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○先進医療技術の科学的評価等について資料 先-3-2 (26 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00016.html |
出典情報 | 先進医療会議(第81回 7/7)《厚生労働省》 |
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先進医療の名称
<先進医療告示9>
泌尿生殖器腫瘍後腹膜リンパ節転移に対する腹腔鏡下リンパ節郭清術
適応症
泌尿生殖器腫瘍(リンパ節転移の場合及び画像によりリンパ節転移が疑われる場合に限る。)
内容
【位置付け】
泌尿生殖器腫瘍で後腹膜リンパ節転移の有無を的確に病理診断することは治療方針(化学療法、放射線療法)
あるいは予後予測をするうえで非常に重大である。そこで画像上転移の疑われる症例に比較的侵襲の低い腹腔鏡
手術で診断を行う。
【手術手技】
左側の場合には、左上前腸骨棘と臍を結ぶ外側3分の1の点、前腋下線上、第1ポート上5cmの部位、さらにその
頭側にトラカールを置く。GSITMバルーンダイセクタ一等の腹膜外拡張バルーンを用いて、後腹膜ポケットを作成す
る。その後左上腸骨棘と臍を結ぶ3分の1の点、前肢下線上、第1ポート上5cmの部位、さらにその頭側、肋骨弓下に
トラカールを置く。右側ではミラーイメージでトロカールを置く。総腸骨動脈領域から、尿管を腹膜につけた条件で大
動脈前面、大動静脈間、下大静脈前面と腹膜を剥離、腹膜テントを作成し、後腹膜腔のスペースを確保。後腹膜リン
パ節の郭清を行う。
【結果】
精巣腫瘍+尿路上皮癌25症例に実施し、全例で目的とするリンパ節の摘除は可能であった。腹腔鏡下リンパ節摘
除衛を施行すれば、開創手術に比して侵襲は大幅に軽減され入院日数を短縮でき、かつ病理診断に基づいた連切
な治療法が選択できる。
画像診断の精度について
CT等の画像診断がmicrometastasisを描出するには限界があり、現在の診断技術では術前診断は不可能と考えら
れる。このことから過剰診療にはなりえないと思われる。(微少転移 micrometastasis は20%から30%存在する。)
画像診断のみの場合と、本技術を用いた場合の比較臨床試験等についてStageI精巣腫瘍に対する後腹膜リンパ
節郭清術は欧米では広く行われており、診断・治療体系として認められている。当該手術法は、より低侵襲で確実な
病期診断を可能とする新しい手法である。術前診断の術が郭清手術による評価しかないため、倫理的問題は特にな
いと思われる。また比較臨床試験は存在しえない。なお、しっかりした病理診断を得ることで術後follow upに際し郭清
部位の再発について患者の不安を軽減することは明らかである。
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<先進医療告示9>
泌尿生殖器腫瘍後腹膜リンパ節転移に対する腹腔鏡下リンパ節郭清術
適応症
泌尿生殖器腫瘍(リンパ節転移の場合及び画像によりリンパ節転移が疑われる場合に限る。)
内容
【位置付け】
泌尿生殖器腫瘍で後腹膜リンパ節転移の有無を的確に病理診断することは治療方針(化学療法、放射線療法)
あるいは予後予測をするうえで非常に重大である。そこで画像上転移の疑われる症例に比較的侵襲の低い腹腔鏡
手術で診断を行う。
【手術手技】
左側の場合には、左上前腸骨棘と臍を結ぶ外側3分の1の点、前腋下線上、第1ポート上5cmの部位、さらにその
頭側にトラカールを置く。GSITMバルーンダイセクタ一等の腹膜外拡張バルーンを用いて、後腹膜ポケットを作成す
る。その後左上腸骨棘と臍を結ぶ3分の1の点、前肢下線上、第1ポート上5cmの部位、さらにその頭側、肋骨弓下に
トラカールを置く。右側ではミラーイメージでトロカールを置く。総腸骨動脈領域から、尿管を腹膜につけた条件で大
動脈前面、大動静脈間、下大静脈前面と腹膜を剥離、腹膜テントを作成し、後腹膜腔のスペースを確保。後腹膜リン
パ節の郭清を行う。
【結果】
精巣腫瘍+尿路上皮癌25症例に実施し、全例で目的とするリンパ節の摘除は可能であった。腹腔鏡下リンパ節摘
除衛を施行すれば、開創手術に比して侵襲は大幅に軽減され入院日数を短縮でき、かつ病理診断に基づいた連切
な治療法が選択できる。
画像診断の精度について
CT等の画像診断がmicrometastasisを描出するには限界があり、現在の診断技術では術前診断は不可能と考えら
れる。このことから過剰診療にはなりえないと思われる。(微少転移 micrometastasis は20%から30%存在する。)
画像診断のみの場合と、本技術を用いた場合の比較臨床試験等についてStageI精巣腫瘍に対する後腹膜リンパ
節郭清術は欧米では広く行われており、診断・治療体系として認められている。当該手術法は、より低侵襲で確実な
病期診断を可能とする新しい手法である。術前診断の術が郭清手術による評価しかないため、倫理的問題は特にな
いと思われる。また比較臨床試験は存在しえない。なお、しっかりした病理診断を得ることで術後follow upに際し郭清
部位の再発について患者の不安を軽減することは明らかである。
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