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参考資料4 医師臨床研修指導ガイドライン-2023年度版-[1.6MB] (58 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36634.html
出典情報 医道審議会 医師分科会医師臨床研修部会(令和5年度第4回 12/1)《厚生労働省》
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吸音、婦人科診察、直腸診、眼底、耳など)、手技に関するもの(縫合、採血・静注
など)などがある。
④ 運営上の注意
i) 運用ルール
運用に当たっては、事前申し込みの有無、鍵の管理、管理者の立ち会いを必要とす
るのかなどについてあらかじめ運用ルールを作成しておく必要がある。シミュレー
タ教育の利点を最大限に生かすために、学習者が使いたいときに利用できる体制を
整えておく必要がある。
ii) メンテナンスが重要
シミュレータ教育は、技術的に未熟な研修医が「人間を壊さないように」練習する
ものであるから、シミュレータが破損するのはある程度はやむを得ない。また、た
とえば口対口呼吸の練習など、使用するたびに洗浄・消毒あるいは部品交換が必要
となるものもあり、また消耗品の補充、使用済みの機材の廃棄などの作業も必要で
ある。
せっかく高価なシミュレータを購入しても、使えなければ何もならない。シミュレ
ータの導入に当たっては、単に機材を購入するだけではなく、購入後のメンテナン
スについて、人的・予算的な措置を考慮しておかなければならない。
iii) 機材の共有化を図る
シミュレータは高価であり、かつ医療コストに直接貢献するものではないため、研
修病院ですべてを整備することは難しい。地域でネットワークを作って機材を共有
したり、行政、大学、医師会などが中心となって機材の購入・管理とメンテナンス
を行い、研修病院が共同利用したりするなどの方式も有効であろう。
⑤ 図書室・インターネット
i) 図書室
主要な医学雑誌、教科書は一通りそろえておくことが望ましい。可能であればオン
ラインジャーナルを整備しておくと、研修医は 24 時間どこからでも論文にアクセ
スできるので便利である。
国内では最近、臨床研修を強く意識した雑誌が各社から発売されており、研修医が
修得しておくべき基本手技や、研修医が研修で困ったときの対策、指導医向けの指
導方法など、研修に役立つ情報が掲載されている。
ii) 二次資料
EBM(Evidence-Based Medicine)の普及に伴い、短時間で効率よく質の高い
Research evidence にアクセスできる二次資料が充実してきている。研修医が EBM
の考え方に基づいた医療が実践できるように指導するためにも、このような二次資
料に自由にアクセスできる環境を整備することが望ましい。

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