よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1_「今後のがん研究のあり方について」報告書案 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35452.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第15回 9/27)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

Ⅰ はじめに
1.「がん対策推進基本計画」に基づく新たながん研究戦略
日本において、がんは、昭和 56(1981)年より死因の第1位であり、令和4
(2022)年には、年間約 39 万人と約4人に1人ががんで亡くなっている。また、
令和元(2019)年には約 100 万人ががんに罹患し、生涯のうちに約2人に1人が
がんにかかると推計されている。年代別にみても、小児の死因の約 10%、20 歳
から 64 歳までの死因の約 36%ががんである。さらに、急速な高齢者人口の増加
に伴う高齢のがん患者の増加によりがん死亡者数は今後も増加すると想定され
る。一方、がん患者・経験者の予後が改善されてきている1ことで、仕事との両
立等、がんとの共生に関するニーズが高まってきている2。
日本のがん対策は、その基礎となるがん研究を中心に進められており、昭和 59
(1984)年度から、
「がんの本態解明を図る」をテーマとした「対がん 10 ヵ年総
合戦略」が、平成6(1994)年度からは「がんの本態解明から克服へ」をテーマ
とした「がん克服新 10 か年戦略」が、平成 16(2004)年度からは、「がん罹患
率と死亡率の激減を目指して」をテーマとした「第3次対がん 10 か年総合戦略」
が推進された。さらに、平成 26(2014)年度からは、
「根治・予防・共生~患者・
社会と協働するがん研究~」をテーマとした「がん研究 10 か年戦略」が推進さ
れており、平成 31(2019)年に、今後のがん研究のあり方に関する有識者会議
(以下「有識者会議」という。)において中間評価が行われた。がん研究 10 か年
戦略は、今年度で最終年度を迎える。
平成 26(2014)年には、健康・医療戦略推進法(平成 26 年法律第 48 号)が
施行され、
「健康・医療戦略」が閣議決定された。また、同年には独立行政法人
日本医療研究開発機構法3(平成 26 年法律第 49 号)が施行され、翌年、国立研
究開発法人日本医療研究開発機構(Japan Agency for Medical Research and
Development。以下「AMED」という。)が設立された。同戦略に基づき、関係府省
の連携を図りながら、がん研究を含む、医療分野の研究開発において、基礎から
実用化までの一貫した研究開発が推進されている。
院内がん登録による生存率データによると、がん患者全体の5年生存率は、平成 21
(2008)年から平成 22(2009)年では 65.8%、平成 25(2013)年から平成 26
(2014)年では 67.5%となっている。ただし、年次により、集計施設が完全には一致し
ない点に留意。
2 令和元(2019)年時点で、がん患者の約4人に1人は、20 歳から 64 歳までの間にがん
に罹患している。
3 現在は「国立研究開発法人日本医療研究開発機構法」

1

3