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資料2-2 調査結果報告書 (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24579.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和3年度第31回 3/22)《厚生労働省》
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における自然流産の発現割合(16%)12、未治療の MS 患者の文献報告における発現割合
(9.8%) 13と同程度であった。
また、双胎 4 例を含む出生児 272 例中、先天異常14は 6.3%(17/272 例、[95%CI:3.8-10.0:
Fleiss(1981)の検定方法15])に認められ、メトロポリタン・アトランタ先天異常プログラ
ム16の一般集団における先天異常の発現割合(2.7%)との間に統計学的な有意差が認められ
た。
4. 国内外における診療ガイドライン、成書及び代表的教科書、公表文献
4.1 国内外における診療ガイドライン
4.1.1

国内ガイドライン

多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン(日本神経学会 2017 以下、「国内ガイド
ライン」)
妊婦における Interferon beta の使用について、以下の内容が記載されている。
本邦では、妊婦又は妊娠している可能性のある患者には禁忌で、Interferon beta を投与し
ている患者には避妊の指導が必要である。海外のコホート研究では、妊娠中 Interferon beta
曝露群は、非投与群妊婦と比較して早産、低体重、低身長、妊娠 37 週未満の早産児のリス
クが有意に高かったが、先天性奇形や自然流産の発生率に有意差はなく17、本邦の臨床研究
においても有害事象はなかった18。また、Interferon beta の妊娠 1 カ月までの曝露で有害事象
がなかった結果を踏まえ、疾患活動性が高い Interferon beta 治療中の患者には、注意深く妊
娠をモニタリングし、妊娠判明後直ちに Interferon beta を中止するという方法を提案してい
る19。

12

J R Soc Health 1987; 107: 31-3、Natl Vital Stat Rep 2009 14; 58: 1-14
Mult Scler 2009;15: 1037-42
14
先天異常は以下のように定義されている。
① CDC MACDP 分類に基づき診断された重大な構造又は染色体の異常
② 個々の異常は CDC MACDP 分類に基づく先天異常ではなくても、組み合わされば先天異常となるような 2 つ
以上の重大ではない異常(評価者及び諮問委員会の合意のもとで決定される)
③ ①又は②に該当する所見が自然流産児、胎児若しくは死産児の検査又は出生前の評価において認められた場合
(評価者及び諮問委員会の合意のもとで決定される)
なお、以下の場合には先天異常から除外した。
・36 週未満の妊娠期間(妊娠期間が不明な場合も含む)又は 2500 g 未満の体重の出生児で認められた所見。
・児が易感染性の状態にある場合又は生化学的異常による異常が認められる場合は、特定の先天異常である可能性
がなければ、先天異常はないものとして扱う。
・妊娠 20 週より前に認められた所見。
15
Statistical Methods for Rates and Proportions, Third Edition. Joseph L. Fleiss et al.
16
対象地域内で認められた全ての先天異常を研究者が調査・追跡を行い、対象地域の集団内で生じている先天異常
を把握するためのプログラム。
17
Neurology 2012; 79: 1130-5
18
Clinical and Experimental Neuroimmunology 2015; 6:402-8
19
Neurology 2010; 75: 1794-1802
13

9