-
2012年09月07日(金)
[医療費] 赤字国債発行法未成立で財源不足、医療・介護等は抑制対象外に
-
野田内閣は9月7日の閣議で、「9月以降の一般会計予算の執行」方針を決定した。
平成24年度の特例公債発行などを定める法案について、成立の見通しが立っていない。特例公債とは、いわゆる「赤字国債」のことであり、国の収入の相当部分を占める。この発行が認められないことになれば、国の収入が大きく不足するため、さまざまな施策の執行ができなくなる。
今般、野田内閣は、特例公債(赤字国債)を財源とする施策について・・・
-
2012年09月07日(金)
[高齢者] 新高齢社会対策大綱、介護職員数を37年度には最大249万人に
-
政府は9月7日の閣議で、「高齢社会対策大綱」を決定した。
「高齢社会対策大綱」は、高齢社会対策基本法に基づく政府の中長期的な基本指針である。
今般の新大綱は、(1)目的及び基本的考え方(2)分野別の基本的施策(3)推進体制等―の3章構成。
(1)では、超高齢社会を迎え「人生90年時代」を前提とした仕組みに転換を図るとし、(i)「高齢者」の捉え方の意識改革(ii)老後の安心を確保するための社会保障制度の確立・・・
-
2012年09月07日(金)
[社会保障] 高齢者医療改革論議する国民会議、25年8月21日までに結論
-
野田内閣は9月7日の閣議で、社会保障制度改革国民会議令(政令)を決定した。
社会保障制度改革推進法では、高齢者医療制度のあり方などを「社会保障制度改革国民会議」で議論し、結論を得ることと定めている(p2参照)。
本政令では、この「国民会議」の組織等の細目は内閣総理大臣が定めること、設置期限を平成25年8月21日までとすることなどが定められている(p1参照)。高齢者医療制度改革の結論は、来年(25年・・・
-
2012年08月31日(金)
[25年度予算] 中期財政フレームを改訂、基礎的財政収支対象軽費は71兆円に
-
政府は8月31日の閣議で、中期財政フレーム(平成25年度~平成27年度)を決定した。
中期財政フレームとは、複数年度を視野に入れて予算編成を行うための仕組み。国家予算は単年度の財政支出を規定するものだが、将来の展望をもち、かつ政策の継続性を担保した予算編成を行うために、この仕組みが平成23年度予算編成から導入されている。
中期財政フレームは、毎年度の予算編成に向けて修正・改訂が重ねられる。今回は、25年・・・
-
2012年08月29日(水)
[社会保障] 日本再生戦略に対し、皆保険堅持・給付範囲維持を要望 日医
-
日本医師会は8月29日の定例記者会見で、『日本再生戦略』についての見解を発表した。
日本再生戦略は、新成長戦略(平成22年6月閣議決定)に社会保障・税一体改革や震災からの復興を盛込んだ「我が国の今後の運営方針」で、24年7月31日に閣議決定された。
日医は、ライフ成長戦略や震災からの復興に積極的に貢献・協力していくことをまず確認(p1参照)。
ただし、「戦略の中には大きな問題点もある」とし、日医の考え・・・
-
2012年08月24日(金)
[25年度予算] 中期財政フレーム改訂の骨子、26・27年度に社会保障充実施策
-
政府の国家戦略室は8月24日に、国家戦略会議を開催した。この日は、中期財政フレーム(平成25~27年度が対象)などについて議論を行った。
中期財政フレームとは、22年6月に閣議決定された財政運営戦略(p15~p26参照)に盛り込まれた概念で、複数年度を視野に入れて毎年度の予算編成を行うための仕組みである。
この日の会合では、古川国家戦略担当相から中期財政フレーム改訂の骨子(案)が提示された。そこでは、「社会・・・
-
2012年08月17日(金)
[25年度予算] 年金・医療等に係る高齢化等の自然増分として8400億円認める
-
政府は8月17日の閣議で、平成25年度予算の概算要求組替え基準を決定した。
25年度予算においては、東日本大震災や原発事故からの復興、デフレ脱却・日本経済の再生という課題に取組むため、「引続き大胆な予算の組替えを行う必要がある」とし、次の4つの基本方針を打出している(p2~p3参照)。
(1)財政健全化目標を達成するため、中期財政フレームに定められた「歳出の大枠71兆円」を守る
(2)「日本再生戦略」を踏まえ・・・
-
2012年08月10日(金)
[国保] 税と社会保障の一体改革で低所得世帯の市町村保険料軽減措置を拡充
-
政府は8月10日に、「国民健康保険の保険料に関する質問」に対する答弁書を公表した。
市町村国保の、各所得階級ごとの所得に対する保険料負担割合を計算してみると、非正規雇用の若者が多く存在する、所得30万円から300万円未満の階級では、保険料負担が10%を超えている。一方、所得1000万円を超える高所得階級では、その負担割合は4%程度にすぎない。つまり、市町村国保の保険料負担は極めて逆進性の高いものとなっている&l・・・
-
2012年08月03日(金)
[医療提供体制] 国際医療交流推進するも、医療ツーリズムの定義明確化せず
- 政府は8月3日に、「医療ツーリズムに関する質問」に対する答弁書を公表した。海外の富裕層を対象に、日本国内での高水準の医療の提供を目的とした長期滞在型旅行者を受入れるのに適した病院を認証する医療ツーリズムの導入が政府によって行われようとしている。日本政策投資銀行の試算によると、2020年時点で日本への医療ツーリズムの潜在需要は年間43万人、市場規模は5500億円と見込まれている。しかし日本では高い医療水準にも・・・
-
2012年07月27日(金)
[高齢者] 新たな「高齢社会対策大綱」の骨子案、パブコメ募集開始
-
内閣府は7月27日に、新しい「高齢社会対策大綱」の骨子案についての意見募集を開始した。
現在、政府では「高齢社会対策基本法」第6条に基づき、「高齢社会対策大綱」(平成13年12月閣議決定)の改定作業を進めている。この度、「高齢社会対策の基本的在り方等に関する検討会」における有識者の意見等を踏まえ、新大綱の骨子案が作成されたもの(p1参照)。
新大綱案は、(1)目的及び基本的考え方(2)分野別の基本的施・・・
-
2012年07月25日(水)
[規制改革] 三重県と徳島県で、ライフイノベーション総合特区の指定
-
- 総合特別区域の第二次指定申請の結果について(7/25)《内閣官房》
- 発信元:内閣官房 地域活性化統合事務局 カテゴリ: 医療制度改革
総合特区は、新成長戦略(平成22年6月閣議決定)において、地域の責任ある戦略、民間の知恵と資金、国の施策の「選択と集中」の観点を最大限活かすために創設されたもの。「国際戦略総合特区」と「地域活性化総合特区」の2パターンの「総合特区」により、拠点形成による国際競争力等の向上、地域資源を最大限活用した地域力の向上を図ることが目的だ・・・
-
2012年07月24日(火)
[後期高齢者] 社会保障改革推進法成立したとき、後期高齢者医療の扱いは
-
政府は7月24日に、後期高齢者医療制度の取り扱いに関する答弁書を公表した。
後期高齢者医療制度は、75歳以上の高齢者を対象にした、財源構成を(1)公費5割(2)若人からの支援金4割(3)高齢者自身の保険料1割―とする新たな公的医療保障制度である。
それまで高齢者が主に加入していた老人保健制度について「医療費を適正化する仕組みがなく、若人の負担が重くなりすぎる」という制度的欠陥が顕在化し、さまざまな議論を経・・・
-
2012年07月20日(金)
[25年度予算] 国債費除く政策的経費は71兆円以下に 安住財務相
-
安住財務大臣は7月20日の閣議後会見で、平成25年(2013年)度予算概算要求に関してコメントしている。
まず、各省庁が概算要求を作成するにあたっての拠り所となる「概算要求基準」については、「8月末の概算要求から逆算して『8月の早い時期』に示す」旨を述べている(p1参照)。
また、予算規模について「(国債費を除く政策的経費)71兆円のところを変えるとか、そういう話には多分ならない」とコメントし、71兆円の・・・
-
2012年07月17日(火)
[がん対策] がんの痛み、医療格差などを解決する方策を協議会で検討
-
- がん対策推進協議会(第34回 7/17)《厚生労働省》
- 発信元:厚生労働省 健康局 がん対策・健康増進課 カテゴリ: 医療提供体制
「協議会で今後議論すべき」内容については、委員から意見が出されている(p118~p120参照)。
門田会長(がん研有明病院院長)は「これま・・・
-
2012年07月10日(火)
[規制改革] 医療機器の審査手順合理化など、規制・制度改革方針を閣議決定
-
野田内閣は7月10日の閣議で、「規制・制度改革に係る方針」を決定した。
今後は、所管官庁で規制見直し等を進めることになるが、四半期ごとに進捗状況が内閣府によって公開される。
医療関連では、(1)薬事法に、医療機器の特性を踏まえた条項を、医薬品とは別に設ける(24年度に検討し、結論を得る)(p2参照)(2)高度管理医療機器のうち、後発医療機器などの審査について、民間の登録認証機関を活用する(24年度に・・・
-
2012年07月06日(金)
[がん対策] 依然低いがん検診受診率、正しい知識等を普及して組織的支援を
-
- 第90回 市町村職員を対象とするセミナー「新しいがん対策推進基本計画について」(7/6)《厚生労働省》
- 発信元:厚生労働省 政策統括官付 社会保障担当参事官室 カテゴリ: 医療提供体制
6月8日に、新たな「がん対策推進基本計画」が閣議決定された。政府は、この計画に沿って、平成28年度までの具体的ながん対策を進めていく。新たな計画では、(1)放射線療法や化学療法、手術療法を専門的に行う医療従事者の育成(2)早期からの緩和ケアの推進(3)がん登録の推進(4)働く世代や小児へのがん対策の・・・
-
2012年06月26日(火)
[勲章受章] 経済社会情勢の変化に留意しつつ、勲章制度の適切な運用を
-
政府は6月26日に、医療関係職種等の勲章受章に関する質問に対する答弁書を公表した。
春秋叙勲は、各界において長年にわたり社会に対する功績のある者を称えることを目的として、毎年春と秋に勲章受章者を発表している。
ところで、各医療関係職種等については、薬局および医療機関の薬剤師の業務は「医薬分業」の急速な進展により、近年大きく変化しており、薬局の業務は「販売業務から調剤業務」に、病院では「調剤業務か・・・
-
2012年06月19日(火)
[がん対策] 新たながん対策推進基本計画を具体化する検討会議の状況等確認
-
- がん対策推進基本計画に関する都道府県説明会(6/19)《厚生労働省》
- 発信元:厚生労働省 健康局 がん対策・健康増進課 カテゴリ: 医療提供体制
厚労省からは、(1)がん対策推進基本計画(p2~p42参照)(2)がん対策関連の厚労省会議・検討会の進捗状況―が提示された。
(2)の「がん対策関連の厚労省会議・検討会・・・
-
2012年06月15日(金)
[白書] 平成22年の高齢化率は23.3%、50年後には39.9%へ 高齢社会白書
-
政府は6月15日の閣議で、平成23年度「高齢化の状況及び高齢社会対策の実施状況」・平成24年度「高齢社会対策」(平成24年版高齢社会白書)を決定した。
平成23年度の高齢化の状況を見ると、23年10月1日現在の我が国の総人口は1億2780万人で、65歳以上の人口は過去最高の2975万人となり、高齢化率は23.3%となった。前年(22年)の65歳以上人口は2925万人、高齢化率は23.0%であり、高齢化が進展している状況が伺える・・・
-
2012年06月08日(金)
[医薬品] 行政監視する第三者組織の設置については、慎重な検討が必要
-
政府は6月8日に、医薬品行政監視・評価第三者組織の設置に関する質問に対する答弁書を公表した。
「薬害再発防止のために活動する独立性・専門性・機動性を備えた第三者組織」(平成22年4月、薬害肝炎検証委員会・最終提言)を設置するためには、政府が「薬害を防ぐために医薬品行政を監視する第三者組織を創設する法案」(以下「設置法案」)を提出した上で、国会審議を行うことが必要との指摘がある。しかし平成24年5月22日・・・
-
2012年06月08日(金)
[がん医療] 小児がん対策など充実させた、新たな「がん対策計画」閣議決定
-
- がん対策推進基本計画(6/8)《厚生労働省》
- 発信元:厚生労働省 健康局 がん対策・健康増進課 カテゴリ: 医療提供体制
計画では、重点課題として、これまでと同様に(1)放射線療法、化学療法、手術療法のさらなる充実と、これらを専門的に行う医療従事者の育成(p7参照)(2)がんと診断された時からの緩和ケアの推進(p8参照)(3)がん登録の推進(p8~p9参照)―を掲げたうえ・・・
-
2012年06月04日(月)
[社会保障] マイナンバー導入によって、年間1兆1500億円のコスト削減可能
-
日本生産性本部の「わたしたち生活者のための『共通番号』推進協議会(p3参照)」は6月4日に、「共通番号」導入がもたらす経済効果試算結果を公表した。
マイナンバー(共通番号)法案は、2月14日に閣議決定され、国会に上程された。社会保険料と租税の賦課徴収を一体的に行うことを目的としたもので、給付と負担の公平性・明確性の確保、国民の利便性向上、行政の効率化・スリム化などが期待できる。
しかし、法案は国・・・
-
2012年04月25日(水)
[社会保障] 社会保障・税一体改革の状況を整理、給付付き税額控除等を検討
-
- 社会保障審議会(第24回 4/25)《厚生労働省》
- 発信元:厚生労働省 政策統括官付 社会保障担当参事官室 カテゴリ: 医療制度改革
まず(1)の一体改革については、2月17日に大綱が閣議決定されたことが報告された(p3~p64参照)。
また、この大綱を踏まえて、消費増税を含めた税制改正法案などが国会に提出されているが、すでに顕在化している課題・・・
-
2012年04月25日(水)
[緩和ケア] 早期からの緩和ケアめざし、緩和ケア外来等の職種配置など検討
-
- 緩和ケア推進検討会(第1回 4/25)《厚生労働省》
- 発信元:厚生労働省 健康局 がん対策・健康増進課 カテゴリ: 医療提供体制
わが国では、「緩和ケア」というと末期がん患者をイメージしがちだが、欧米では早期から医療用麻薬等を用いた患者の苦痛除去が一般的に行われている。
こうした状況に鑑み、近く閣議決定が見込まれる「次期がん対策推進基本計画」では、早期からの緩和ケアがポイントの1つとなる。これを費用面からサポートするために、平成24年度診療報酬改定においても早期・・・
-
2012年04月16日(月)
[社会保障] 高齢者医療の仕組みを見直し、持続的な制度構築を 健保連
-
健康保険組合連合会は4月16日に、「社会保障・税一体改革における健保連の医療保険制度改革に関する考え方」を発表した。
一体改革については、2月17日に大綱が閣議決定され、3月30日には消費増税等を内容とする税制改正法案などが国会に提出されている。それによると、消費税は2014年4月に8%へ、2015年10月に10%へ引上げられる予定であり、その一部が医療支出に充てられることとなる。
こうした中、健保連では、消費増税・・・
ダウンロードしたPDFファイルを閲覧・印刷するには、Adobe Reader(またはAdobe Acrobat Reader)がインストールされている必要があります。
まだインストールされていない場合は、こちらより、Adobe Readerを予め、ダウンロード、インストールしておいてください。
まだインストールされていない場合は、こちらより、Adobe Readerを予め、ダウンロード、インストールしておいてください。