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介護福祉士国家試験パート合格の導入の在り方について(案) (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43573.html
出典情報 介護福祉士国家試験パート合格の導入に関する検討会(第3回 9/11)《厚生労働省》
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はじめに



昭和 63 年4月に社会福祉士及び介護福祉士法が施行されてから 30 年余り
が経過した現在、介護分野の国家資格である介護福祉士は、介護福祉を支え
る中核的な存在として、様々な介護現場において活躍している。



国では、介護福祉士について、これまでも、その専門性の向上、明確化に
向けた取組を進めてきている。例えば、平成 27 年に、介護人材確保の目指
す姿として、
「まんじゅう型」から「富士山型」への展開を示し、介護人材の
裾野の拡大を図りつつ、機能分化を進め、高い専門性をもつ介護福祉士の位
置づけを明確にするとともに、継続的な質の向上を促してきた。



また、平成 29 年 10 月の社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会
による「介護人材に求められる機能の明確化とキャリアパスの実現に向けて」
の中で、新たに整理された「求められる介護福祉士像」が示され、これを踏
まえて介護福祉士養成カリキュラムが変更された。「求められる介護福祉士
像」では、
「地域の中で、施設・在宅にかかわらず、本人が望む生活を支える
ことができる」「関連領域の基本的なことを理解し、多職種協働によるチー
ムケアを実践する」
「介護職の中で中核的な役割を担う」などがあげられ、変
化する介護ニーズに適切に応える介護福祉士の養成に取り組んできたとこ
ろである。



新型コロナウイルス感染症の流行下においては、感染症の発生や拡大の防
止に向けて多くの制限がある中で、介護福祉士をはじめとする多くの介護職
員は、介護サービスの利用者及び家族の命を守り、生活の継続に大きな貢献
をした。さらには、令和6年元日に発生した令和6年能登半島地震では、特
に石川県が設置した 1.5 次避難所に避難された介護を必要とする避難者の
介護を担っていただいた。さまざまな制限がある中でも、介護を必要とする
一人ひとりの状況やニーズ等をふまえ、尊厳を尊重しながら、適切な支援の
提供に努めてきた。これらを通じて、社会においても、介護の重要性や必要
性、介護福祉士の専門性の高さなどについて改めて理解される機会になった
ものと考える。



このような介護福祉士の専門性の向上に向けた取組等を進める中で、令和
6年度の介護報酬改定では、介護職のチームのリーダー養成を目的として実
施されている介護福祉士ファーストステップ研修が処遇改善加算の職場環
境改善の要件の一つに位置づけられたところである。これにより、介護福祉
士自身のキャリアアップや介護職におけるリーダーの役割を担う人材の育
成につながるものと考えられる。
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