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「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」報告書 (26 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26149.html
出典情報 「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」報告書について(6/9)《厚生労働省》
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こうした観点から、市町村の長期在院者への支援については、当事者、ピア
サポーターとの協働のもと、長期在院者自身の視点から行われることが望まし
い。そのため、市町村において都道府県等と連携しながら、当事者、ピアサポ
ーターと協働できる体制の構築を進めていくことができるよう、国においても
十分な基盤の整備を検討することが重要である。
○ 地域生活の実現に向けては、利用者と同じ立場に立って相談・助言等を行う
ことが、本人の不安の解消や、自分は一人ではないという安心やエンパワメン
トにつながっていくという観点を踏まえ、令和3年度の障害福祉サービス等報
酬改定において、ピアサポートの専門性について新たに評価が行われている。
○ 国においても、長期在院者支援に積極的な自治体の取組を支援するとともに、
先進的な自治体の取組が全国の市町村で実施できるように共有を図るなど、市
町村のバックアップを進めるべきである。
また、退院促進措置に係る連携先として、地域援助事業者に加え、地域生活
支援事業において障害者相談支援事業を実施する市町村を追加すべきである。
(3) より一層の権利擁護策の充実(視点③)
(具体的な方策)
○ 病院管理者が医療保護入院を行った場合に医療保護入院者に対して書面で行
う告知の内容について、現行の精神保健福祉法では、入院措置を採る旨、退院請
求・処遇改善請求に関すること、入院中の行動制限に関することが定められてい
る。
○ こうした入院措置がどのような理由から行われたのか、患者が医師から説明を
受ける機会を保障するとともに、入院措置を行う精神科病院の管理者について慎
重な判断を促し、患者の権利擁護を図るため、告知を行う事項として、新たに入
院を行う理由を追加すべきである。
都道府県知事等が行う措置入院についても、同様の対応を行うべきである。
○ また、医療保護入院の同意を行う家族等は、退院請求権や処遇改善請求権を有
することから、告知を行うことが求められる旨を明文で規定すべきである。
※ 病院管理者から医療保護入院者に対する書面の告知は、退院・処遇改善請求
や入院中の行動制限に関することが含まれており、入院後直ちに行うことが原
則であるが、他方で、患者がその内容を判断できる状態で行われることが重要
となるため、患者の症状に照らし、その者の医療及び保護を図る上で支障があ
ると認められる間は、入院から4週間に限り告知を延期することが認められて
いる。

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