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参考資料1 高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編) (31 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29434.html |
出典情報 | 高齢者医薬品適正使用検討会(第16回 11/30)《厚生労働省》 |
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高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)
NSAIDsは上部消化管出血や腎機能障害、心血管障害などの薬物有害事象のリスク
を有しており、高齢者に対して特に慎重な投与を要する薬剤の一つである。
NSAIDs(セレコキシブ[セレコックス]
、ロキソプロフェン[ロキ
ソニン]
、ロルノキシカム[ロルカム]
、ジクロフェナク[ボルタレン]
など)の使用はなるべく短期間にとどめるとともに、上部消化管出血
の危険があるため、プロトンポンプ阻害薬やミソプロストール[サイ
トテック]の併用を考慮する。
高齢者の特性
セレコキシブ、メロキシカム[モービック]等 の 選 択的 CO X-2
を考慮した薬
阻害薬はNSAIDs潰瘍発生のリスクの低減が期待できるため、特に
剤選択
消化性潰瘍の既往のある高齢者でNSAIDsを使用せざるを得ない
場合に使用を考慮する。
アセトアミノフェン[カロナール]はNSAIDsには分類されないが、
消化管出血や腎機能障害、心血管障害などの薬物有害事象のリスク
がNSAIDsに比べて低いと考えられるため、高齢者に鎮痛薬を用いる
場合の選択肢として考慮される。
NSAIDsは腎機能を低下させるリスクが高いため、軽度の腎機能
障害を認めることが多い高齢者においては、可能な限り使用を控え、
やむを得ず使用する場合でもなるべく短期間・低用量での使用を考慮
I.
消炎鎮痛薬
する。また、心血管疾患のリスクも高めるため、これらの基礎疾患
を合併する高齢者への投与についても注意が必要である。NSAIDsの
投与量、使用
方法に関する
注意
外用剤と内服薬の併用や、NSAIDsを含有する一般用医薬品等との
併用でも薬物有害事象が問題となる可能性があるため、注意が必要
である。
アセトアミノフェンを高用量で用いる場合は肝機能障害のリスク
が高くなるため注意が必要である。一般用医薬品等を含めて総合感
冒剤等に含まれるアセトアミノフェンとの重複にも注意する。
いずれの鎮痛薬を用いるにしても、疼痛の原因・種類を評価した
上でその内容に応じた治療を行うことが重要であり、適切な評価を
行うことなく鎮痛薬を漫然と継続することは避けるべきである。
抗血小板薬や抗凝固薬、糖質ステロイドの併用患者ではNSAIDs
潰瘍のリスクが上昇するため、これらの薬剤を使用する場合は、なる
他の薬効群の
べくNSAIDsの変更・早期中止を検討する。レニン・アンジオテン
薬剤との相互
シン系阻害薬(ARB、ACE阻害薬など)
、利尿薬(フロセミド[ラシッ
作用に関する
クス]
、アゾセミド[ダイアート]、スピロノラクトン[アルダクトン]、
注意
トリクロルメチアジド[フルイトラン]など)とNSAIDsの併用により
腎機能低下や低ナトリウム血症のリスクが高まるため、これらの
併用はなるべく避けるべきである。
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NSAIDsは上部消化管出血や腎機能障害、心血管障害などの薬物有害事象のリスク
を有しており、高齢者に対して特に慎重な投与を要する薬剤の一つである。
NSAIDs(セレコキシブ[セレコックス]
、ロキソプロフェン[ロキ
ソニン]
、ロルノキシカム[ロルカム]
、ジクロフェナク[ボルタレン]
など)の使用はなるべく短期間にとどめるとともに、上部消化管出血
の危険があるため、プロトンポンプ阻害薬やミソプロストール[サイ
トテック]の併用を考慮する。
高齢者の特性
セレコキシブ、メロキシカム[モービック]等 の 選 択的 CO X-2
を考慮した薬
阻害薬はNSAIDs潰瘍発生のリスクの低減が期待できるため、特に
剤選択
消化性潰瘍の既往のある高齢者でNSAIDsを使用せざるを得ない
場合に使用を考慮する。
アセトアミノフェン[カロナール]はNSAIDsには分類されないが、
消化管出血や腎機能障害、心血管障害などの薬物有害事象のリスク
がNSAIDsに比べて低いと考えられるため、高齢者に鎮痛薬を用いる
場合の選択肢として考慮される。
NSAIDsは腎機能を低下させるリスクが高いため、軽度の腎機能
障害を認めることが多い高齢者においては、可能な限り使用を控え、
やむを得ず使用する場合でもなるべく短期間・低用量での使用を考慮
I.
消炎鎮痛薬
する。また、心血管疾患のリスクも高めるため、これらの基礎疾患
を合併する高齢者への投与についても注意が必要である。NSAIDsの
投与量、使用
方法に関する
注意
外用剤と内服薬の併用や、NSAIDsを含有する一般用医薬品等との
併用でも薬物有害事象が問題となる可能性があるため、注意が必要
である。
アセトアミノフェンを高用量で用いる場合は肝機能障害のリスク
が高くなるため注意が必要である。一般用医薬品等を含めて総合感
冒剤等に含まれるアセトアミノフェンとの重複にも注意する。
いずれの鎮痛薬を用いるにしても、疼痛の原因・種類を評価した
上でその内容に応じた治療を行うことが重要であり、適切な評価を
行うことなく鎮痛薬を漫然と継続することは避けるべきである。
抗血小板薬や抗凝固薬、糖質ステロイドの併用患者ではNSAIDs
潰瘍のリスクが上昇するため、これらの薬剤を使用する場合は、なる
他の薬効群の
べくNSAIDsの変更・早期中止を検討する。レニン・アンジオテン
薬剤との相互
シン系阻害薬(ARB、ACE阻害薬など)
、利尿薬(フロセミド[ラシッ
作用に関する
クス]
、アゾセミド[ダイアート]、スピロノラクトン[アルダクトン]、
注意
トリクロルメチアジド[フルイトラン]など)とNSAIDsの併用により
腎機能低下や低ナトリウム血症のリスクが高まるため、これらの
併用はなるべく避けるべきである。
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