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令和6年度 全国厚生労働関係部局長会議(医薬局) (27 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/001391540.pdf
出典情報 令和6年度 全国厚生労働関係部局長会議 医薬局(2/7)《厚生労働省》
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~薬害被害者の支援について~
1.現状
◎ サリドマイド、スモン、HIVなどの薬害が発生してから時間が経過するとともに、被害者の高齢化が進行している。
サリドマイド
スモン
HIV

発生時期

和解時期

和解者数

生存被害者数

昭和34年~44年

昭和49年10月

約300名

約260名

平均年齢:約62歳。55歳~65歳に分布。

昭和54年9月

約6,500名

約750名

平均年齢:約85歳。55歳~105歳に分布。

平成8年3月

約1,400名

約635名

平均年齢:エイズ未発症者 約52歳、発症者 56歳。
おおむね30歳代~70歳以上まで幅広く分布。

昭 和 30 年 ~ 45 年

昭 和 57 年 ~ 60 年


備考

◎ これまでも、例えば「スモン総合対策について」(昭和53年関係6局長通知)など、各都道府県には医療・福祉に関する総合的な支援の実
施を依頼してきた。

2.課題
◎ 被害者や家族の高齢化に伴い、医療面だけでなく福祉・生活面でも新たな困難が生じるケースが増加している。各薬害被害者の身体面で
の特性を踏まえて、医療、介護、障害福祉サービスなど関連施策を適切に組み合わせて、包括的に支援する必要がある。
◎ 薬害発生から時間が経過し、記憶の風化が進むとともに、これまでに受けた差別や偏見の記憶もあって、被害者が社会的に孤立する状況
が続いている。行政とサービス提供者は、薬害被害者であることや各薬害の特性、関連施策を十分に理解した上で、連携して適切に支援
を行うことが重要である。

3.国における対応
◎ 被害者が受けることができる制度を掲載した「スモン手帳」や「血友病薬害被害者手帳」を作成し、被害者に発行するなど、被害者が円滑に
支援を受けられるよう努めている。
◎ 研究班による調査を通じて薬害被害者の高齢化に伴う支援ニーズを適切に把握し、関係部局が連携して適切な支援方法について検討し
ている。

都道府県等にお願いしたい事項(依頼)
◎ 「スモン手帳」や「血友病薬害被害者手帳」の内容を確認し、被害者が受けられる制度を改めて理解し、支援につなげていただきたい。なお、
血友病薬害被害者手帳は、令和7年度中に新手帳の発行を検討中であり、配布へのご協力をお願いしたい。追って詳細をご連絡する。
• 「スモン手帳」・・・厚生労働省HP http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/topics/tp130604-01.html
• 「血友病薬害被害者手帳」・・厚生労働省HP http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/topics/tp160302-01.html
◎ 市町村において、衛生部局と民生部局が課題を共有し、医療と福祉にまたがる各種施策を適切に組み合わせて薬害被害者に対する支援
を迅速に実施するとともに、各薬害の特性に理解のあるサービス提供者間における課題や情報の共有や、国の研究班が実施する検診事
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業、支援団体が実施する相談事業との連携などに積極的に取り組まれるよう、周知等に努めていただきたい。