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参考資料1 高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編) (34 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29434.html
出典情報 高齢者医薬品適正使用検討会(第16回 11/30)《厚生労働省》
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抗コリン作用を有する薬剤は、口渇、便秘の他に中枢神経系への有害事象として認知
機能低下やせん妄などを引き起こすことがあるので注意が必要である。
認知機能障害の発現に関しては、ベースラインの認知機能、電解質
異常や合併症、さらには併用薬の影響など複数の要因が関係するが、
投与量、使用

特に抗コリン作用は単独の薬剤の作用ではなく服用薬剤の総コリン

方法に関する

負荷が重要とされ、有害事象のリスクを示す指標としてAnticholi-

注意

nergic risk scale(ARS)などが用いられることがある。
抗コリン系薬剤の多くは急な中止により離脱症状が発現するリスク
があることにも留意する。
抗コリン作用を有する薬物のリストとして表にまとめた。列挙さ
れている薬剤が投与されている場合は中止・減量を考慮することが
望ましい。

L.
抗コリン系

他の薬効群の
薬剤との相互
作用に関する
注意

抗うつ薬

三環系抗うつ薬
(イミプラミン[イミドール、トフラニール]、
クロミプラミン[アナフラニール]
、アミトリプチリン
[トリプタノール]など)
パロキセチン[パキシル]

抗精神病薬

フェノチアジン系抗精神病薬
(クロルプロマジン[コントミン]、レボメプロマジン
[ヒルナミン、レボトミン]など)
非定型抗精神病薬
(オランザピン[ジプレキサ]

クロザピン[クロザリル]


パーキンソン病
治療薬

トリヘキシフェニジル[アーテン]
ビペリデン[アキネトン]

抗不整脈薬

ジソピラミド[リスモダン]

骨格筋弛緩薬

チザニジン[テルネリン]

過活動膀胱治療薬 オキシブチニン[ポラキス]、
プロピベリン[バップフォー]、
ソリフェナシン[ベシケア]など

(ムスカリン受容体
拮抗薬)

腸管鎮痙薬

アトロピン、ブチルスコポラミン[ブスコパン]など

制吐薬

プロクロルペラジン[ノバミン]
メトクロプラミド[プリンペラン]

H2 受容体拮抗薬

すべてのH2受容体拮抗薬
(シメチジン[タガメット]、ラニチジン[ザンタック]
など)

H1 受容体拮抗薬

すべての第一世代H1受容体拮抗薬
(クロルフェニラミン[アレルギン、ネオレスタミン、
ビスミラー)、ジフェンヒドラミン[レスタミン]
など)

※高 齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015に列挙されている抗
コリン作用のある薬剤、Anticholinergic risk scale にstrongとし
て列挙されている薬剤およびBeers criteria 2015のDrugs with
Strong Anticholinergic Propertiesに列挙されている薬剤のうち
日本国内で使用可能な薬剤に限定して作成

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