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報告書 本編 (5 ページ)

公開元URL https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/what-we-do/csmeeting.html
出典情報 サイバー事案の被害の潜在化防止に向けた検討会 報告書2023(4/6)《警察庁》
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サイバー空間における情勢認識
サイバー空間の情勢は、ランサムウェアによる被害が広範に及んでいるほか、国家を背景

に持つ集団によるサイバー攻撃も確認されているなど、極めて深刻な情勢が続いている。
令和5年2月に警察庁が公表した「令和4年の犯罪情勢」によると、令和4年中に警察庁
に報告されたランサムウェアによる被害件数は 230 件と、前年比で 57.5%増加し、VPN
機器やリモートデスクトップ等のテレワークにも利用される機器等のぜい弱性を狙われた
ケースが大半を占めている。その被害は企業・団体等の規模やその業種を問わず広範に及ん
でおり、一時的に業務停止に陥る事態も発生している。
また、インターネットバンキングに係る不正送金事犯について、令和4年は発生件数が
1,136 件、被害総額は約 15 億円と、いずれも3年ぶりに前年比増加となった(それぞれ前
年比で 94.5%、85.4%増加。)。その被害の多くがフィッシングによるものとみられており、
金融機関を装ったフィッシングサイト(偽のログインサイト)へ誘導する電子メールが多数
確認されている。

企業等におけるランサムウェア被害の報告件数

インターネットバンキングに係る不正送金事犯

さらに、特に深刻な被害等が及んでいる分野に焦点を当てると、概ね次のとおりである。
1.1

個人情報の漏えい等の被害

令和2年に改正された個人情報の保護に関する法律(平成 15 年法律第 57 号。以下「個人
情報保護法」という。)の令和4年4月の全面施行により、従前、努力義務であった個人情
報の漏えい等事案の発生時における個人情報保護委員会への報告について、一定の要件を満
たすものに係る同委員会への報告及び本人への通知が義務化された。これに伴い、令和4年
度上半期に個人情報保護委員会に報告された個人データの漏えい等事案は、1,587 件と前年
度同期の報告件数(517 件)と比較して件数が増加しており、このうち、不正アクセス等に
よる漏えい事案については、報告件数全体に占める割合こそ大きくないものの、1件当たり

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