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04 参考資料1-123価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(肺炎球菌ワクチン)ファクトシート (19 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36630.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第22回 12/1)《厚生労働省》 |
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炎に対する有効性をゼロと設定した場合も、一定の予防効果がある(7%)とした場合も、連続接種の
ICER が 500 万円/QALY 未満と推計している。
Jiang ら (69)は支払者の立場から、PPSV23 の接種戦略に関して 1) 2014 年に定期接種の対象とな
り、接種を受けた群 (2014 年時点で 65,70,75,…,95 歳)
2) 2019 年に定期接種の対象となる群
(2019 年時点で 65 歳) 3) 2014 年に定期接種の対象になったが、接種を受けなかった群 の 3 グルー
プに対して、1 回目の接種の有無および再接種の有無を組み合わせた 5 つの戦略の費用対効果を、生
涯を分析期間として比較している。PPSV23 再接種の有効性は、初回接種と同等と仮定し、非侵襲性
肺炎にも Suzuki ら(56)のデータをもとに 33.5%の有効性を仮定している。この結果、1)-3)全ての群
に対して再接種まで行う戦略が、最も費用対効果に優れる (ICER が 500 万円/QALY 未満)と推計して
いる。
PPSV23 の再接種を検討した海外の研究として Falkenhorst ら(70)は、ドイツにおいてワクチン
非接種者を比較対照として、1)PPSV23 単回接種、2)PCV13 単回接種、3)PPSV23 を 6 年おき・8 年おき・
10 年おき接種について検討を行っている(表4)。分析期間は生涯とし、医療費以外に生産性損失も
考慮している。1)と 3)は 2 万ユーロ/QALY 未満、2)は 10 万ユーロ前後と報告している。なお、この
数値は PPSV23 の肺炎球菌性肺炎への予防効果が一定程度あると仮定した場合の推計であり、もしも
その効果がゼロと仮定した場合には、1)、3)共に ICER は 40000 ユーロ/QALY 前後となる。
表 4 Falkenhorst ら(70)の推計結果(分析期間生涯、生産性損失を含む)
60 歳
65 歳
70 歳
PPSV23 単回投与
14,383
15,670
15,436
PPSV23 単回投与(肺炎球菌性肺炎への効果が
37,746
36,344
37,549
PCV13 単回投与
112,606
100,829
96,372
PPSV23 6 年おき
12,839
-
-
PPSV23 8 年おき
12,294
-
-
PPSV23 10 年おき
12,195
-
-
ゼロと仮定)
Thorrington ら(71)はオランダにおいてワクチン非接種を比較対照として、1)PPSV23 単回接種、
2)PCV13 単回接種、3)PPSV23 5 年おきの接種(60 歳、65 歳、70 歳)について検討を行い、1)と 3)
は 2 万ユーロ/QALY 未満、2.は 2 万ユーロ/QALY 超と報告している(表5)
。なお、本分析では PPSV23
の肺炎に対する予防効果が一定程度あると仮定した場合の推計である。
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ICER が 500 万円/QALY 未満と推計している。
Jiang ら (69)は支払者の立場から、PPSV23 の接種戦略に関して 1) 2014 年に定期接種の対象とな
り、接種を受けた群 (2014 年時点で 65,70,75,…,95 歳)
2) 2019 年に定期接種の対象となる群
(2019 年時点で 65 歳) 3) 2014 年に定期接種の対象になったが、接種を受けなかった群 の 3 グルー
プに対して、1 回目の接種の有無および再接種の有無を組み合わせた 5 つの戦略の費用対効果を、生
涯を分析期間として比較している。PPSV23 再接種の有効性は、初回接種と同等と仮定し、非侵襲性
肺炎にも Suzuki ら(56)のデータをもとに 33.5%の有効性を仮定している。この結果、1)-3)全ての群
に対して再接種まで行う戦略が、最も費用対効果に優れる (ICER が 500 万円/QALY 未満)と推計して
いる。
PPSV23 の再接種を検討した海外の研究として Falkenhorst ら(70)は、ドイツにおいてワクチン
非接種者を比較対照として、1)PPSV23 単回接種、2)PCV13 単回接種、3)PPSV23 を 6 年おき・8 年おき・
10 年おき接種について検討を行っている(表4)。分析期間は生涯とし、医療費以外に生産性損失も
考慮している。1)と 3)は 2 万ユーロ/QALY 未満、2)は 10 万ユーロ前後と報告している。なお、この
数値は PPSV23 の肺炎球菌性肺炎への予防効果が一定程度あると仮定した場合の推計であり、もしも
その効果がゼロと仮定した場合には、1)、3)共に ICER は 40000 ユーロ/QALY 前後となる。
表 4 Falkenhorst ら(70)の推計結果(分析期間生涯、生産性損失を含む)
60 歳
65 歳
70 歳
PPSV23 単回投与
14,383
15,670
15,436
PPSV23 単回投与(肺炎球菌性肺炎への効果が
37,746
36,344
37,549
PCV13 単回投与
112,606
100,829
96,372
PPSV23 6 年おき
12,839
-
-
PPSV23 8 年おき
12,294
-
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PPSV23 10 年おき
12,195
-
-
ゼロと仮定)
Thorrington ら(71)はオランダにおいてワクチン非接種を比較対照として、1)PPSV23 単回接種、
2)PCV13 単回接種、3)PPSV23 5 年おきの接種(60 歳、65 歳、70 歳)について検討を行い、1)と 3)
は 2 万ユーロ/QALY 未満、2.は 2 万ユーロ/QALY 超と報告している(表5)
。なお、本分析では PPSV23
の肺炎に対する予防効果が一定程度あると仮定した場合の推計である。
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