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資料3-3 メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム (14 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00026.html |
出典情報 | 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第54回 2/15)《厚生労働省》 |
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7.公知申請の妥当性について
(1)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における有効性の総合評価につ
いて
川崎病急性期治療の目標は、炎症を早期に終息させ CAA の発生を抑制することであり、
IVIG 不応で発熱が持続・再燃する場合でも一般に冠動脈拡大が始まる前の第 9 病日までに
炎症を終息させることを目指す 18)。
本薬について、欧米等 6 カ国で要望内容では承認されていないが、国内外の教科書、ガ
イドライン等の記載内容及び国内の使用実態から、国内外のいずれにおいても IVIG に不応
又は不応と予測される川崎病急性期の患者で本薬による治療が標準的に行われていると判
断できる(5.(3)、
(4)及び 6.(2)参照)
。また、国内で実施された無作為化比較試験にお
いて、IVIG 不応予測例に対し IVMP と IVIG を併用した際、IVIG 単独投与時と比較して解
熱した被験者の割合が高く、冠動脈内径 z スコアが 2.5 以上であった被験者の割合が低い
傾向が認められ、IVIG 不応例に対し IVMP を単独投与した際、国内のガイドラインで IVIG
不応例に対して推奨されている治療である IVIG 追加単独投与時と比較して有熱期間が短
く、冠動脈病変を有する被験者の割合に大きな違いは認められなかったことから、本薬が
要望内容の有効性を有することを確認できる(5.(1)参照)
。
以上より、検討会議は、日本人の IVIG 不応又は不応と予測される急性期の川崎病患者に
対して本薬を使用した際の有効性は医学薬学上公知であると判断する。
(2)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における安全性の総合評価につ
いて
開発要請を受けた企業は、以下のように説明している。
1) 国内外の臨床試験で認められた有害事象の発現状況(5.(1)参照)
本薬の安全性に係る記載のある公表論文において、IVMP 投与時に主な有害事象として
低体温、徐脈及び高血圧が認められたが、徐脈及び血圧上昇は本薬の副作用として既に添
付文書に記載されている(5.(1)参照)
。また、低体温については、川崎病急性期治療のガ
イドライン(2020 年改訂版)に本薬の副作用として記載されている。
2) 企業が収集した国内副作用報告の状況
本薬を販売開始した 1980 年から 2022 年 10 月 6 日の期間に収集した国内副作用報告は、
以下のとおりであった。
本薬を川崎病の急性期(IVIG に不応又は不応予測例)に使用した際の副作用は 35 例 77
件であり(2022 年 10 月 6 日時点)
、その内訳は表 1 のとおりであった。転帰は、死亡 2 件
(状態悪化、冠動脈拡張各 1 件)、未回復 1 件(冠動脈瘤 1 件)
、後遺症 2 件(難聴、動脈
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(1)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における有効性の総合評価につ
いて
川崎病急性期治療の目標は、炎症を早期に終息させ CAA の発生を抑制することであり、
IVIG 不応で発熱が持続・再燃する場合でも一般に冠動脈拡大が始まる前の第 9 病日までに
炎症を終息させることを目指す 18)。
本薬について、欧米等 6 カ国で要望内容では承認されていないが、国内外の教科書、ガ
イドライン等の記載内容及び国内の使用実態から、国内外のいずれにおいても IVIG に不応
又は不応と予測される川崎病急性期の患者で本薬による治療が標準的に行われていると判
断できる(5.(3)、
(4)及び 6.(2)参照)
。また、国内で実施された無作為化比較試験にお
いて、IVIG 不応予測例に対し IVMP と IVIG を併用した際、IVIG 単独投与時と比較して解
熱した被験者の割合が高く、冠動脈内径 z スコアが 2.5 以上であった被験者の割合が低い
傾向が認められ、IVIG 不応例に対し IVMP を単独投与した際、国内のガイドラインで IVIG
不応例に対して推奨されている治療である IVIG 追加単独投与時と比較して有熱期間が短
く、冠動脈病変を有する被験者の割合に大きな違いは認められなかったことから、本薬が
要望内容の有効性を有することを確認できる(5.(1)参照)
。
以上より、検討会議は、日本人の IVIG 不応又は不応と予測される急性期の川崎病患者に
対して本薬を使用した際の有効性は医学薬学上公知であると判断する。
(2)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における安全性の総合評価につ
いて
開発要請を受けた企業は、以下のように説明している。
1) 国内外の臨床試験で認められた有害事象の発現状況(5.(1)参照)
本薬の安全性に係る記載のある公表論文において、IVMP 投与時に主な有害事象として
低体温、徐脈及び高血圧が認められたが、徐脈及び血圧上昇は本薬の副作用として既に添
付文書に記載されている(5.(1)参照)
。また、低体温については、川崎病急性期治療のガ
イドライン(2020 年改訂版)に本薬の副作用として記載されている。
2) 企業が収集した国内副作用報告の状況
本薬を販売開始した 1980 年から 2022 年 10 月 6 日の期間に収集した国内副作用報告は、
以下のとおりであった。
本薬を川崎病の急性期(IVIG に不応又は不応予測例)に使用した際の副作用は 35 例 77
件であり(2022 年 10 月 6 日時点)
、その内訳は表 1 のとおりであった。転帰は、死亡 2 件
(状態悪化、冠動脈拡張各 1 件)、未回復 1 件(冠動脈瘤 1 件)
、後遺症 2 件(難聴、動脈
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