よむ、つかう、まなぶ。
04 参考資料1-123価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(肺炎球菌ワクチン)ファクトシート (22 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36630.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第22回 12/1)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
その結果、ワクチン接種なしに比べた場合、1 質調整生存年(QALY)を追加で獲得するために必要
な費用(増分費用効果比 ICER)は、PPSV23 単独接種で 448 万円、PCV13 単独接種で 334 万円であった
(表7)
。どちらのワクチンも一般的な費用対効果の閾値となる 500-600 万円を下回った。今回の値
はワクチン非接種と単独接種とを比較したもので、国内の先行研究 (67-69)のように単独接種と連続
接種の比較・単回接種と再接種との比較を行った ICER の値と直接比較することは困難である。それ
を踏まえた上でもやや数値が悪化している (ICER が大きくなっている)のは、ワクチンの効果減衰速
度に関する仮定の違いや、小児への PCV7/PCV13 接種に伴う血清型分布変化の考慮の有無などが影響
していると考えられる。先行研究に組み込まれた数値はワクチン効果の減衰速度が緩やかで、なおか
つワクチンが有効な血清型の割合も高いため、ワクチン接種に有利な結果となる。一方で海外と比較
して PPSV23 と PCV13 の価格差がやや小さいことから、PCV13 の相対的な費用対効果が良くなったこ
とが示唆される。
表 7 費用効果分析の結果 (ベースライン)
COST
(肺炎医療費+
ワクチン代,円)
QALY
ICER
ICER
(vs.ワクチンなし)
(vs. PPSV23)
ワクチン接種なし
96,774 円
10.2002QALY
PPSV23 のみ
104,019 円
10.2018QALY
4,478,164 円/QALY
PCV13 のみ
106,187 円
10.2030QALY
3,342,593 円/QALY
1,809,377 円/QALY
感度分析の結果を表8に示す。最も大きな変動があったのは非侵襲性肺炎に対する PPSV23 のワク
チン効果で、効果そのものだけでなく、持続期間や減衰速度も結果に大きな影響を与えている。どち
らのワクチンにおいても、分析の基本となるデータが不足しており、不確実性(数値の変動幅)も大
きいことが要因と考えられた。
21
な費用(増分費用効果比 ICER)は、PPSV23 単独接種で 448 万円、PCV13 単独接種で 334 万円であった
(表7)
。どちらのワクチンも一般的な費用対効果の閾値となる 500-600 万円を下回った。今回の値
はワクチン非接種と単独接種とを比較したもので、国内の先行研究 (67-69)のように単独接種と連続
接種の比較・単回接種と再接種との比較を行った ICER の値と直接比較することは困難である。それ
を踏まえた上でもやや数値が悪化している (ICER が大きくなっている)のは、ワクチンの効果減衰速
度に関する仮定の違いや、小児への PCV7/PCV13 接種に伴う血清型分布変化の考慮の有無などが影響
していると考えられる。先行研究に組み込まれた数値はワクチン効果の減衰速度が緩やかで、なおか
つワクチンが有効な血清型の割合も高いため、ワクチン接種に有利な結果となる。一方で海外と比較
して PPSV23 と PCV13 の価格差がやや小さいことから、PCV13 の相対的な費用対効果が良くなったこ
とが示唆される。
表 7 費用効果分析の結果 (ベースライン)
COST
(肺炎医療費+
ワクチン代,円)
QALY
ICER
ICER
(vs.ワクチンなし)
(vs. PPSV23)
ワクチン接種なし
96,774 円
10.2002QALY
PPSV23 のみ
104,019 円
10.2018QALY
4,478,164 円/QALY
PCV13 のみ
106,187 円
10.2030QALY
3,342,593 円/QALY
1,809,377 円/QALY
感度分析の結果を表8に示す。最も大きな変動があったのは非侵襲性肺炎に対する PPSV23 のワク
チン効果で、効果そのものだけでなく、持続期間や減衰速度も結果に大きな影響を与えている。どち
らのワクチンにおいても、分析の基本となるデータが不足しており、不確実性(数値の変動幅)も大
きいことが要因と考えられた。
21