よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料8 全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団と大臣の定期協議に係る議事録(令和4年度) (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29863.html
出典情報 肝炎対策推進協議会(第30回 2/9)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

せたくなかったからでしょう。兄も人生をB型肝炎に奪われてしまったのです。
私は、二度とこの被害が繰り返されないような社会となってほしいという思いから、こ
れまでも、こうした私の体験を学生たちに話をしてきました。
副読本「B型肝炎

いのちの教育」が完成し、今年からは貴省が窓口となり、副読本を

活用した中学校での患者講義が始まりました。私は、6月20日に生徒に話をする機会をい
ただきました。全校生徒3名の離島、玄界中学校での患者講義です。
やる前は、私の話が中学生に伝わるのか不安もありましたが、やってみると、しっかり
伝わっていると実感できました。被害だけではなく、私は病を背負いながら、何とか今も
生き続けられています。周りの皆さんのおかげですと、今、生きていることへの感謝の話
もしました。
生徒の皆さんは、ほかのウイルスなどでも差別が起こっている。同じ過ちを繰り返して
いるようで悲しくなった。感染者の方がいたら、優しくしていきたい。病気への正しい知
識も持っていきたいと発表してくださいました。
また、どうして感染被害を止められなかったのかという難しい問題についても、病気の
特徴も踏まえて、気づきにくさを指摘したり、知識の共有がなかったことや、予算のこと
など、大人顔負けの答えをしていました。
学校の先生からは、生徒も真剣に聞いてた様子で、貴重な体験かつ非常に価値ある時間
になりました、生徒たちに生きていることの意味を感じてもらうことができました、自分
たちに何ができるか考えてもらう機会となりましたとのうれしい言葉をいただきました。
私も、顔を合わせて直接話すことでこそ伝わることがあると思いました。被害者から話
を聞いて、人の心や人の痛みを知ると、相手の立場に立って物事を考えることができるよ
うになるのではないかと思いました。
深まりのある授業を進め、生きる力を身につけた子供たちが増えていくことが私たちの
願いです。
中学校で患者講義ができるようになったのは、貴省が提案し窓口となってくれたおかげ
です。新しいきっかけを作ってくれたこと、改めて感謝を申し上げます。
これからは、私たちの声が全国に伝わっていくよう、そして、私たちの声が次の世代に
語り継がれていくように、一緒に取り組んでいきませんか。
そこで、以下のことをお願いいたします。
1、副読本「B型肝炎

いのちの教育」を活用した患者講義を、副読本とともに、全国

の中学校に広めていってください。
2、より広く全国の生徒に私たちの声を届けられるように、そして、私たちの被害が風
化しないように、私たちの体験を集め記録化し、歴史に残していくためのアーカイブ作り
について取組を始めてください。
最後の手術から3年が経ちました。私の現在の肝機能は通常の50%しかないと聞かされ
ています。次にがんが再発したら、治療ができない状態であると聞かされています。
12