭痛、集中力低下であった。
※何らかの罹患後症状を有したと回答した割合(感染から3ヶ月→12ヶ月→18ヶ月 )
八尾市:成人 14.3%→6.3%→5.4% 小児:6.6%→1.6%→1.0%。 札幌市:成人 20.9%→5.7%→5.3% 小児 6.2%→2.5%→1.3%
補足:非感染者において遷延症状を有した割合 八尾市:成人 6.8%、小児:2.0% 札幌市:成人 9.7%、小児 3.8%
就業・就学への影響
➢
罹患後症状が長期的に持続している感染者は、
・休職や退職、休学や退学した割合に増加は見られなかったものの、
成人では「直近1年間に仕事を休みがちになった」*1、小児では過去1年間で中長期間の欠席*2や、「感染前と比較して遅刻・早
退・欠席が増加した」と回答した割合が高かった。
*1 八尾市は統計的な有意差あり、札幌市は統計的な有意差はなかったが高い傾向であった。
*2 過去1年間の欠席日数が、八尾市の調査では15~30日、札幌市の調査では31日以上が増加。
経済状況への影響
➢
新型コロナウイルスへの感染の有無や、罹患後症状の有無等によって、世帯収入の変化に差はなかった。
罹患後症状が持続するリスク因子
➢
成人では、八尾市の調査では「高齢」「肥満」「感染前のワクチン未接種」が罹患後症状の持続と関連を認めたが、札幌市の調査で
は関連を認めなかった。両調査結果の相違の原因は不明であり、追加の検討が必要と考える。
➢
小児では、罹患後症状が持続したと回答した者が少なく、解析は困難であった。
※研究の留意事項:
何らかの罹患後症状を有していた者の割合
3ヵ月
30
20
10
6ヵ月
12ヵ月
•
18ヵ月
20.9
14.312.0
6.3 5.4
8.5
5.7 5.3
6.6 5.7
1.6 1.0
6.2 5.2
2.5 1.3
0
八尾市
札幌市
八尾市
札幌市
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一般的に回答率は症状のある人の方が高くなるという傾向がある(回答バイアス)ことから、罹患後症状を有し
た者の割合の解釈には留意が必要である。
回答者の年齢や性別のばらつきがあり、結果に影響した可能性がある。
感染者、非感染者ともに想起バイアスの影響は否定できない。
本研究の罹患後症状は自覚症状に基づいてのみ評価し、医学的に診断されたものではないため他疾患に伴う症状
が含まれている可能性がある。
ワクチンと罹患後症状の関係について検討することを目的とした研究ではないため、最終のワクチン接種からの
経過時間や、ワクチン接種者と非接種者の受療行動の違い等のワクチン接種に関する因子は調整されていない。