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参考資料15 第4期がん対策推進基本計画策定に向けた小児がん患者・家族からの要望 (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28073.html
出典情報 がん対策推進協議会(第82回 9/20)《厚生労働省》
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療機関での宿泊施設の整備を促進してください。また、既存の宿泊施設等の永続的運営のた
めの補助も行ってください。小児・AYA 世代がん患者の中には、障害者手帳の要件である
「障害の固定」に該当せず、認定を受けることができない患者もいます。また、現在の小児
慢性特定疾病対策での日常生活用具給付事業は、購入した場合の助成となり、レンタルの場
合は自己負担が大きくなっています。また、40 歳未満の小児・AYA 世代がん患者は介護保
険の対象外となるために、在宅療養に係る経済的負担が大きいだけでなく、多くの患者は入
院治療時にはソーシャルワーカーによる支援は受けられるものの、ケアマネージャーがい
ないことで患者・家族が奔走することも多く、負担になっています。在宅医療を希望する小
児・AYA 世代がん患者・家族が、スムーズに在宅医療を受けることができるよう経済的、
精神的な負担を軽減する施策を実現してください。小児がんの治療は、重篤であればある
程、長期に亘ります。低所得者にとっては勿論のこと、一定程度以上の所得があったとして
も、医療費及び食事療養費の自己負担は長期的には大きな負担となってきます。自己負担額
は原則一律に、低所得者(非課税世帯)は無償にするとともに、長期入院時の食事療養費の
軽減を図ってください。

要望8)
『小児・AYA 世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業』を確実に進めるた
めの予算確保及び国・都道府県・関係学会との連携のもと更に事業を推進してください。
また、小児がんの治療に伴い各種抗体価が低下した場合のワクチン再接種に対して、費
用の負担軽減のための助成を充実してください。
『小児・AYA 世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業』を確実に進めるための予
算確保及び国・都道府県・関係学会との連携のもと更なる事業の推進を求めます。本事業が
推進されていることは、小児・AYA 世代のがん患者及びその家族にとって大変喜ばしいこ
とであり、今後確実に事業が進められることを期待します。「平成 30 年患者体験調査報告
書」(7)では妊孕性の温存について「治療決定までに医療スタッフから十分な情報を得られ
たか」の質問に対して、
「妊孕性への影響については 52.0%(40 歳未満)」であり、令和元年
でも 53.8%とほとんどかわっていません。年齢や状況に応じて、医療従事者側から患者へ
妊孕性への影響が説明されるとともに生殖医療施設の案内も同時になされるような体制構
築を全国規模でさらに進めてください。
小児がんの治療に伴い、麻疹・風疹・水痘・ムンプスなどの抗体価が低下する可能性が高
く、約半数の患者において抗体価が減少するという報告もあります。小児がんの治療を乗り
越えたのちに、安心して日常生活に復帰するために、患者・家族は抗体価が減少したワクチ
ンの再接種を強く希望しています。しかしながら、国内の市区町村のうち 31.9%(2022 年
1 月 23 日現在 550/1,724)の自治体のみしか小児がん治療に伴う抗体価減少に対するワク
チン再接種の費用助成を行っておらず、さらに、費用の全額を補助する自治体は全体のわず
か 1.6%に留まっています(8)。全国で等しく受けられるような小児がん治療に伴う抗体価
低下に対する費用助成を求めます。

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