主な分析結果
【一般病院の損益差額率】
⚫ 年度調査の結果より、新型コロナウイルス感染症関連の補助金を含めた損益差額率は一般病院全体では1.2％の黒字、国公
立を除くと2.8％の黒字であり（R２年度加重平均）、H25年度以降で最も高い水準であった（３頁）。（以下、年度調査の損益差
額率は新型コロナウイルス感染症関連の補助金を含むものとする。）
➢ 開設者別にみると、医療法人・公的・その他は、1.2～5.4％の黒字であった（R２年度）（４頁）。
➢ 公立では、-7.3％の赤字であったが（R２年度）、R元年度と比較して6.9ポイント上昇した（４頁）。
⚫ 単月調査の結果より、一般病院全体は-1.1％の赤字であったが（R３年６月加重平均）、R２年同月と比較して4.6ポイント上昇、
R元年同月と比較して0.4ポイント上昇した（14頁）。
➢ 開設者別にみると、例えば公立では、R２年同月と比較して損益差額率が2.0ポイント低下した（R３年６月）。医業収益
が5.3％増加したものの、医業・介護費用がそれを上回る7.1％増加したことが要因である（15頁）。
【一般診療所の損益差額率】
⚫ 年度調査の結果より、一般診療所は個人、医療法人それぞれ28.8％と4.2％の黒字であった（R２年度）（３頁） 。
⚫ 単月調査の結果より、一般診療所は個人、医療法人それぞれ34.6％と8.3％の黒字であり（R３年６月）、R２年同月と比較して
それぞれ4.7ポイント、5.2ポイント上昇、R元年同月と比較してそれぞれ0.3ポイント、1.7ポイント上昇した（14頁）。
【歯科診療所の損益差額率】
⚫ 年度調査の結果より、歯科診療所は全体で20.4％の黒字であり（R２年度）、R元年度と比較して0.2ポイント上昇した（３頁）。
⚫ 単月調査の結果より、歯科診療所は全体で19.6％の黒字であり（R３年６月）、R元年同月と比較して0.3ポイント上昇した（14
頁）。
【保険薬局の損益差額率】
⚫ 年度調査の結果より、保険薬局は全体で6.7％の黒字であり（R２年度）、 R元年度と同水準であった（３頁）。
➢ 法人については同一グループの店舗数が多い薬局ほど損益差額率が高く、同一グループ20店舗以上の保険薬局は
9.5％の黒字であった（R２年度）（11頁）。
⚫ 単月調査の結果より、保険薬局は全体で5.8％の黒字であり（R３年６月）、 R元年同月とほぼ同水準であった（14頁）。
【一般病院・一般診療所・歯科診療所の資産状況】
⚫ 流動資産の平均額はR元年度と比較して、一般病院が17.7％、精神科病院が1.3％、特定機能病院が12.4％、一般診療所が
6.3％、歯科診療所が31.1％、保険薬局が0.4％増加した（R２年度）（27頁）。
【公立病院と他の開設者の経営状況比較】
⚫ 公立病院では、給与費率が63.8％と依然として高い水準にあり、公的病院の給与費率52.1％と大きな開きがある（R２年度）
（24頁）。

1