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参考資料4 医師臨床研修指導ガイドライン-2023年度版-[1.6MB] (51 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36634.html
出典情報 医道審議会 医師分科会医師臨床研修部会(令和5年度第4回 12/1)《厚生労働省》
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第5章

研修医の労務環境

1.研修の労務と研修についての基本的な考え方
(1)労務管理に関する基礎的な知識
1)労働時間
臨床研修医は労働者であり、その労働については各労働法規の適用を受ける。労働時
間等については労働基準法で規制されており、その詳細は以下の通りである。
① 労働時間
1週 40 時間、1日8時間とする
② 休憩
労働時間6時間超で、少なくとも 45 分の休憩
労働時間8時間超で、少なくとも1時間の休憩 を労働時間の途中に与える
③ 休日
1週1日又は4週4日の休日を与える
④ 時間外・休日労働の割増賃金
法定時間外労働においては 25%以上、法定時間外労働が1か月 60 時間を超えたとき
は 50%以上、法定休日労働においては 35%以上、22 時から 5 時までの間に勤務させ
たときにおいては 25%以上の割増賃金を支払う
2)時間外労働について
使用者は、過半数組合または過半数代表者と締結し、労働基準監督署に届け出た労使
協定(36 協定)により、時間外または休日に労働させることができる。その場合も、労
働基準法により、時間外労働の限度時間として、1か月 45 時間、1年 360 時間が上限と
されている。ただし、臨時的な特別の事情があるとして特別条項を結べば、年間6か月を
上限として、例外的に限度時間を超えることができ、月 100 時間未満(休日労働含む。)、
年間 720 時間、複数月の平均で月 80 時間(休日労働含む。
)が上限となる。
臨床研修医を含め、医師についてはこうした上限の適用が猶予されてきたが、2024 年
4月からは診療に従事する医師独自の上限が適用される。時間外労働の限度基準が1か
月 45 時間、1年 360 時間となる点は同じであるが、臨時的な特別の事情があるとして特
別条項を結べば、限度時間を超えることができ、時間外・休日労働時間は原則として年
960 時間が上限となる(A水準)
。さらには、地域医療の確保のための副業・兼業として
派遣される際に適用される連携B水準、地域医療の確保のため自院内で長時間労働が必
要な場合に適用されるB水準、臨床研修医/専攻医が集中的に技能を向上させるためにや
むを得ず長時間労働が必要な場合に適用されるC-1水準、高度な技能研修のためにやむ
を得ず長時間労働が必要な場合に適用されるC-2水準の医師は、年 1,860 時間が上限と
なる(ただし、連携B水準では、自院内での時間外・休日労働は年 960 時間まで。)

特にC-1水準については臨床研修医にも適用されうるものであるが、全ての臨床研修
医に対してC-1水準が適用されるわけではなく、年 960 時間の範囲内で修練が可能な場
合は原則どおりA水準が適用されることになる。各臨床研修プログラムで想定される上
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