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【資料2】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状について (19 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41827.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第88回 8/8)《厚生労働省》 |
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厚生労働行政推進調査事業費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業)
コロナ禍における住民の皆様の健康状態に関する調査Ⅱ ー大阪府八尾市ー
研究分担者:国立国際医療研究センター国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター・センター長 磯博康 研究協力者:細澤麻里子、堀 幸、小林知晃
研究目的:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状の長期的な影響(罹患1年半以降の罹患後症状の状況、就業や就学への影響、社会経済状況への影響等)
や罹患後症状が持続するリスク因子について、非感染者との比較や症状の持続の有無別に比較し、実態を明らかにすること。
対
象:2022年度の調査*に回答した、2021年3月~2022年4月(第4~6波)のCOVID-19感染者と非感染者で、八尾市在住の19~70歳(2023年8月時点)
方
法:自記式アンケート(オンライン回答) 調査時期:2024年1~2月
* 2022年11月に実施した、八尾市在住の18歳~79歳の感染者および非感染者26,685人を対象とする
罹患後症状の定義:感染者において、2か月以上持続し、かつ初回感染から3か月時点で有した症状 調査。2023年度調査では、2023年8月時点で70歳以下を対象とした。
遷延する症状(遷延症状)の定義:非感染者において、2022年12月から回答時点までの間で2か月以上続いた症状
罹患後症状持続のリスク要因
有効回答者数
経済状況への影響
アンケート送付:2023年8月時点で19~70歳の7,404人
調整
95%
オッズ比*
信頼区間
有効回答者4,333人 (有効回答率 58.5%。感染者3,019人、非感染者1,314人)
年齢(10歳加齢)
1.27
1.01-1.60
感染者のうち、感染から1年半以上経過した者を抽出し感染群とした。
性 (Ref=男性)
(なお、複数回感染者については、初回感染からの症状の有無について尋ねた)
女性
0.90
0.52-1.56
非感染群
感染から1年半以上経過した感染群
結果
1,314人
2,314人
BMI, kg/m2(Ref=18.5-24.9)
18.5未満
1.18
0.50-2.77
25.0以上
2.47
1.41-4.32
感染3か月時点で
罹患後症状あり
基礎疾患 (Ref=なし)
330人(14.3%)
あり
1.28
0.76-2.17
COVID-19初回感染の重症度 (Ref=軽症)
調査時点で
感染3か月時点で
調査時点で
無症状
1.32
0.14-12.32
遷延症状あり
遷延症状なし
罹患後症状が持続あり 罹患後症状が持続なし
罹患後症状なし
89人(6.8%)
1,225人(93.2%)
113人(4.9%)
217人(9.4%)
1,984人(85.7%)
中等症Ⅰ・Ⅱ
0.41
0.15-1.10
重症
0.44
0.10-1.91
感染者(n=2,314)
非感染者 (n=1,314)
回答者背景
感染前のCOVID-19ワクチン接種 (Ref=接種なし)
罹患後症状あり (n=330)
罹患後症状
遷延症状
接種あり(1回)
N/A
遷延症状
なし
なし
持続あり
持続なし
接種あり(2回以上)
0.57
0.32-0.99
あり(n=89)
(n=113)
mean, n
(n=1,984)
(n=217)
*説明変数は、年齢、性、感染前のBMI、基
礎疾患の有無、COVID-19初回感染時の重
症度、COVID-19ワクチン接種、2021年の
世帯収入、教育歴。
(n=1,225)
(SD,%) mean, n (SD,%) mean, n (SD,%) mean, n
平均年齢,歳 (SD)
48.2 (11.3)
性(女性)
69
(61.1)
平均追跡期間,月 (SD)
25.8
(4.0)
感染回数
1回
89
(78.8)
2回以上
24
(21.2)
COVID-19初回感染の重症度
無症状・軽症
93
(82.3)
中等症Ⅰ・Ⅱ
9
(8.0)
重症
4
(3.5)
欠損
(6.2)
7
感染前のCOVID-19ワクチン接種*
接種なし
47
(41.6)
接種あり(1回)
0
(0)
接種あり(2回以上)
66
(58.4)
罹患後症状の「持続なし」に対
する「持続あり」の調整オッズ
比は、
・年齢が10歳上昇で1.3倍
・肥満は2.5倍
であった。
また、感染前のワクチン2回以
上接種は未接種と比べ、罹患後
症状持続のオッズの低下と関連
した。
(SD,%)
mean, n
(SD,%)
45.1
147
25.1
(12.3) 43.9 (12.1)
(67.7) 1,234 (62.2)
(3.7) 24.2 (3.0)
45.5
62
‐
(13.1)
(69.7)
‐
45.0
769
‐
(13.1)
(62.8)
‐
180
37
(83.0)
(17.1)
1651 (83.2)
333 (16.8)
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
178
19
6
14
(82.0) 1,858 (93.6)
(8.8)
28
(1.4)
(2.8)
2
(0.1)
(6.5)
96
(4.8)
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
73
2
142
(33.6) 422 (21.3)
(0.9)
22
(1.1)
(65.4) 1,540 (77.6)
8
0
81
(9.0)
(0)
(91.0)
96
2
1,126
(7.8)
(0.2)
(91.9)
罹患後症状が就業(学)へ及ぼす影響
感染者 (n=2,314)
罹患後症状あり (n=330)
持続あり
(n=113)
持続なし
(n=217)
非感染者 (n=1,314)
罹患後症状
なし
(n=1,984)
遷延症状
あり(n=89)
遷延症状
なし
(n=1,225)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
休職(学)した
4
(3.5)
5
(2.3)
22
(1.1)
4
(4.5)
15
(1.2)
退職(学)した
3
(2.7)
5
(2.3)
50
(2.5)
2
(2.2)
36
(2.9)
休みがちになった
8
(7.1)
4
(1.8)
16
(0.8)
2
(2.2)
8
(0.7)
直近1年間(2022年12月以降)の就業(学)の変化を尋ねたところ、「休みが
ちになった」と回答した者は、罹患後症状の持続ありの感染者で7.1%と、他の
群に比べて高かった。
*非感染者においては2022年4月末までの接種状況
3か月
6か月
12か月
18か月
(%)
感染者の罹患後症状の時系列推移(n=2,314)
割 15.0
合 10.0
5.0
0.0
2021年から2022年にかけての世帯収入変化の調整オッズ比
2021年と比較して2022年の
調整
95%
オッズ比* 信頼区間 世帯収入が「増加・不変」に
対する「減少」の調整オッズ
非感染者 遷延症状なし
Ref.
比は、左記の群間で有意な差
非感染者 遷延症状あり
1.50
0.83-2.69
を認めなかった。
感染者 罹患後症状なし
感染者 罹患後症状持続なし
感染者 罹患後症状持続あり
1.07
1.52
1.03
0.86-1.35
0.97-2.31
0.55-1.94
* 調整変数は年齢、性、感染前の世帯年
収、基礎疾患、雇用形態、同居の有無。
感染者において、感染前と比較して主観的経
済状況が「とてもよくなった・よくなった・
変わらない」に対する「悪くなった・とても
悪くなった」と回答した者の調整オッズ比は
罹患後症状なしと比べて罹患後症状持続あり
調整
95%
感染者
*
オッズ比 信頼区間 で2.09であり、罹患後症状の持続によって主
観的経済状況が悪化したことが示された。
罹患後症状なし
Ref.
罹患後症状持続ありでは、経済状況の悪化の
持続なし
1.13
0.80-1.60 理由として「自分の健康状態の変化」や「家
持続あり
2.09
1.38-3.16 族の状況の変化」と回答した者の割合が他の
群と比べて高かった。
感染者における罹患後症状と
主観的経済状況の調整オッズ比
まとめ
➢ 感染者において、何らか1つ以上の罹患後症状を有していた者
は、感染3か月後時点では14.3%であったが、経時的に低下し、
1年半後も持続している者は5.4%であった。持続した症状で多
く見られた症状は、疲労感・倦怠感、睡眠障害、集中力低下、
呼吸困難、脱毛、ブレインフォグであった。
➢ 罹患後症状が持続するリスク要因として、高齢、肥満が挙げら
れた。また、感染前に2回以上ワクチン接種した群では、罹患
後症状が持続するリスクが低かった。
➢ 罹患後症状が持続した者において、「休みがちになった」と回
答した者が多く、罹患後症状の持続が就業(学)に影響を及ぼ
すことが示された。
➢ 世帯収入の変化については、群間で有意な差を認めなかったが、
感染前と比較した主観的経済状況は、罹患後症状なしに比べて、
罹患後症状が持続した者で悪化した。
(研究の留意事項)
・一般的に回答率は症状がある人の方が高くなる傾向がある(回答バイアス)ことから、
いずれかの症状あり
疲労感・倦怠感
睡眠障害
集中力低下
呼吸困難
脱毛
ブレインフォグ
3か月
14.3
3.5
2.7
2.7
2.5
2.1
1.9
罹患後症状を有する者・持続する者の割合の解釈には留意が必要である。
・感染者、非感染者ともに想起バイアスの可能性は否定できない。
・本研究の罹患後症状は自覚症状に基づいてのみ評価し、医学的に診断されたものではな
6か月
12.0
2.5
2.7
2.3
2.1
1.7
1.4
12か月
6.3
1.1
1.6
1.5
0.9
0.8
0.8
いため、他疾患に伴う症状やCOVID-19再感染による症状が含まれている可能性がある。
・ワクチンと罹患後症状の関係を検討目的とした研究ではないため、最終接種からの経過
18か月
5.4
1.0
1.3
1.2
0.8
0.6
0.8
時間や、接種者と非接種者の受療行動の違い等の関連因子の影響は除外しきれない。
コロナ禍における住民の皆様の健康状態に関する調査Ⅱ ー大阪府八尾市ー
研究分担者:国立国際医療研究センター国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター・センター長 磯博康 研究協力者:細澤麻里子、堀 幸、小林知晃
研究目的:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状の長期的な影響(罹患1年半以降の罹患後症状の状況、就業や就学への影響、社会経済状況への影響等)
や罹患後症状が持続するリスク因子について、非感染者との比較や症状の持続の有無別に比較し、実態を明らかにすること。
対
象:2022年度の調査*に回答した、2021年3月~2022年4月(第4~6波)のCOVID-19感染者と非感染者で、八尾市在住の19~70歳(2023年8月時点)
方
法:自記式アンケート(オンライン回答) 調査時期:2024年1~2月
* 2022年11月に実施した、八尾市在住の18歳~79歳の感染者および非感染者26,685人を対象とする
罹患後症状の定義:感染者において、2か月以上持続し、かつ初回感染から3か月時点で有した症状 調査。2023年度調査では、2023年8月時点で70歳以下を対象とした。
遷延する症状(遷延症状)の定義:非感染者において、2022年12月から回答時点までの間で2か月以上続いた症状
罹患後症状持続のリスク要因
有効回答者数
経済状況への影響
アンケート送付:2023年8月時点で19~70歳の7,404人
調整
95%
オッズ比*
信頼区間
有効回答者4,333人 (有効回答率 58.5%。感染者3,019人、非感染者1,314人)
年齢(10歳加齢)
1.27
1.01-1.60
感染者のうち、感染から1年半以上経過した者を抽出し感染群とした。
性 (Ref=男性)
(なお、複数回感染者については、初回感染からの症状の有無について尋ねた)
女性
0.90
0.52-1.56
非感染群
感染から1年半以上経過した感染群
結果
1,314人
2,314人
BMI, kg/m2(Ref=18.5-24.9)
18.5未満
1.18
0.50-2.77
25.0以上
2.47
1.41-4.32
感染3か月時点で
罹患後症状あり
基礎疾患 (Ref=なし)
330人(14.3%)
あり
1.28
0.76-2.17
COVID-19初回感染の重症度 (Ref=軽症)
調査時点で
感染3か月時点で
調査時点で
無症状
1.32
0.14-12.32
遷延症状あり
遷延症状なし
罹患後症状が持続あり 罹患後症状が持続なし
罹患後症状なし
89人(6.8%)
1,225人(93.2%)
113人(4.9%)
217人(9.4%)
1,984人(85.7%)
中等症Ⅰ・Ⅱ
0.41
0.15-1.10
重症
0.44
0.10-1.91
感染者(n=2,314)
非感染者 (n=1,314)
回答者背景
感染前のCOVID-19ワクチン接種 (Ref=接種なし)
罹患後症状あり (n=330)
罹患後症状
遷延症状
接種あり(1回)
N/A
遷延症状
なし
なし
持続あり
持続なし
接種あり(2回以上)
0.57
0.32-0.99
あり(n=89)
(n=113)
mean, n
(n=1,984)
(n=217)
*説明変数は、年齢、性、感染前のBMI、基
礎疾患の有無、COVID-19初回感染時の重
症度、COVID-19ワクチン接種、2021年の
世帯収入、教育歴。
(n=1,225)
(SD,%) mean, n (SD,%) mean, n (SD,%) mean, n
平均年齢,歳 (SD)
48.2 (11.3)
性(女性)
69
(61.1)
平均追跡期間,月 (SD)
25.8
(4.0)
感染回数
1回
89
(78.8)
2回以上
24
(21.2)
COVID-19初回感染の重症度
無症状・軽症
93
(82.3)
中等症Ⅰ・Ⅱ
9
(8.0)
重症
4
(3.5)
欠損
(6.2)
7
感染前のCOVID-19ワクチン接種*
接種なし
47
(41.6)
接種あり(1回)
0
(0)
接種あり(2回以上)
66
(58.4)
罹患後症状の「持続なし」に対
する「持続あり」の調整オッズ
比は、
・年齢が10歳上昇で1.3倍
・肥満は2.5倍
であった。
また、感染前のワクチン2回以
上接種は未接種と比べ、罹患後
症状持続のオッズの低下と関連
した。
(SD,%)
mean, n
(SD,%)
45.1
147
25.1
(12.3) 43.9 (12.1)
(67.7) 1,234 (62.2)
(3.7) 24.2 (3.0)
45.5
62
‐
(13.1)
(69.7)
‐
45.0
769
‐
(13.1)
(62.8)
‐
180
37
(83.0)
(17.1)
1651 (83.2)
333 (16.8)
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
178
19
6
14
(82.0) 1,858 (93.6)
(8.8)
28
(1.4)
(2.8)
2
(0.1)
(6.5)
96
(4.8)
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
73
2
142
(33.6) 422 (21.3)
(0.9)
22
(1.1)
(65.4) 1,540 (77.6)
8
0
81
(9.0)
(0)
(91.0)
96
2
1,126
(7.8)
(0.2)
(91.9)
罹患後症状が就業(学)へ及ぼす影響
感染者 (n=2,314)
罹患後症状あり (n=330)
持続あり
(n=113)
持続なし
(n=217)
非感染者 (n=1,314)
罹患後症状
なし
(n=1,984)
遷延症状
あり(n=89)
遷延症状
なし
(n=1,225)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
休職(学)した
4
(3.5)
5
(2.3)
22
(1.1)
4
(4.5)
15
(1.2)
退職(学)した
3
(2.7)
5
(2.3)
50
(2.5)
2
(2.2)
36
(2.9)
休みがちになった
8
(7.1)
4
(1.8)
16
(0.8)
2
(2.2)
8
(0.7)
直近1年間(2022年12月以降)の就業(学)の変化を尋ねたところ、「休みが
ちになった」と回答した者は、罹患後症状の持続ありの感染者で7.1%と、他の
群に比べて高かった。
*非感染者においては2022年4月末までの接種状況
3か月
6か月
12か月
18か月
(%)
感染者の罹患後症状の時系列推移(n=2,314)
割 15.0
合 10.0
5.0
0.0
2021年から2022年にかけての世帯収入変化の調整オッズ比
2021年と比較して2022年の
調整
95%
オッズ比* 信頼区間 世帯収入が「増加・不変」に
対する「減少」の調整オッズ
非感染者 遷延症状なし
Ref.
比は、左記の群間で有意な差
非感染者 遷延症状あり
1.50
0.83-2.69
を認めなかった。
感染者 罹患後症状なし
感染者 罹患後症状持続なし
感染者 罹患後症状持続あり
1.07
1.52
1.03
0.86-1.35
0.97-2.31
0.55-1.94
* 調整変数は年齢、性、感染前の世帯年
収、基礎疾患、雇用形態、同居の有無。
感染者において、感染前と比較して主観的経
済状況が「とてもよくなった・よくなった・
変わらない」に対する「悪くなった・とても
悪くなった」と回答した者の調整オッズ比は
罹患後症状なしと比べて罹患後症状持続あり
調整
95%
感染者
*
オッズ比 信頼区間 で2.09であり、罹患後症状の持続によって主
観的経済状況が悪化したことが示された。
罹患後症状なし
Ref.
罹患後症状持続ありでは、経済状況の悪化の
持続なし
1.13
0.80-1.60 理由として「自分の健康状態の変化」や「家
持続あり
2.09
1.38-3.16 族の状況の変化」と回答した者の割合が他の
群と比べて高かった。
感染者における罹患後症状と
主観的経済状況の調整オッズ比
まとめ
➢ 感染者において、何らか1つ以上の罹患後症状を有していた者
は、感染3か月後時点では14.3%であったが、経時的に低下し、
1年半後も持続している者は5.4%であった。持続した症状で多
く見られた症状は、疲労感・倦怠感、睡眠障害、集中力低下、
呼吸困難、脱毛、ブレインフォグであった。
➢ 罹患後症状が持続するリスク要因として、高齢、肥満が挙げら
れた。また、感染前に2回以上ワクチン接種した群では、罹患
後症状が持続するリスクが低かった。
➢ 罹患後症状が持続した者において、「休みがちになった」と回
答した者が多く、罹患後症状の持続が就業(学)に影響を及ぼ
すことが示された。
➢ 世帯収入の変化については、群間で有意な差を認めなかったが、
感染前と比較した主観的経済状況は、罹患後症状なしに比べて、
罹患後症状が持続した者で悪化した。
(研究の留意事項)
・一般的に回答率は症状がある人の方が高くなる傾向がある(回答バイアス)ことから、
いずれかの症状あり
疲労感・倦怠感
睡眠障害
集中力低下
呼吸困難
脱毛
ブレインフォグ
3か月
14.3
3.5
2.7
2.7
2.5
2.1
1.9
罹患後症状を有する者・持続する者の割合の解釈には留意が必要である。
・感染者、非感染者ともに想起バイアスの可能性は否定できない。
・本研究の罹患後症状は自覚症状に基づいてのみ評価し、医学的に診断されたものではな
6か月
12.0
2.5
2.7
2.3
2.1
1.7
1.4
12か月
6.3
1.1
1.6
1.5
0.9
0.8
0.8
いため、他疾患に伴う症状やCOVID-19再感染による症状が含まれている可能性がある。
・ワクチンと罹患後症状の関係を検討目的とした研究ではないため、最終接種からの経過
18か月
5.4
1.0
1.3
1.2
0.8
0.6
0.8
時間や、接種者と非接種者の受療行動の違い等の関連因子の影響は除外しきれない。