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【資料1-2-8】治療薬・治療法に関するガイドライン[529KB] (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41225.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第87回 7/17)《厚生労働省》
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第2章 抗インフルエンザウイルス薬の取り扱いについて

備蓄薬の種類については、インフルエンザウイルス株によって、抗イン
フルエンザウイルス薬に耐性を示す場合もあることから、抗インフルエン
ザウイルス薬耐性株の検出状況や臨床現場での使用状況等を踏まえ、国
は、備蓄薬を追加・更新する際には、作用機序の異なる薬剤の備蓄割合を
増やすことを検討することとしており、現在は既存のオセルタミビルのカ
プセル及びドライシロップ、ザナミビル、ラニナミビル、ペラミビル、バ
ロキサビル、並びにファビピラビルの備蓄を行っている。
各薬剤の備蓄割合については、市場流通割合や想定する新型インフルエ
ンザウイルスによる疾病の重症度等を踏まえる。新規の抗インフルエンザ
ウイルス薬の備蓄についても、国は、必要に応じて検討していく。
備蓄薬の切替えの優先順位については、オセルタミビルのドライシロッ
プが季節性インフルエンザでも小児を中心に使用されていること等から、
最優先で備蓄し、バロキサビルについては流通している抗インフルエンザ
薬の中で、作用機序が異なることから、次に優先して備蓄を開始する。ま
た、ペラミビルについては、点滴静注薬であり重症患者等に使用されるこ
とが想定されるため優先して備蓄する。薬剤の種類を変更する際には、既
存の備蓄薬が有効期限切れになる時期を勘案しながら、順次、切替えを行
っていく。
ファビピラビルについては、ノイラミニダーゼ阻害薬4剤(オセルタミ
ビル、ザナミビル、ラニナミビル及びペラミビル)及びキャップ依存性エ
ンドヌクレアーゼ阻害薬1剤(バロキサビル)の全てに耐性を示すインフ
ルエンザウイルス株が出現するリスクがあることや、新型インフルエンザ
ウイルス感染症又は再興型インフルエンザウイルス感染症の発生に対して
他剤に比べて有効性を示唆するデータが示される可能性があることから、
備蓄する。その量については、新型インフルエンザ発生後に得られる知見
によっては、投与対象者を拡大させる可能性もあり、さらにテロ対策等危
機管理の観点もあらかじめ勘案し、引き続き約 200 万人分の量とする。こ
の備蓄目標数については、国の備蓄目標数に含める。
なお、ファビピラビルは、新型又は再興型インフルエンザウイルス感染
症を適応としての市場流通はしておらず、十分量の製造には数か月かかる
ことから、一定量は確実に備蓄を実施する必要がある。
また、国は、最新の諸外国の備蓄方法の事例等の情報を収集し、これら
を参考に、効率的かつ合理的な抗インフルエンザウイルス薬の備蓄方法に
ついて検討する。また、新型インフルエンザの予防・治療方針等について
は随時最新の科学的知見を取入れ見直す必要があること等から、今後とも
抗インフルエンザウイルス薬の効果や薬剤耐性についての研究、情報収集

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