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「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」報告書 (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26149.html
出典情報 「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」報告書について(6/9)《厚生労働省》
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事者自身が精神保健医療福祉などに関連する総論的知見を高められる機会の充
実が、地域での実際の支えの充実とともに両輪で必要との意見があった。
また、こうした精神保健医療福祉に関する総論的知見を広く国民の間で共有す
るためには、特に学校教育における普及啓発の充実が重要であるとの意見があっ
た。
○ 学校教育においては、令和4年4月より年次進行で実施される高等学校学習指
導要領において、保健体育科の「現代社会と健康」に関する学習の中で、新たに
「精神疾患の予防と回復」について指導されることとなっている。このような中、
効果的に精神保健に関する普及啓発を行うためには、学校の教職員等に対する普
及啓発や、小・中学校におけるインクルーシブ教育システム構築の推進が重要と
なる。すでに実践されているメンタルヘルス・ファーストエイドの考え方を用い
た取組についても参考とすることが望ましい。
○ こうした観点からは、
・ 上述の心のサポーターの養成に向けた研修について、教職員に対して情報共
有を行う等の取組を関係省庁と連携して検討することが適当である。
・ 特に養護教諭については、
「現在の生徒児童は、肥満・痩身、生活習慣の乱れ、
メンタルへルスの問題等、多様・複雑化する課題を抱えており、養護教諭には
健康診断、保健指導、救急処置などの従来の職務に加えて、専門性を生かしつ
つこれらの課題に対し中心的な役割を果たすことが期待されている」(文部科
学省「現代的健康課題を抱える子供たちへの支援~養護教諭の役割を中心とし
て~」(平成 29 年3月))ことを踏まえ、子供達を支援していくことが重要で
ある。
○ こうした取組を含め、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成
25 年法律第 65 号)に基づき、不当な差別的取扱いや合理的配慮に関し、行政機
関等における職員に対する研修や事業者における研修、地域住民等に対する啓発
活動のより一層の充実を図り、障害を理由とする差別の解消を推進することが重
要である。
(精神障害、精神疾患の理解促進に向けて)
○ 地域で医療・福祉等の必要なサービスを受け、地域の一員として安心して生活
することができる体制の整備を進めるためには、精神障害、精神疾患についての
理解を促進し、スティグマを解消するための取組を充実させることが必要であり、
例えば、当事者、ピアサポーター、家族等と協働し、地域住民との交流の場を設
置する取組を促進することが重要となる。
○ また、精神疾患が身近な疾患となる中、地域の精神科医療機関の役割について
も、理解を深められるようにすることが重要である。
市町村における協議の場は、自立支援協議会を活用していることが多く、精神
科病院協会や医師会等の関係団体、精神科医療機関、保健関係者の参加が少ない
との指摘もある。精神科医療機関の役割について、地域において理解が深められ

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