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○先進医療技術の科学的評価等について資料 先-3-2 (32 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00016.html
出典情報 先進医療会議(第81回 7/7)《厚生労働省》
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先進医療の名称

<先進医療告示14>
多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術

適応症
白内障
内容
(先進性)
単焦点眼内レンズを使用する従来の白内障手術では、調節力が失われる。その為、単焦点眼内レンズでは遠
方又は近方のいずれに焦点を合わせるのかを決める必要があり、焦点が合わない距離については眼鏡が必要とな
る。
多焦点眼内レンズを使用する場合は、単焦点眼内レンズと同程度の遠見時の裸眼視力に加え、単焦点眼内レ
ンズでは得られない近見視力が同時に得られ、それにより眼鏡依存度が軽減される。
術式は、従来の眼内レンズと同様に、現在主流である小切開創から行う超音波水晶体乳化吸引術で行う。
なお、米国において多焦点眼内レンズは、その先進性によって他の眼内レンズと異なる保険上の評価を行って
いる。

(概要)
多焦点眼内レンズは、無水晶体眼の視力補正のために水晶体の代用として眼球後房に挿入される後房レンズ
である点では、従来の単焦点眼内レンズと変わりはない。
しかし、単焦点眼内レンズの焦点は遠方又は近方のひとつであるのに対し、多焦点眼内レンズはその多焦点機
構により遠方及び近方の視力回復が可能となり、これに伴い眼鏡依存度が軽減される。

(効果)
人口の高齢化に伴い、白内障患者数も増加している。近年、高齢者も読書やパソコンに慣れ親しむことは日常
的であり、また、屋外での活動やスポーツにも積極的で、白内障患者においても同様のライフスタイルを望む例が
多い。しかしながら、これまで白内障治療に挿入されている眼内レンズの多くは単焦点眼内レンズのため、水晶体
再建手術後も眼鏡、特に近用眼鏡を必要とすることが多く、日常生活をはじめ、知的活動や屋外活動に支障をき
たしている。
しかし、多焦点機構を有する眼内レンズ使用する事により、近用及び遠用の視力補正を可能にし、近用及び遠
用とも眼鏡依存度を軽減するという点から、健常な視機能に近く、水晶体再建手術後の QOV(quality of vision)の
改善、ひいては QOL(quality of life)の向上に貢献するものと考えられる。

(先進医療に係る費用)
約 434,000 円

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