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資料4-3 アセトアミノフェン (13 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00023.html |
出典情報 | 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第51回 6/8)《厚生労働省》 |
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て調査した Wolfe らの報告。RA 患者(年齢(平均値±標準偏差)58.56±14.0 歳、男性患者
割合 23%、罹病期間(平均値±標準偏差)8.01±9.6 年)825 人中の 492 人(59.6%)が本薬
を使用しており、そのうち 38.5%が軽度有効、31.8%が中程度有効、5.9%が非常に有効と回
答し、23.9%が有効ではないと回答した。他の NSAIDs と比較した本薬の有効性評価では、
23.0%が同等、
より有効又は非常に有効が 12.4%、
いくらか又は非常に有効性が低いが 64.7%
であった。他の NSAIDs と比較した総合(有効性と副作用)満足度では、21.5%が同等、よ
り満足又は非常に満足が 10.9%、いくらか又は非常に不満足が 67.6%であった。
結論として、安全性と費用が問題でないのであれば、患者の選好から NSAIDs より本薬
を推奨する理由を考えるのは難しいが、安全性と費用が問題であれば、35%の RA 患者が
NSAIDs と同等かより有効であると回答していることから、最初に本薬の使用を推奨する
ことも正しいかもしれないとの記載がある。
(3)教科書等への標準的治療としての記載状況
<海外における教科書等>
1)Atlas of Rheumatology (Third Edition) edited by Gene G. Hunder. (2002)
21)
図 1-113.
「RA の薬物療法(pharmacotherapeutic treatment for rheumatoid arthritis)
」におい
て、本薬のような鎮痛薬は、抗炎症作用は無いが、NSAIDs に忍容性の無い RA 患者に対し
て必要であろうとの記載がある(p32)
。
2)Rheumatoid Arthritis New Frontiers pathogenesis and treatment, edited by GS Firestein et al. (2000) 22)
22 章「NSAIDs and Analgesics(NSAIDs と鎮痛薬)
」において、以下の記載がある(p308)
。
本薬は肝障害患者において肝毒性を生じうるという報告、及び高用量の投与でワルファリ
ンカリウムの抗凝固作用を増強させるという報告があるが、わずかである。試験数は少な
いが実臨床において、リウマチ性疾患患者に対して本薬を NSAIDs と併用投与することで
NSAIDs の投与量を減少させることができるという報告がある。これにより、全体の鎮痛効
果を減少させることなく、NSAIDs の上部消化管障害発生リスクを低減させることができる。
3)Inflammation and Rheumatic Diseases. The molecular basis of novel therapies. Stefan Laufer,
Steffen Gay, Kay Brune (2003) 23)
第 3 章「Drug Therapy Today」において、以下の記載がある(p80)
。本薬の推奨される最大
用量は 2~4g/日であり、この用量であれば副作用はほとんどない。適正用量でも長期間投
与した場合まれに腎不全を生じることがある。発赤、重症過敏症を生じることは非常にま
れである。しかしながら、本薬の適正治療用量域は狭く、4~7g/日以上の高用量では重度の
肝障害を生じうる。腎障害患者では減量すべきであり、肝障害患者、慢性アルコール依存
症患者には投与すべきでない。本薬は血小板凝集には関与しないが、ワルファリンカリウ
ムと相互作用し、出血時間を延長させる可能性がある。また、第 5 章「Clinical Indications
for Drug Therapy」において、高齢の RA 患者及び消化管潰瘍の履歴を有する RA 患者には、
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割合 23%、罹病期間(平均値±標準偏差)8.01±9.6 年)825 人中の 492 人(59.6%)が本薬
を使用しており、そのうち 38.5%が軽度有効、31.8%が中程度有効、5.9%が非常に有効と回
答し、23.9%が有効ではないと回答した。他の NSAIDs と比較した本薬の有効性評価では、
23.0%が同等、
より有効又は非常に有効が 12.4%、
いくらか又は非常に有効性が低いが 64.7%
であった。他の NSAIDs と比較した総合(有効性と副作用)満足度では、21.5%が同等、よ
り満足又は非常に満足が 10.9%、いくらか又は非常に不満足が 67.6%であった。
結論として、安全性と費用が問題でないのであれば、患者の選好から NSAIDs より本薬
を推奨する理由を考えるのは難しいが、安全性と費用が問題であれば、35%の RA 患者が
NSAIDs と同等かより有効であると回答していることから、最初に本薬の使用を推奨する
ことも正しいかもしれないとの記載がある。
(3)教科書等への標準的治療としての記載状況
<海外における教科書等>
1)Atlas of Rheumatology (Third Edition) edited by Gene G. Hunder. (2002)
21)
図 1-113.
「RA の薬物療法(pharmacotherapeutic treatment for rheumatoid arthritis)
」におい
て、本薬のような鎮痛薬は、抗炎症作用は無いが、NSAIDs に忍容性の無い RA 患者に対し
て必要であろうとの記載がある(p32)
。
2)Rheumatoid Arthritis New Frontiers pathogenesis and treatment, edited by GS Firestein et al. (2000) 22)
22 章「NSAIDs and Analgesics(NSAIDs と鎮痛薬)
」において、以下の記載がある(p308)
。
本薬は肝障害患者において肝毒性を生じうるという報告、及び高用量の投与でワルファリ
ンカリウムの抗凝固作用を増強させるという報告があるが、わずかである。試験数は少な
いが実臨床において、リウマチ性疾患患者に対して本薬を NSAIDs と併用投与することで
NSAIDs の投与量を減少させることができるという報告がある。これにより、全体の鎮痛効
果を減少させることなく、NSAIDs の上部消化管障害発生リスクを低減させることができる。
3)Inflammation and Rheumatic Diseases. The molecular basis of novel therapies. Stefan Laufer,
Steffen Gay, Kay Brune (2003) 23)
第 3 章「Drug Therapy Today」において、以下の記載がある(p80)
。本薬の推奨される最大
用量は 2~4g/日であり、この用量であれば副作用はほとんどない。適正用量でも長期間投
与した場合まれに腎不全を生じることがある。発赤、重症過敏症を生じることは非常にま
れである。しかしながら、本薬の適正治療用量域は狭く、4~7g/日以上の高用量では重度の
肝障害を生じうる。腎障害患者では減量すべきであり、肝障害患者、慢性アルコール依存
症患者には投与すべきでない。本薬は血小板凝集には関与しないが、ワルファリンカリウ
ムと相互作用し、出血時間を延長させる可能性がある。また、第 5 章「Clinical Indications
for Drug Therapy」において、高齢の RA 患者及び消化管潰瘍の履歴を有する RA 患者には、
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