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参考資料15 第4期がん対策推進基本計画策定に向けた小児がん患者・家族からの要望 (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28073.html
出典情報 がん対策推進協議会(第82回 9/20)《厚生労働省》
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クは「がん経験者就労支援モデル事業実施ハローワーク」を除くと少ないのが現実です。
アンケート(1)によると相談員を対象とした研修を62.6%の回答者が求めています。その
ため、小児がんに関する認知や理解が進むように、小児がん拠点病院/連携病院とのネッ
トワークを整備して研修や情報交換の機会を設けてください。
【就労後の小児がん経験者支援制度の設立】
小児がん経験者が自身の健康管理を維持しながら継続して働くことができるように、就労
後の小児がん経験者を支援する制度をつくってください。
無事に就労できた場合、職場では就業規則を守り、他の人と協調して仕事をこなす対人ス
キルが要求されますが、初めて就労する人の中には、対人関係を上手に築けない人や、日
常の健康管理ができない人もいます。アンケート(1)では身体的に就労継続が難しかった
り(25.2%)、就労優先のため受診期間を延ばしたり(29.4%)するなどの回答がみら
れ、社内制度の充実を図る声も多くあります(82.7%)。小児がん経験者にとっても事業
者にとってもできるだけ安定的に継続して働くことが重要であるため、就労後の小児がん
経験者を支援する制度を整備してください。
【「小児がん」や「晩期合併症」に関する正しい知識の普及活動】
「小児がん」や「晩期合併症」に関する正しい理解ができるように企業やハローワークを
対象とした研修や情報交換の制度を整備、及び知識の普及啓発活動をしてください。小児
がん経験者が就労するにあたり、自身の自己管理能力を把握し周囲にも理解を求めて説明
することが重要ですが、小児がんは希少疾患であるがゆえに間違った理解をしている人も
います。既往歴を伝えることによって、書類審査の段階で不採用となってしまう事例もあ
るため、管理職や人事職などの職場の調整役を担う人を対象に、正しい「小児がん」や
「晩期合併症」について学ぶ機会を設けてください。特に採用面接時や入職後の評価で小
児がんに対し偏見を持たれたり、既往があることのみで不利になったりしないように、管
理職、採用担当者、人事担当者などが小児がんを正しい理解をできるような研修の実施を
義務化してください。
【小児がん経験者両立支援ガイドライン作成と啓発】
小児がんについて企業と従業員に正しく知ってもらうための小児がん経験者の治療と仕事
の両立支援ガイドラインを作成してください。具体的には『事業場における治療と仕事の
両立支援のためのガイドライン』『企業・医療機関連携マニュアル』などの中に「小児が
ん」や「晩期合併症」に関する項目も追加し、一般企業や公的就支援労施設へ配布してく
ださい。
子どもにも「がん」があり、治った後も就職・就労継続をしていくうえで多くの支援が必
要であることを大人のがんに関する情報と共に広く啓発してください。「2人に1人が生涯
に一度はがんになる」時代となり、大人のがんについては社会に認知され、就労に関する
本や冊子が多くありますが、小児がん経験者が就労について課題を抱えていることはまだ
一般的に知られていません。そのため、大人と同様に、「子どもにもがんがあること」や

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