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04 参考資料1-123価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(肺炎球菌ワクチン)ファクトシート (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36630.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第22回 12/1)《厚生労働省》
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また、これまでに国内で実施された臨床研究の成績を以下に示す。インフルエンザワクチン接
種後の高齢者介護施設入所者 1006 人を対象として、PPSV23 接種群(n=502)と非接種群(n=504)の
2 群に割りつけた無作為二重盲検試験が実施された(56)。PPSV23 接種群では、非接種群と比較し
て、肺炎球菌肺炎のみならずすべての肺炎に対する予防効果(肺炎球菌性肺炎:63.8%, 全ての肺
炎:44.8%)が認められた。本研究では、PPSV23 接種による医療ケア関連肺炎としての肺炎球菌
性肺炎の予防効果が示された。
インフルエンザワクチン定期接種を受けた 65 歳以上の高齢者 786 人を対象として、PPSV23 接
種群(n=391)と非接種群(n=387)の 2 群に割りつけたオープンラベル無作為比較試験が実施され
た(57)。全対象症例では市中肺炎による入院率に両群間に有意な差は認めなかったものの、75
歳以上では PPSV23 接種群で市中肺炎による入院率が、
接種後 2 年間は非接種群に比較して 41.5%
と有意に減少した。さらに、PPSV23 接種 1 年間の 75 歳以上の高齢者における有意な肺炎医療費
の削減効果が認められた。
PPSV23 の定期接種導入前の 2011 年 9 月から 2014 年 8 月の期間に国内で test-negative design
によって実施された多施設前向き研究において、65 歳以上の成人の肺炎球菌性肺炎に対する
PPSV23 の血清型特異的なワクチン効果が報告された(58)
。5 年以内の PPSV23 接種のワクチン効
果はすべての肺炎球菌性肺炎に対して 27.4%、ワクチン血清型の肺炎球菌性肺炎に対して 33.5%
であった。本研究では、65 歳以上の成人における PPSV23 接種によるワクチン血清型の肺炎球菌
性肺炎に対する効果は低〜中等度と結論されている。

2) 海外のメタ解析
先進国の 60 歳以上の成人を対象とした、17 研究論文のシステミックレビューとメタ解析
によれば、4 つの臨床研究におけるすべての血清型による IPD に対する集計したワクチン効果は
73%、3コホート研究では 45%、3つの症例対照研究では 59%であった(59)。一方、全ての血
清型による肺炎球菌性肺炎に対する集計ワクチン効果は 64%(2つの臨床研究)
、48%(2つの
コホート研究)であった。フォローアップ 2.5 年までの臨床研究において、5 年までの観察研究
と比較して、より高いワクチン効果が認められ、ワクチン効果が減衰する可能性が示唆された。
50 歳以上の成人に対する PPSV23 の同様のワクチン効果に関する 32 研究論文のシステミック
レビューとメタ解析では、IPD に対するコホート研究でのワクチン効果は 50%であり、症例対照
研究での効果は 50%であった(60)。一方、市中肺炎に対する効果は臨床試験では 4%、コホート
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