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参考資料2 高齢者の医薬品適正使用の指針(各論編(療養環境別)) (39 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29434.html |
出典情報 | 高齢者医薬品適正使用検討会(第16回 11/30)《厚生労働省》 |
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別
添
COPDの治療においては薬物療法が治療の中心となり、かつ長期にわたるため、高
齢者の特性を踏まえた治療戦略が重要となる。
薬物 療 法 の 基 本 は 吸 入 長 時 間 作 用 性 抗 コ リ ン 薬( L A M A )
( チオトロピウム[スピリーバ]、グリコトロピウム[シーブリ]
な ど )、 長 時 間 作 用 性 β2 刺 激 薬( L A B A )( イ ン ダ カ テ ロ ー ル
[ オ ン ブ レ ス ]、 サルメテロール[セレベント]など)などの気管支
拡張薬である。
気流閉塞が重症で増悪を繰り返す患者には、吸入ステロイド(ICS)
高齢者の特性 (ブデソニド[パルミコート]など)を気管支拡張薬に併用する。
を考慮した薬 (現在、本邦でCOPDに適応のある単剤のICSはなく、適応のある
剤選択
ICS/LABA配合薬(ブデソニド/ホルモテロール[シムビコート]、
フルチカゾン/サルメテロール[アドエア]など)が用いられている。
)
吸入薬は患者の理解力、視力、聴力、ADL、吸気力などを考慮し
たデバイスの選択や吸入補助具の検討を行うことが肝要である。
イン フ ル エ ン ザ ワ ク チ ン は 、 C O P D の 増 悪 頻 度 を 抑 制 し 、
インフルエンザや肺炎による入院及び死亡を減らすことが確
認 さ れ て い る ため、すべてのCOPD患者への接種が勧められる。
O.
COPD
治療薬
LAMAは閉塞隅角緑内障の患者では禁忌である。前立腺肥大症の
患者では排尿困難を助長する可能性があるので注意する。
LABAは頻脈、手指の振戦、低K血症、睡眠障害などが知られてお
り注意する。高血圧、狭心症、甲状腺機能亢進症、糖尿病合併COPD
投与量、使用
方法に関する
注意
患者では、併存疾患の増悪に注意する。
いくつかの研究でICSによる肺炎リスクの上昇が報告されており、
使用後の肺炎に注意が必要である。ICSの副作用として嗄声、口腔
カンジダ症、咳嗽が認められることがあるため、うがいの励行が重要
である。
テオフィリン製剤(テオフィリン[テオドール])は高齢者では薬物
代謝能が低下しており中毒を生じやすいので、血中濃度をモニタ
リングしながら使用する。
ICS及びインダカテロールなど一部のLABAはCYP3Aにより代謝
他の薬効群の
されるので、CYP3A阻害剤との併用に注意が必要である。CYPの関
薬剤との相互
与する主な相互作用は、総論編別表4を参照。
作用に関する
注意
テオフィリン製剤はCYP1A2により代謝されるので、CYP1A2
阻害剤との併用に注意が必要である。CYPの関与する主な相互作用
は、総論編別表4を参照。
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添
COPDの治療においては薬物療法が治療の中心となり、かつ長期にわたるため、高
齢者の特性を踏まえた治療戦略が重要となる。
薬物 療 法 の 基 本 は 吸 入 長 時 間 作 用 性 抗 コ リ ン 薬( L A M A )
( チオトロピウム[スピリーバ]、グリコトロピウム[シーブリ]
な ど )、 長 時 間 作 用 性 β2 刺 激 薬( L A B A )( イ ン ダ カ テ ロ ー ル
[ オ ン ブ レ ス ]、 サルメテロール[セレベント]など)などの気管支
拡張薬である。
気流閉塞が重症で増悪を繰り返す患者には、吸入ステロイド(ICS)
高齢者の特性 (ブデソニド[パルミコート]など)を気管支拡張薬に併用する。
を考慮した薬 (現在、本邦でCOPDに適応のある単剤のICSはなく、適応のある
剤選択
ICS/LABA配合薬(ブデソニド/ホルモテロール[シムビコート]、
フルチカゾン/サルメテロール[アドエア]など)が用いられている。
)
吸入薬は患者の理解力、視力、聴力、ADL、吸気力などを考慮し
たデバイスの選択や吸入補助具の検討を行うことが肝要である。
イン フ ル エ ン ザ ワ ク チ ン は 、 C O P D の 増 悪 頻 度 を 抑 制 し 、
インフルエンザや肺炎による入院及び死亡を減らすことが確
認 さ れ て い る ため、すべてのCOPD患者への接種が勧められる。
O.
COPD
治療薬
LAMAは閉塞隅角緑内障の患者では禁忌である。前立腺肥大症の
患者では排尿困難を助長する可能性があるので注意する。
LABAは頻脈、手指の振戦、低K血症、睡眠障害などが知られてお
り注意する。高血圧、狭心症、甲状腺機能亢進症、糖尿病合併COPD
投与量、使用
方法に関する
注意
患者では、併存疾患の増悪に注意する。
いくつかの研究でICSによる肺炎リスクの上昇が報告されており、
使用後の肺炎に注意が必要である。ICSの副作用として嗄声、口腔
カンジダ症、咳嗽が認められることがあるため、うがいの励行が重要
である。
テオフィリン製剤(テオフィリン[テオドール])は高齢者では薬物
代謝能が低下しており中毒を生じやすいので、血中濃度をモニタ
リングしながら使用する。
ICS及びインダカテロールなど一部のLABAはCYP3Aにより代謝
他の薬効群の
されるので、CYP3A阻害剤との併用に注意が必要である。CYPの関
薬剤との相互
与する主な相互作用は、総論編別表4を参照。
作用に関する
注意
テオフィリン製剤はCYP1A2により代謝されるので、CYP1A2
阻害剤との併用に注意が必要である。CYPの関与する主な相互作用
は、総論編別表4を参照。
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