よむ、つかう、まなぶ。
参考資料15 第4期がん対策推進基本計画策定に向けた小児がん患者・家族からの要望 (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28073.html |
出典情報 | がん対策推進協議会(第82回 9/20)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
【治療により生じた障害認定の均てん化】
治療によって高次脳機能障害などの晩期合併症を発症し、日々の生活に困難を生じている
患者や経験者がいます。そして障害によるさまざまな困難から生活や仕事の制限を余儀な
くされる小児がん経験者がいます。それらの患者・経験者が生活困窮者とならないための支
援のひとつに障害年金制度があります。障害年金の取得認定には医師の診断書が必要とな
るが、医師の経験不足のため、認定を得られる診断書が作成されなかったり、無理解のため
診断書の作成自体を断られる事例が生じています。そのため、医師の主観に基づく評価では
なく、国が定める基準に基づいた評価をもとに書類を作成する義務があることを周知・啓発
してください。また患者からも診断基準が妥当であるかを確認できるよう、障害認定事例を
収集し相談できるような体制を作ってください。
要望6)小児・AYA 世代がん患者及び治療に伴走する家族に寄り添った環境的支援を推進
してください。
アンケート(1)から、55.7%の保護者が治療中にきょうだいが過ごす場所や過ごし方に課題
を感じています。小児・AYA 世代がん患者の家族の負担を軽減するために患者が治療する
院内における環境整備(親の付き添いを強制しないための取り組み、付き添い者の生活の質
の確保、きょうだいの預かり体制の構築やきょうだい児の保育所利用の優先措置)を推進し
てください。治療には家族の伴走が不可欠であり、遠隔地から都市部の大きな病院に長期入
院するケースでは、保護者の宿泊のための滞在施設等の環境整備も喫緊の課題です。また、
治療中若しくは治療後、子どもを亡くした後、患児・家族は治療や療養生活など心理的、社
会的な悩みや不安を抱えていることが多く、情報の少なさから孤立してしまうことも分か
っています。小児・AYA 世代がん患者・家族に対して「がん相談支援センター」の役割を
周知するとともに、各地域でも(保健所・福祉事務所・地域包括支援センター等)患児や家
族の意思を尊重しつつ、切れ目のない相談支援体制を構築し、医療機関とピアサポートや家
族会等の各地域の資源が連携し患者や家族を支える仕組みを整備してください。
要望7)小児・AYA 世代がん患者の経済的な負担の軽減を図ってください。
アンケート(1)から、94.6%の保護者が治療中に社会的・経済的に困り、課題を抱えている
ことが分かっています。18 歳以上で発症した AYA 世代がん患者や、小児慢性特定疾病医療
費助成の対象外となった 20 歳以上の小児がん患者の抗腫瘍治療の医療費の負担は高額にな
ります。また、医療費以外でも妊孕性温存のための費用や、治療後に必要な車椅子や装具、
ウィッグなどの費用の負担も大きくなっています。経済的負担を軽減する助成などの取り
組みを図ってください。居住地がどこかに関わらず、適切な治療を受けることができること
が小児がん患者・家族の願いですが、同時に希少・難治・再発の小児・AYA 世代がんにつ
いては集約化を推進し、適切な医療にかかることができることも希望します。そのため、遠
隔地での治療に要する患者や付添家族の交通費や宿泊費の負担軽減のための助成制度と診
10
治療によって高次脳機能障害などの晩期合併症を発症し、日々の生活に困難を生じている
患者や経験者がいます。そして障害によるさまざまな困難から生活や仕事の制限を余儀な
くされる小児がん経験者がいます。それらの患者・経験者が生活困窮者とならないための支
援のひとつに障害年金制度があります。障害年金の取得認定には医師の診断書が必要とな
るが、医師の経験不足のため、認定を得られる診断書が作成されなかったり、無理解のため
診断書の作成自体を断られる事例が生じています。そのため、医師の主観に基づく評価では
なく、国が定める基準に基づいた評価をもとに書類を作成する義務があることを周知・啓発
してください。また患者からも診断基準が妥当であるかを確認できるよう、障害認定事例を
収集し相談できるような体制を作ってください。
要望6)小児・AYA 世代がん患者及び治療に伴走する家族に寄り添った環境的支援を推進
してください。
アンケート(1)から、55.7%の保護者が治療中にきょうだいが過ごす場所や過ごし方に課題
を感じています。小児・AYA 世代がん患者の家族の負担を軽減するために患者が治療する
院内における環境整備(親の付き添いを強制しないための取り組み、付き添い者の生活の質
の確保、きょうだいの預かり体制の構築やきょうだい児の保育所利用の優先措置)を推進し
てください。治療には家族の伴走が不可欠であり、遠隔地から都市部の大きな病院に長期入
院するケースでは、保護者の宿泊のための滞在施設等の環境整備も喫緊の課題です。また、
治療中若しくは治療後、子どもを亡くした後、患児・家族は治療や療養生活など心理的、社
会的な悩みや不安を抱えていることが多く、情報の少なさから孤立してしまうことも分か
っています。小児・AYA 世代がん患者・家族に対して「がん相談支援センター」の役割を
周知するとともに、各地域でも(保健所・福祉事務所・地域包括支援センター等)患児や家
族の意思を尊重しつつ、切れ目のない相談支援体制を構築し、医療機関とピアサポートや家
族会等の各地域の資源が連携し患者や家族を支える仕組みを整備してください。
要望7)小児・AYA 世代がん患者の経済的な負担の軽減を図ってください。
アンケート(1)から、94.6%の保護者が治療中に社会的・経済的に困り、課題を抱えている
ことが分かっています。18 歳以上で発症した AYA 世代がん患者や、小児慢性特定疾病医療
費助成の対象外となった 20 歳以上の小児がん患者の抗腫瘍治療の医療費の負担は高額にな
ります。また、医療費以外でも妊孕性温存のための費用や、治療後に必要な車椅子や装具、
ウィッグなどの費用の負担も大きくなっています。経済的負担を軽減する助成などの取り
組みを図ってください。居住地がどこかに関わらず、適切な治療を受けることができること
が小児がん患者・家族の願いですが、同時に希少・難治・再発の小児・AYA 世代がんにつ
いては集約化を推進し、適切な医療にかかることができることも希望します。そのため、遠
隔地での治療に要する患者や付添家族の交通費や宿泊費の負担軽減のための助成制度と診
10