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資料9地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会の議論の状況について<参考資料> (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000195428_00054.html
出典情報 社会保障審議会 障害者部会(第128回  4/25)《厚生労働省》
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精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に係る検討会報告書(概要)
(令和3年3月18日)
○ 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの基本的な考え方、重層的な連携による支援体制の構築、普及啓発の推進並びに
精神保健医療福祉、住まい及びピアサポート等の同システムを構成する要素についての検討を行い、今後の方向性や取組につい
て取りまとめた。同システムのさらなる推進を図るため、必要な諸制度の見直し、障害福祉計画や令和6年度からの次期医療計
画への反映及び必要な財政的方策等も含め、関係省庁及び省内関係部局との連携を図りつつ具体的な取組について検討を行い、
その実現を図るべき。

精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に係る基本的な事項
1.精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの基本的な考え方


精神障害にも対応した地域包括ケアシステムでは、精神障害の有無や程度にかかわらず、誰もが安心して自分らしく暮らすことができる
よう、重層的な連携による支援体制を構築する。
○ 「地域共生社会」は、制度・分野の枠や、「支える側」と「支えられる側」という従来の関係を超えて、人と人、人と社会のつながり、
一人ひとりが生きがいや役割を持ち、助け合いながら暮らしていくことのできる包摂的なコミュニティや地域社会を創るという考え方であ
り、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」は「地域共生社会」を実現するための「システム」「仕組み」である。
○ 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの考え方や実践は、地域共生社会の実現に資する各種の取組との連携を図り、地域住民の複
雑・複合化した支援ニーズに対応する包括的な支援体制の構築にも寄与するものであり、地域共生社会の実現に向かっていく上では欠かせ
ないものである。

2.重層的な連携による支援体制の考え方と構築


重層的な連携による支援体制は、精神障害を有する方等一人ひとりの「本人の困りごと等」に寄り添い、本人の意思が尊重されるよう情
報提供等やマネジメントを行い、適切な支援を可能とする体制である。
○ 重層的な連携による支援体制は、精神障害を有する方等の日常生活圏域を基本として、市町村などの基礎自治体を基盤として進める必要
がある。また、市町村の規模や資源によって支援にばらつきが生じることがないよう、精神保健福祉センター及び保健所は市町村との協働
により、精神障害を有する方等のニーズや地域課題を把握した上で、障害保健福祉圏域等の単位で精神保健医療福祉に関する重層的な連携
による支援体制を構築する。
○ 重層的な連携による支援体制を構築するためには、精神障害を有する方等の「本人の困りごと等」やそれに対する支援の積み重ね(個別
支援)が不可欠である。個別支援に共通する課題から地域課題を抽出し、保健、医療、福祉関係者等による協議の場において、医療機関の
職員、地域援助事業者、当事者、ピアサポーター、家族や居住支援関係者等の様々な立場の者が協働し議論をすることが基本となる。

3.普及啓発の推進


精神疾患の早期発見・早期対応を促進し、また、精神障害を有する方等が必要な保健医療サービス及び福祉サービスの提供を受け、その
疾患について周囲の理解を得ながら地域の一員として安心して生活することができるよう、精神疾患や精神障害に関する普及啓発を推進す
ることは、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築において最も重要な要素の一つである。
○ これまで様々な手法を用いて取り組まれているが、精神疾患や精神障害に関する国民の理解が進んでいるとは言い難く、精神障害に対す
る差別や偏見は依然として課題であることから、メンタルヘルス・ファーストエイドの考え方を活用する等普及啓発の方法を見直し、態度
や行動の変容までつながることを意識した普及啓発の設計が必要。

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