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04 参考資料1-123価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(肺炎球菌ワクチン)ファクトシート (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36630.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第22回 12/1)《厚生労働省》
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わが国では、2010 年 11 月における PCV7 の公費助成開始後に小児 IPD の罹患率は、2007 年〜
2010 年の公費助成前と比較し、2013 年度までに 5 歳未満人口 10 万当たり 25.0 から 57%減少し
た (PCV7 含有血清型による IPD では 98%減少) (18)。一方、非 PCV7 ワクチン血清型による小
児 IPD 罹患率の増加が認められ、小児における PCV7 導入後の血清型置換が明らかになった。結
果的に、2010 年の IPD 原因菌における PCV7 ワクチン血清型の割合は 78.5%であったのに対し、
定期接種導入後の 2013 年には 3.3%に低下した。
一方、わが国で 2013 年 4 月から 2015 年 3 月に実施された 10 道県を対象とした成人 IPD サー
ベイランスにおいて、2006 年〜2007 年に行われた病院ベースの成人 IPD の原因菌の血清型分布
と比較して(28)、成人 IPD の原因菌の PCV13 ワクチン血清型の割合は 61%から 46%に低下し、
PPSV23 ワクチン血清型の割合は 85%から 66%に低下した。これらの結果から、わが国においても
小児 PCV7 導入による間接効果によることが示唆された(29)。

② 肺炎球菌感染症の疫学
1) 侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の感染症発生動向
IPD は 2013 年 4 月から感染症法において 5 類全数把握疾患となった。国の感染症発生動向調査
では、表1で示すように経年的に増加傾向を認めた。報告数には季節性があり、春と冬にピーク
がみられ、夏に報告数が少ない傾向がみられた(30)。IPD 症例の届出時点での死亡の頻度(ここ
では致命率とする)は、2013 年から 2017 年まで 6.1~6.8%とほぼ一定であった(表 1)
。図 1 に
人口 10 万当たりの年齢群病型分類別の年間報告数を示した。2016 年の人口 10 万当たり報告数は
1 歳未満が最も多く(8.28/10 万人口)
、次いで 1 歳以上 5 歳未満(6.37/10 万人口)
、65 歳以上
(4.56/10 万人口)と続いた。1 歳以上 5 歳未満の年齢群を除く全年齢群で経年的に報告数が多く
なる傾向にあった。報告された全年齢の IPD 症例の病型の内訳は、髄膜炎 1103 例(14%)
、菌血症
を伴う肺炎 3247 例(41%)
、菌血症 2635 例(33%)
、その他 980 例(12%)であった。年齢群別病型
分類では、5 歳未満の小児では菌血症が 54%(798 例/1480 例)を占め、最多であるのに対し、65
歳以上の高齢者では菌血症を伴う肺炎が 51%(2233 例/4356 例)と最も多かった。

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