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参考資料1 高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編) (14 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29434.html |
出典情報 | 高齢者医薬品適正使用検討会(第16回 11/30)《厚生労働省》 |
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4.
多剤服用時に注意する有害事象と
診断、処方見直しのきっかけ
高齢者では、薬物有害事象が医療や介護・看護を要する高齢者に頻度の高い表1に掲げる症候
(
「老年症候群」という)として表れることも多く、見過ごされがちであることに注意が必要であ
る。老年症候群を含めて薬剤との関係が疑わしい症状・所見があれば、処方をチェックし、中止・
減量をまず考慮する。それが困難な場合、より安全な薬剤への切換えを検討する。特に、患者の
生活に変化が出たり、新たな症状が出現したりする場合には、まず薬剤が原因ではないかと疑っ
てみる。有害事象の早期発見には、関連職種からの情報提供も有用である。
表1
症
薬剤起因性老年症候群と主な原因薬剤
候
薬
剤
降圧薬(特に中枢性降圧薬、α遮断薬、β遮断薬)、睡眠薬、抗不安薬、抗うつ
ふらつき・転倒
薬、てんかん治療薬、抗精神病薬(フェノチアジン系)、パーキンソン病治療薬
(抗コリン薬)
、抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)、メマンチン
降圧薬(中枢性降圧薬、α遮断薬、β遮断薬)
、睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジア
記憶障害
ゼピン)
、抗うつ薬(三環系)、てんかん治療薬、抗精神病薬(フェノチアジン系)、
パーキンソン病治療薬、抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)
パーキンソン病治療薬、睡眠薬、抗不安薬、抗うつ薬(三環系)、抗ヒスタミン
せん妄
薬(H2受容体拮抗薬含む)
、降圧薬(中枢性降圧薬、β遮断薬)
、ジギタリス、
抗不整脈薬(リドカイン、メキシレチン)、気管支拡張薬(テオフィリン、アミ
ノフィリン)、副腎皮質ステロイド
抑うつ
中枢性降圧薬、β遮断薬、抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)、抗精神病薬、
抗甲状腺薬、副腎皮質ステロイド
非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、アスピリン、緩下剤、抗不安薬、抗精神
食欲低下
病薬、
パーキンソン病治療薬(抗コリン薬)
、
選択的セロトニン再取り込み阻害薬
(SSRI)
、コリンエステラーゼ阻害薬、ビスホスホネート、ビグアナイド
睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン)
、抗うつ薬(三環系)
、過活動膀胱治療薬
便秘
(ムスカリン受容体拮抗薬)、腸管鎮痙薬(アトロピン、ブチルスコポラミン)、
抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)
、αグルコシダーゼ阻害薬、抗精神病薬
(フェノチアジン系)、パーキンソン病治療薬(抗コリン薬)
抗うつ薬(三環系)、過活動膀胱治療薬(ムスカリン受容体拮抗薬)
、腸管鎮痙薬
排尿障害・
(アトロピン、ブチルスコポラミン)
、抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)
、
尿失禁
睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン)
、抗精神病薬(フェノチアジン系)
、トリ
ヘキシフェニジル、α遮断薬、利尿薬
表1は、単剤でみられる薬剤起因性老年症候群を記載したもの。薬剤の併用による有害事象は、別添の別表1
(p.19)及び別表2(p.31)の各薬効群の記載を参照する。
10
(高齢者のポリファーマシー多剤併用を整理する「知恵」と「コツ」
(秋下雅弘)より改変引用)
多剤服用時に注意する有害事象と
診断、処方見直しのきっかけ
高齢者では、薬物有害事象が医療や介護・看護を要する高齢者に頻度の高い表1に掲げる症候
(
「老年症候群」という)として表れることも多く、見過ごされがちであることに注意が必要であ
る。老年症候群を含めて薬剤との関係が疑わしい症状・所見があれば、処方をチェックし、中止・
減量をまず考慮する。それが困難な場合、より安全な薬剤への切換えを検討する。特に、患者の
生活に変化が出たり、新たな症状が出現したりする場合には、まず薬剤が原因ではないかと疑っ
てみる。有害事象の早期発見には、関連職種からの情報提供も有用である。
表1
症
薬剤起因性老年症候群と主な原因薬剤
候
薬
剤
降圧薬(特に中枢性降圧薬、α遮断薬、β遮断薬)、睡眠薬、抗不安薬、抗うつ
ふらつき・転倒
薬、てんかん治療薬、抗精神病薬(フェノチアジン系)、パーキンソン病治療薬
(抗コリン薬)
、抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)、メマンチン
降圧薬(中枢性降圧薬、α遮断薬、β遮断薬)
、睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジア
記憶障害
ゼピン)
、抗うつ薬(三環系)、てんかん治療薬、抗精神病薬(フェノチアジン系)、
パーキンソン病治療薬、抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)
パーキンソン病治療薬、睡眠薬、抗不安薬、抗うつ薬(三環系)、抗ヒスタミン
せん妄
薬(H2受容体拮抗薬含む)
、降圧薬(中枢性降圧薬、β遮断薬)
、ジギタリス、
抗不整脈薬(リドカイン、メキシレチン)、気管支拡張薬(テオフィリン、アミ
ノフィリン)、副腎皮質ステロイド
抑うつ
中枢性降圧薬、β遮断薬、抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)、抗精神病薬、
抗甲状腺薬、副腎皮質ステロイド
非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、アスピリン、緩下剤、抗不安薬、抗精神
食欲低下
病薬、
パーキンソン病治療薬(抗コリン薬)
、
選択的セロトニン再取り込み阻害薬
(SSRI)
、コリンエステラーゼ阻害薬、ビスホスホネート、ビグアナイド
睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン)
、抗うつ薬(三環系)
、過活動膀胱治療薬
便秘
(ムスカリン受容体拮抗薬)、腸管鎮痙薬(アトロピン、ブチルスコポラミン)、
抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)
、αグルコシダーゼ阻害薬、抗精神病薬
(フェノチアジン系)、パーキンソン病治療薬(抗コリン薬)
抗うつ薬(三環系)、過活動膀胱治療薬(ムスカリン受容体拮抗薬)
、腸管鎮痙薬
排尿障害・
(アトロピン、ブチルスコポラミン)
、抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)
、
尿失禁
睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン)
、抗精神病薬(フェノチアジン系)
、トリ
ヘキシフェニジル、α遮断薬、利尿薬
表1は、単剤でみられる薬剤起因性老年症候群を記載したもの。薬剤の併用による有害事象は、別添の別表1
(p.19)及び別表2(p.31)の各薬効群の記載を参照する。
10
(高齢者のポリファーマシー多剤併用を整理する「知恵」と「コツ」
(秋下雅弘)より改変引用)