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○先進医療技術の科学的評価等について資料 先-3-2 (29 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00016.html
出典情報 先進医療会議(第81回 7/7)《厚生労働省》
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先進医療の名称

<先進医療告示11>
歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション法

適応症
歯周炎による重度垂直性骨欠損
内容
(先進性)
本法は、従来の歯肉剥離掻爬術(フラップ手術)では困難な、歯周組織の再生が期待できるとともに、遮蔽膜を用
いた歯周組織再生誘導法(GTR 法)に比べ同程度の再生効果がある上に、操作が簡便で、非吸収性の遮蔽膜を使
用した際に必要な二次手術が不要であり、より低侵襲な歯周外科治療が可能となる。

(概要)
歯周外科治療としては、様々な方法が考案されたが、歯周炎による垂直性骨欠損に対しては歯肉剥離掻爬術
(フラップ手術)が適応として広く行われてきた。しかし、この治療法では、長い接合上皮が形成される上皮性付着に
よる治癒のみで、歯周組織本来の構造である歯根と歯肉結合組織との結合組織性付着(新付着)を得ることが出来
ず、歯槽骨の再生もほとんど期待できなかった。そこで、歯周組織再生誘導法(GTR 法)が開発された。これは、吸収
性あるいは非吸収性の遮蔽膜で、歯周炎により破壊された歯槽骨欠損部を覆い、歯肉細胞の侵入を防ぎ、歯根膜
由来の細胞を歯根表面に優先的に誘導・付着させる方法である。これにより、歯周炎により破壊された歯周組織の
再生が期待できるようになったが、遮蔽膜を歯根に固定し、歯槽骨欠損部を覆う必要があり、操作は非常に煩雑であ
る。
本法は、セメント質の形成に関与する蛋白質を主成分とする歯周組織再生誘導材料を用い、フラップ手術と同様
な手技を用いた上で、直接、歯槽骨欠損部に填入するだけである(別添資料参考)。GTR 法で使用するような遮蔽膜
の固定を必要とせず、術中の操作が非常に簡便である。また、非吸収性の GTR 膜を使用した際は、遮蔽膜除去の
ための二次手術が必要であったが、その必要もなく、短時間で低侵襲な手術が期待できる。

(効果)
低侵襲で簡便な歯周外科治療であるにもかかわらず、垂直性骨欠損部周囲の未分化間葉系細胞を誘導し、歯
根面に付着・増殖させ、組織再生に有効な細胞外基質の産生を促進する。
さらに、増殖した未分化間葉系細胞がセメント質、歯根膜、歯槽骨を形成する細胞に分化するように導き、歯周組
織の再生を促す。そのため本医療技術は、遮蔽膜を用いた GTR 法に比べ、同等あるいはそれ以上の歯周組織再
生が期待できる。

(先進医療に係る費用の例)
先進医療に係る費用(自己負担分) 4万1千円(1回)
保険外併用療養費(保険給付分)

4万7千円(通院14日間)

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