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【資料2】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状について (20 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41827.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第88回 8/8)《厚生労働省》 |
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厚生労働行政推進調査事業費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業)
新型コロナウイルス感染症に関するアンケート調査 ー北海道札幌市ー
研究分担者:国立国際医療研究センター国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター・センター長 磯博康
研究協力者:北海道大学大学院医学研究院公衆衛生学教室 教授 玉腰暁子、木村尚史、春原怜史
研究目的:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状の長期的な影響(罹患1年半以降の罹患後症状の状況、就業や就学への影響、社会経済状況への影響等)や罹患後症状が持続するリスク因子について
非感染者との比較や症状の持続の有無別に比較し、実態を明らかにすること
対
象:2021年度の調査*1に回答した札幌市在住の2020年1月~2022年2月(第1~6波)のCOVID-19感染者と非感染者7,969人
および2022年度の調査*2に回答した者のうち、調査当時18歳~19歳だった札幌市在住の2020年1月~2022年9月(第1~7波)のCOVID-19感染者と非感染者2,413人
方
法:自記式アンケート(オンライン回答) 調査時期:2024年2~3月
*1 2022年1月に実施した、札幌市在住の調査当時20歳~64歳の感染者および非感染者48,215人を対象とする調査。
罹患後症状の定義:感染者において、2か月以上持続し、かつ初回感染から3か月時点で有した症状
*2 2023年2月に実施した、札幌市在住の調査当時5歳~19歳の感染者および非感染者113,925人を対象とする調査。
遷延する症状(遷延症状)の定義:非感染者において、2022年12月から回答時点までの間で2か月以上続いた症状
有効回答者数
罹患後症状の持続のリスク要因
調査案内メール送付:初回調査時の年齢が18~64歳の10,382人
有効回答者2,731人 (有効回答率 26.3%。感染者1,967人、非感染者764人)
感染者のうち、感染から1年半以上経過した者を抽出し感染者群とした。
(なお、複数回感染者については、初回感染からの症状の有無について尋ねた)
結果
感染から1年半以上経過した感染者
1,523人
非感染者
764人
感染3か月時点で
罹患後症状あり
319人(20.9%)
調査時点で
感染3か月時点で
調査時点で
罹患後症状なし
罹患後症状が持続あり 罹患後症状が持続なし
250人(16.4%)
1,204人(79.1%)
69人(4.5%)
回答者背景
遷延症状あり
74人(9.7%)
遷延症状なし
690人(90.3%)
感染者 (n=1,523)
非感染者 (n=764)
罹患後症状あり (n=319)
罹患後症状
遷延症状
遷延症状
なし
あり
なし
持続あり
持続なし
(n=69)
(n=250)
(n=1204)
(n=74)
(n=690)
mean, n (SD,%) mean, n (SD,%) mean, n (SD,%) mean, n (SD,%) mean, n (SD,%)
44.5 (31.9)
44.0 (32.0)
42.4 (41.5)
45.7 (32.4)
45.3 (41.7)
47 (68.1)
170 (68.0)
704 (58.5)
50 (67.6)
402 (58.3)
平均年齢, 歳 (SD)
性(女性)
平均追跡期間,月 (SD)
32.71 (5.4)
感染回数
1回
29 (42.0)
2回以上
40 (58.0)
COVID-19初回感染の重症度
無症状
1 (1.5)
軽症
61 (88.4)
中等症Ⅰ・Ⅱ
2 (2.9)
重症
1 (1.5)
欠損
4 (5.8)
感染前のCOVID-19ワクチン接種*
接種なし
12 (17.4)
接種あり(1回)
35 (50.7)
接種あり(2回以上)
22 (31.9)
31.86 (5.7)
30.74 (6.9)
117 (46.8)
133 (53.2)
461 (38.3)
743 (61.7)
3 (1.2)
217 (86.8)
9 (3.6)
5 (2.0)
16 (6.4)
33 (2.7)
1056 (87.7)
26 (2.2)
23 (1.9)
66 (5.5)
44 (17.6)
127 (50.8)
79 (31.6)
196 (16.3)
479 (39.8)
529 (43.9)
5
0
57
(6.8)
(0)
(77.0)
35
5
560
(5.1)
(0.7)
(81.2)
*非感染者においては回答時点での接種状況
20.0
15.0
10.0
5.0
0.0
年齢(10歳加齢)
性 (Ref=男性)
女性
0.68
BMI, kg/m2(Ref=18.5-24.9)
18.5未満
1.19
25.0以上
0.83
基礎疾患 (Ref=なし)
あり
1.21
COVID-19初回感染の重症度 (Ref=軽症)
無症状
1.44
中等症Ⅰ・Ⅱ
0.74
重症
0.70
経済状況への影響
95%
信頼区間
0.78-1.22
罹患後症状の「持続なし」に対
する「持続あり」の調整オッズ
比は、年齢、性、BMI、基礎疾
患、COVID-19初回感染時の重
症度、COVID-19ワクチン接種
とは関連がみられなかった。
0.35-1.32
0.41-3.41
0.45-1.55
0.67-2.19
0.12-17.37
0.15-3.75
0.07-6.83
*説明変数は、年齢、性、感染前のBMI、基
礎疾患の有無、COVID-19初回感染時の重
症度、COVID-19ワクチン接種、2021年の
世帯収入、教育歴。
接種あり(1回)
接種あり(2回以上)
0.93
0.80
2021年から2022年にかけての世帯収入変化の調整オッズ比
2021年と比較して2022年の
調整
95%
世帯収入が「増加・不変」に
オッズ比* 信頼区間
対する「減少」の調整オッズ
非感染者 遷延症状なし
Ref.
比は、左記の群間で有意な差
非感染者 遷延症状あり
1.41
0.58-3.42 を認めなかった。
感染者 罹患後症状なし
感染者 罹患後症状持続なし
感染者 罹患後症状持続あり
0.42-2.03
0.33-1.93
調整
95%
オッズ比* 信頼区間
罹患後症状なし
罹患後症状が就業(学)へ及ぼす影響
感染者 (n=1,523)
1.24
0.91
1.43
感染者における罹患後症状と
主観的経済状況の調整オッズ比
感染者
感染前のCOVID-19ワクチン接種 (Ref=接種なし)
Ref.
持続なし
1.61
1.17-2.23
持続あり
2.41
1.43-4.07
0.85-1.81
0.50-1.63
0.55-3.73
*調整変数は年齢、性、感染前の世帯
年収、基礎疾患、雇用形態、同居の有
無。
感染者において、感染前と比較して主観
的経済状況が「とてもよくなった・よく
なった・変わらない」に対する「悪く
なった・とても悪くなった」と回答した
者の調整オッズ比は、罹患後症状なしと
比べて、罹患後症状持続ありで約2.4、
持続なしでも約1.6と罹患後症状を有す
る者で主観的経済状況が悪化したことが
示された。
非感染者 (n=764)
まとめ
➢ 感染者において、いずれか1つ以上の罹患後症状を有していた
持続あり
持続なし
者は、感染3か月後時点では20.9%であったが、経時的に低下
(n=69)
(n=250)
(n=1204)
(n=74)
(n=690)
し、1年半後も持続している者は5.3%であった。持続した症状
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
で多く見られた症状は、疲労感・倦怠感、脱毛、嗅覚障害、味
休職(学)した
3
(4.3)
2
(0.8)
16
(1.3)
1
(1.4)
6
(0.9)
覚障害、呼吸困難、集中力低下であった。
退職(学)した
4
(5.8)
11
(4.4)
33
(2.7)
7
(9.5)
31
(4.5)
➢ 罹患後症状の持続のリスク要因は特に認められなかった。
休みがちになった
8
(11.6)
6
(2.4)
25
(2.1)
2
(2.7)
9
(1.3)
➢ 罹患後症状が持続した者において、「休職(学)した」「休み
直近1年間(2022年12月以降)の就業(学)の変化を尋ねたところ、 「休職(学)し
がちになった」と回答した者が多い傾向が見られたが、統計的
た」と回答した者は、罹患後症状の持続ありの感染者で4.3%、 「休みがちになった」
有意な結果は得られなかった。
と回答した者は、罹患後症状の持続ありの感染者で11.6%と、他の群に比べて高い傾
➢ 世帯収入の変化については、群間で有意な差を認めなかった。
向が見られた。
感染前と比較した主観的経済状況の変化は、罹患後症状なしに
比べて、罹患後症状持続ありで感染前と比較して悪化した。
罹患後症状あり (n=319)
感染者の罹患後症状の時系列推移(n=1,523)
(%)
調整
オッズ比*
0.98
罹患後症状
なし
3か月
6か月
遷延症状
あり
12か月
遷延症状
なし
18か月
いずれかの症状あり
脱毛
疲労感・倦怠感
嗅覚障害
味覚障害
呼吸困難
集中力低下
3か月
20.9
7.7
4.0
4.0
3.3
3.2
2.9
6か月
8.5
2.2
1.8
1.5
1.2
1.5
1.3
12か月
5.7
1.1
1.4
1.2
0.7
1.1
0.9
18か月
5.3
1.0
1.2
1.1
0.5
1.1
0.9
(研究の留意事項)
・一般的に回答率は症状がある人の方が高くなる傾向がある(回答バイアス)ことから、
罹患後症状を有する者・持続する者の割合の解釈には留意が必要である。
・感染者、非感染者ともに想起バイアスの可能性は否定できない。
・本研究の罹患後症状は自覚症状に基づいてのみ評価し、医学的に診断されたものではな
いため、他疾患に伴う症状やCOVID-19再感染による症状が含まれている可能性がある。
・ワクチンと罹患後症状の関係を検討目的とした研究ではないため、最終接種からの経過
時間や、接種者と非接種者の受療行動の違い等の関連因子の影響は除外しきれない。
新型コロナウイルス感染症に関するアンケート調査 ー北海道札幌市ー
研究分担者:国立国際医療研究センター国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター・センター長 磯博康
研究協力者:北海道大学大学院医学研究院公衆衛生学教室 教授 玉腰暁子、木村尚史、春原怜史
研究目的:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状の長期的な影響(罹患1年半以降の罹患後症状の状況、就業や就学への影響、社会経済状況への影響等)や罹患後症状が持続するリスク因子について
非感染者との比較や症状の持続の有無別に比較し、実態を明らかにすること
対
象:2021年度の調査*1に回答した札幌市在住の2020年1月~2022年2月(第1~6波)のCOVID-19感染者と非感染者7,969人
および2022年度の調査*2に回答した者のうち、調査当時18歳~19歳だった札幌市在住の2020年1月~2022年9月(第1~7波)のCOVID-19感染者と非感染者2,413人
方
法:自記式アンケート(オンライン回答) 調査時期:2024年2~3月
*1 2022年1月に実施した、札幌市在住の調査当時20歳~64歳の感染者および非感染者48,215人を対象とする調査。
罹患後症状の定義:感染者において、2か月以上持続し、かつ初回感染から3か月時点で有した症状
*2 2023年2月に実施した、札幌市在住の調査当時5歳~19歳の感染者および非感染者113,925人を対象とする調査。
遷延する症状(遷延症状)の定義:非感染者において、2022年12月から回答時点までの間で2か月以上続いた症状
有効回答者数
罹患後症状の持続のリスク要因
調査案内メール送付:初回調査時の年齢が18~64歳の10,382人
有効回答者2,731人 (有効回答率 26.3%。感染者1,967人、非感染者764人)
感染者のうち、感染から1年半以上経過した者を抽出し感染者群とした。
(なお、複数回感染者については、初回感染からの症状の有無について尋ねた)
結果
感染から1年半以上経過した感染者
1,523人
非感染者
764人
感染3か月時点で
罹患後症状あり
319人(20.9%)
調査時点で
感染3か月時点で
調査時点で
罹患後症状なし
罹患後症状が持続あり 罹患後症状が持続なし
250人(16.4%)
1,204人(79.1%)
69人(4.5%)
回答者背景
遷延症状あり
74人(9.7%)
遷延症状なし
690人(90.3%)
感染者 (n=1,523)
非感染者 (n=764)
罹患後症状あり (n=319)
罹患後症状
遷延症状
遷延症状
なし
あり
なし
持続あり
持続なし
(n=69)
(n=250)
(n=1204)
(n=74)
(n=690)
mean, n (SD,%) mean, n (SD,%) mean, n (SD,%) mean, n (SD,%) mean, n (SD,%)
44.5 (31.9)
44.0 (32.0)
42.4 (41.5)
45.7 (32.4)
45.3 (41.7)
47 (68.1)
170 (68.0)
704 (58.5)
50 (67.6)
402 (58.3)
平均年齢, 歳 (SD)
性(女性)
平均追跡期間,月 (SD)
32.71 (5.4)
感染回数
1回
29 (42.0)
2回以上
40 (58.0)
COVID-19初回感染の重症度
無症状
1 (1.5)
軽症
61 (88.4)
中等症Ⅰ・Ⅱ
2 (2.9)
重症
1 (1.5)
欠損
4 (5.8)
感染前のCOVID-19ワクチン接種*
接種なし
12 (17.4)
接種あり(1回)
35 (50.7)
接種あり(2回以上)
22 (31.9)
31.86 (5.7)
30.74 (6.9)
117 (46.8)
133 (53.2)
461 (38.3)
743 (61.7)
3 (1.2)
217 (86.8)
9 (3.6)
5 (2.0)
16 (6.4)
33 (2.7)
1056 (87.7)
26 (2.2)
23 (1.9)
66 (5.5)
44 (17.6)
127 (50.8)
79 (31.6)
196 (16.3)
479 (39.8)
529 (43.9)
5
0
57
(6.8)
(0)
(77.0)
35
5
560
(5.1)
(0.7)
(81.2)
*非感染者においては回答時点での接種状況
20.0
15.0
10.0
5.0
0.0
年齢(10歳加齢)
性 (Ref=男性)
女性
0.68
BMI, kg/m2(Ref=18.5-24.9)
18.5未満
1.19
25.0以上
0.83
基礎疾患 (Ref=なし)
あり
1.21
COVID-19初回感染の重症度 (Ref=軽症)
無症状
1.44
中等症Ⅰ・Ⅱ
0.74
重症
0.70
経済状況への影響
95%
信頼区間
0.78-1.22
罹患後症状の「持続なし」に対
する「持続あり」の調整オッズ
比は、年齢、性、BMI、基礎疾
患、COVID-19初回感染時の重
症度、COVID-19ワクチン接種
とは関連がみられなかった。
0.35-1.32
0.41-3.41
0.45-1.55
0.67-2.19
0.12-17.37
0.15-3.75
0.07-6.83
*説明変数は、年齢、性、感染前のBMI、基
礎疾患の有無、COVID-19初回感染時の重
症度、COVID-19ワクチン接種、2021年の
世帯収入、教育歴。
接種あり(1回)
接種あり(2回以上)
0.93
0.80
2021年から2022年にかけての世帯収入変化の調整オッズ比
2021年と比較して2022年の
調整
95%
世帯収入が「増加・不変」に
オッズ比* 信頼区間
対する「減少」の調整オッズ
非感染者 遷延症状なし
Ref.
比は、左記の群間で有意な差
非感染者 遷延症状あり
1.41
0.58-3.42 を認めなかった。
感染者 罹患後症状なし
感染者 罹患後症状持続なし
感染者 罹患後症状持続あり
0.42-2.03
0.33-1.93
調整
95%
オッズ比* 信頼区間
罹患後症状なし
罹患後症状が就業(学)へ及ぼす影響
感染者 (n=1,523)
1.24
0.91
1.43
感染者における罹患後症状と
主観的経済状況の調整オッズ比
感染者
感染前のCOVID-19ワクチン接種 (Ref=接種なし)
Ref.
持続なし
1.61
1.17-2.23
持続あり
2.41
1.43-4.07
0.85-1.81
0.50-1.63
0.55-3.73
*調整変数は年齢、性、感染前の世帯
年収、基礎疾患、雇用形態、同居の有
無。
感染者において、感染前と比較して主観
的経済状況が「とてもよくなった・よく
なった・変わらない」に対する「悪く
なった・とても悪くなった」と回答した
者の調整オッズ比は、罹患後症状なしと
比べて、罹患後症状持続ありで約2.4、
持続なしでも約1.6と罹患後症状を有す
る者で主観的経済状況が悪化したことが
示された。
非感染者 (n=764)
まとめ
➢ 感染者において、いずれか1つ以上の罹患後症状を有していた
持続あり
持続なし
者は、感染3か月後時点では20.9%であったが、経時的に低下
(n=69)
(n=250)
(n=1204)
(n=74)
(n=690)
し、1年半後も持続している者は5.3%であった。持続した症状
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
で多く見られた症状は、疲労感・倦怠感、脱毛、嗅覚障害、味
休職(学)した
3
(4.3)
2
(0.8)
16
(1.3)
1
(1.4)
6
(0.9)
覚障害、呼吸困難、集中力低下であった。
退職(学)した
4
(5.8)
11
(4.4)
33
(2.7)
7
(9.5)
31
(4.5)
➢ 罹患後症状の持続のリスク要因は特に認められなかった。
休みがちになった
8
(11.6)
6
(2.4)
25
(2.1)
2
(2.7)
9
(1.3)
➢ 罹患後症状が持続した者において、「休職(学)した」「休み
直近1年間(2022年12月以降)の就業(学)の変化を尋ねたところ、 「休職(学)し
がちになった」と回答した者が多い傾向が見られたが、統計的
た」と回答した者は、罹患後症状の持続ありの感染者で4.3%、 「休みがちになった」
有意な結果は得られなかった。
と回答した者は、罹患後症状の持続ありの感染者で11.6%と、他の群に比べて高い傾
➢ 世帯収入の変化については、群間で有意な差を認めなかった。
向が見られた。
感染前と比較した主観的経済状況の変化は、罹患後症状なしに
比べて、罹患後症状持続ありで感染前と比較して悪化した。
罹患後症状あり (n=319)
感染者の罹患後症状の時系列推移(n=1,523)
(%)
調整
オッズ比*
0.98
罹患後症状
なし
3か月
6か月
遷延症状
あり
12か月
遷延症状
なし
18か月
いずれかの症状あり
脱毛
疲労感・倦怠感
嗅覚障害
味覚障害
呼吸困難
集中力低下
3か月
20.9
7.7
4.0
4.0
3.3
3.2
2.9
6か月
8.5
2.2
1.8
1.5
1.2
1.5
1.3
12か月
5.7
1.1
1.4
1.2
0.7
1.1
0.9
18か月
5.3
1.0
1.2
1.1
0.5
1.1
0.9
(研究の留意事項)
・一般的に回答率は症状がある人の方が高くなる傾向がある(回答バイアス)ことから、
罹患後症状を有する者・持続する者の割合の解釈には留意が必要である。
・感染者、非感染者ともに想起バイアスの可能性は否定できない。
・本研究の罹患後症状は自覚症状に基づいてのみ評価し、医学的に診断されたものではな
いため、他疾患に伴う症状やCOVID-19再感染による症状が含まれている可能性がある。
・ワクチンと罹患後症状の関係を検討目的とした研究ではないため、最終接種からの経過
時間や、接種者と非接種者の受療行動の違い等の関連因子の影響は除外しきれない。