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○先進医療技術の科学的評価等について資料 先-3-2 (85 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00016.html
出典情報 先進医療会議(第81回 7/7)《厚生労働省》
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先進医療の名称

<先進医療告示29>
Birt-Hogg-Dube(BHD)症候群の遺伝子診断

適応症
BHD 症候群及び BHD 症候群が疑われる気胸・肺嚢胞・皮膚腫瘍・腎腫瘍
内容
(先進性)
Birt-Hogg-Dubé (BHD) 症候群は2002 年に遺伝子が発見された遺伝性疾患で、反復性の気胸や多発性・両側
性腎癌を発生することが、近年になって分かってきた。その原因遺伝子は17 番染色体短腕にあるフォリクリン
(folliculin: FLCN) と呼ばれる蛋白質で、癌抑制分子と考えられるが、まだその機能の全容は解明されていないBHD
症候群は現在日本国内に200 家系以上がいると推測される。しかしこれまで疾患概念がいきわたっておらず, BHD
腎癌の患者さんを早期発見できずにいた。 近年ようやく、本疾患に対する医療関係者の認知が高まりつつあるが、
BHD 症候群が疑われる様々な症状を呈する患者さんを包括的に診療し確定診断と適切な情報提供を行えるは、
現在アジアにおいて当チームのみである。 BHD 症候群の確定は遺伝子診断を持ってなされるという、国際的コン
センサスにもとづき、これまで多数例を遺伝子診断してきた。

(概要)
・適応:BHD 症候群及びBHD 症候群が疑われる気胸・肺嚢胞・皮膚腫瘍・腎腫瘍の患者
・効果:遺伝子診断によって腎癌の早期発見・早期治療が可能となる。また反復性気胸や皮膚腫瘍の治療にも有
益で、BHD 症候群が疑われる同胞等の診断・治療にもつながる。
・手技:臨床遺伝専門医により十分なカウンセリングを行い、遺伝子検査承諾を得る。血液あるいは手術で切除さ
れた組織を検体とする。検体からDNA を抽出し、FLCN 特異的プライマーを用いてPCRを行い増幅させる。得られ
たPCR 産物を精製しラベリング後、シーケンサーで遺伝子配列を決定する。
・検査後:臨床遺伝専門医が結果説明とカウンセリングを行う。確定患者に対して全身症状や腎病変の有無を定
期的に観察する。

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