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参考資料1 高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編) (18 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29434.html
出典情報 高齢者医薬品適正使用検討会(第16回 11/30)《厚生労働省》
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● 急性期
急性期の病状とは別の安定している症状に対する服用薬については、相互作用等による薬物有
害事象を防ぐためにも、優先順位を考慮して見直しを検討する。また、急性期の病状の原因とし
て薬物有害事象が疑われる場合、薬剤は可能な限り中止して経過をみる。


● 療養環境移行時
急性期の病状が安定してきた段階で、急性期に追加した薬剤の減量・中止および急性期に中止
した薬剤の再開を含めて、薬剤の見直しについて、包括的に検討する。特に、退院・転院、介護
施設への入所・入居、在宅医療導入、かかりつけ医による診療開始等の療養環境移行時には、移
行先における継続的な管理を見据えた処方の見直しが求められる(図5)。


● 慢性期
慢性期には、長期的な安全性と服薬アドヒアランスの維持、服薬過誤の防止、患者や家族、介
護職員などのQOL向上という観点から、より簡便な処方を心がける。漫然と処方を継続しない
よう、常に見直しを行う。外来通院患者についても同様である。

6. 服薬支援
1 服用管理能力の把握
高齢者では、処方薬剤数の増加に伴う処方の複雑化や服用管理能力の低下などに伴い服薬アド
ヒアランスが低下する。そのためには、表2に示した服薬アドヒアランスが低下する要因を理解
したうえで、服用管理能力を正しく把握し、正しく服薬できるように支援する必要がある。


● 服薬アドヒアランス低下の要因の確認(認知機能、難聴、視力低下等)
認知機能の低下は患者本人との会話から気づくのは難しいため、家族や薬剤師、看護師、介護
職員などから生活状況や残薬、服薬状況を確認することが望ましい。その他、 表2に示した各要
因が、適正な服薬に影響しているか、確認しておく必要がある。


● 暮らしの評価
患者の暮らしを評価し服薬アドヒアランス評価に結びつけることも重要である。服用薬剤数の
増加や処方が複雑になることで理解や意欲の低下につながることがあり、さらにそれらの症状を
含む表2の要因も服薬アドヒアランスの低下につながる。

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