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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第7.2版 (67 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00332.html |
出典情報 | 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第7.1版」の周知について(5/9付 事務連絡)《厚生労働省》 |
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 7.2 版 ●6 院内感染対策
9. 妊婦および新生児への対応
COVID-19 は特に妊娠後半期には増大する子宮で横隔膜が挙上するために呼吸不全を起こし
やすい.さらに感染妊婦においては,新生児に産後の感染だけでなく,稀ながら経胎盤的な子
宮内感染が起こることが報告されている.妊婦は可能な限りワクチン接種を受けることに加え
て,在宅勤務や三密を避ける,手洗い,換気やマスクの着用などに留意することが重要である.
帝王切開の適応など分娩方法については,母子および医療スタッフの安全と医療体制の維持
などに十分に配慮し,個別に産婦人科主治医が判断する.
【感染対策】
(1)妊婦健診,出産に際しては標準予防策を遵守する.
(2)感染疑いのある患者と,他の患者(妊婦健診来院者)とは動線や待合室を分け,感染の有
無にかかわらずマスクを着用してもらう.特に症状のある患者や濃厚接触者は,来院前に
電話相談を受け,他の患者と別に診療する.
(3)産科医療機関における院内検査として PCR あるいは迅速性のある抗原検査を推奨するが,
全妊婦に行うかどうかは地域の感染状況により個別に判断する.
(4)COVID-19 と診断された場合や強く疑う場合は,出産を含め感染に対応した診療を行う.
(5)感染者の分娩では分娩室は個室とし,換気を十分に行う.陣痛室や出産後の回復室もトイ
レつき個室とし,医療スタッフは院内感染予防のため手袋,マスク,ガウン,ゴーグル(ま
たはフェイスシールド)
,必要に応じて N-95 マスクを着用する.
(6)非感染者の分娩では産婦が必ずしもマスクを着用する必要はないが,分娩スタッフは十分
な防護具を着用する.
(7)COVID-19 感染がなくても,帰省分娩,配偶者の立ち合い分娩は推奨しないが,地域の感
染状況によって個別に判断する.
(8)感染妊婦では,母児双方とも PCR 検査で陰性となるまで母体と出生児の接触は避ける.
(9)感染が否定できない場合は,個室でクベース管理とする.
(10)感染者の授乳については,母親が解熱し状態が安定していれば,手洗いなどを確実に行っ
たうえで搾乳し,介護者により母乳を与えることは可能であるが,感染リスクについては
十分なインフォームドコンセントを得る.
ナースコール,テーブル,ベッド柵,床頭台などの患者周囲環境は,アルコールや抗ウイル
ス作用のある消毒剤で清拭消毒を行う.
聴診器や体温計,
血圧計などの医療機器は個人専用とし,
使用ごとに清拭消毒する(
「3 環境整備」を参照)
.
陰圧室でない分娩室の場合,児への母体からのエアロゾル化したウイルス粒子による曝露を
避けるために分娩台から 2m 以上距離をとった場所に蘇生場所を確保するか,蘇生を行う部屋
を別に準備することが望ましい.手術室での分娩の場合,陰圧室の使用を第 1 候補とし,新生
児蘇生を行う場所を分娩室での分娩と同様に確保する.
鼻咽頭吸引,呼吸補助〔マスクとバッグ,ラリンゲルマスク/エアウエイよる人工呼吸,持
続陽圧呼吸(CPAP)〕
,挿管,胸骨圧迫,気管内への薬物(アドレナリン,サーファクタント)
投与はエアロゾル化を惹起する処置と考えて対応する.蘇生メンバー全員が PPE を適切に装着
する必要がある.また,可能ならば,マスクバッグや人工呼吸器回路の呼気側に HEPA フィル
ターを装着することが望ましい.
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9. 妊婦および新生児への対応
COVID-19 は特に妊娠後半期には増大する子宮で横隔膜が挙上するために呼吸不全を起こし
やすい.さらに感染妊婦においては,新生児に産後の感染だけでなく,稀ながら経胎盤的な子
宮内感染が起こることが報告されている.妊婦は可能な限りワクチン接種を受けることに加え
て,在宅勤務や三密を避ける,手洗い,換気やマスクの着用などに留意することが重要である.
帝王切開の適応など分娩方法については,母子および医療スタッフの安全と医療体制の維持
などに十分に配慮し,個別に産婦人科主治医が判断する.
【感染対策】
(1)妊婦健診,出産に際しては標準予防策を遵守する.
(2)感染疑いのある患者と,他の患者(妊婦健診来院者)とは動線や待合室を分け,感染の有
無にかかわらずマスクを着用してもらう.特に症状のある患者や濃厚接触者は,来院前に
電話相談を受け,他の患者と別に診療する.
(3)産科医療機関における院内検査として PCR あるいは迅速性のある抗原検査を推奨するが,
全妊婦に行うかどうかは地域の感染状況により個別に判断する.
(4)COVID-19 と診断された場合や強く疑う場合は,出産を含め感染に対応した診療を行う.
(5)感染者の分娩では分娩室は個室とし,換気を十分に行う.陣痛室や出産後の回復室もトイ
レつき個室とし,医療スタッフは院内感染予防のため手袋,マスク,ガウン,ゴーグル(ま
たはフェイスシールド)
,必要に応じて N-95 マスクを着用する.
(6)非感染者の分娩では産婦が必ずしもマスクを着用する必要はないが,分娩スタッフは十分
な防護具を着用する.
(7)COVID-19 感染がなくても,帰省分娩,配偶者の立ち合い分娩は推奨しないが,地域の感
染状況によって個別に判断する.
(8)感染妊婦では,母児双方とも PCR 検査で陰性となるまで母体と出生児の接触は避ける.
(9)感染が否定できない場合は,個室でクベース管理とする.
(10)感染者の授乳については,母親が解熱し状態が安定していれば,手洗いなどを確実に行っ
たうえで搾乳し,介護者により母乳を与えることは可能であるが,感染リスクについては
十分なインフォームドコンセントを得る.
ナースコール,テーブル,ベッド柵,床頭台などの患者周囲環境は,アルコールや抗ウイル
ス作用のある消毒剤で清拭消毒を行う.
聴診器や体温計,
血圧計などの医療機器は個人専用とし,
使用ごとに清拭消毒する(
「3 環境整備」を参照)
.
陰圧室でない分娩室の場合,児への母体からのエアロゾル化したウイルス粒子による曝露を
避けるために分娩台から 2m 以上距離をとった場所に蘇生場所を確保するか,蘇生を行う部屋
を別に準備することが望ましい.手術室での分娩の場合,陰圧室の使用を第 1 候補とし,新生
児蘇生を行う場所を分娩室での分娩と同様に確保する.
鼻咽頭吸引,呼吸補助〔マスクとバッグ,ラリンゲルマスク/エアウエイよる人工呼吸,持
続陽圧呼吸(CPAP)〕
,挿管,胸骨圧迫,気管内への薬物(アドレナリン,サーファクタント)
投与はエアロゾル化を惹起する処置と考えて対応する.蘇生メンバー全員が PPE を適切に装着
する必要がある.また,可能ならば,マスクバッグや人工呼吸器回路の呼気側に HEPA フィル
ターを装着することが望ましい.
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