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資料2-4 重篤副作用疾患別対応マニュアル 血管炎による腎障害(ANCA関連含む)(案)[1.2MB] (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00011.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第16回 10/17)《厚生労働省》
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5.治療法
最も重要な点は原因薬剤を速やかに中止することである。薬剤中止後、
臨床症状は1~4週間以内に改善することが多いが、血管炎の症状が強い
場合には副腎皮質ステロイドを考慮する。一般に臓器障害は一次性血管炎
に比べ軽症で予後良好であるが、中等度以上の場合、薬剤中止後も遷延し
血管炎症状が重篤化することがある。特に壊死性糸球体腎炎や肺出血を認
めた場合にはステロイドパルス療法と免疫抑制薬を開始し、大量肺出血に
よる致死的な状態では血漿交換を考慮する 1),10)。
(1)原因薬剤の管理
・投与中止
・再投与を避ける
・同種薬の再投与を避けるよう考慮する
(例:PTU、チアマゾールもしくはメチマゾール)
(2)治療
・軽度の皮膚症状:原因薬の中止のみ
・中等度以上の皮膚病変/全身症状:副腎皮質ステロイド治療を考慮
・重篤な臓器障害(壊死性糸球体腎炎、びまん性肺出血など):
メチルプレドニゾロンパルス療法+副腎皮質ステロイド薬と免疫
抑制薬による後療法
・大量の肺胞出血:血漿交換
(3)薬剤誘発性血管炎の注意点
・免疫抑制療法は短期間(通常:月単位)でよい
・年単位の長期の維持療法(主に副腎皮質ステロイド薬を用いる)は多
くの場合は不要である。
・血清 ANCA を経時的にモニターする
・元々内在していた可能性のある血管炎の定期的な検査

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