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別紙3及び会議後指摘事項に対する回答 (23 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24171.html
出典情報 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第130回 3/10)《厚生労働省》
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様式第5号

先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:反復経頭蓋磁気刺激による治療抵抗性うつ病の維持療法
適応症:薬物療法に反応しない治療抵抗性うつ病を対象とし、反復経頭蓋磁気刺激の急性期療法
により反応あるいは寛解した患者
内容:
(先進性)
治療抵抗性うつ病に対して、反復経頭蓋磁気刺激による急性期療法が保険診療として導入され
ている。一方、治療抵抗性うつ病は再燃・再発しやすい。このようなうつ病の再燃・再発を抑制
する/うつ症状の増悪を抑制することを目的とした維持療法への医療ニーズは大きい。反復経頭
蓋磁気刺激は、既存の薬物療法とは作用機序が異なるため、薬物療法に反応しない患者に対して
も、その有効性が期待できる。
(概要)
反復経頭蓋磁気刺激は、左前頭前野に連続した高頻度刺激を行うことで、背外側前頭前野、前
部帯状回などの領域の機能を是正し、うつ症状を改善させる。わが国でも、2017 年 9 月に承認、
2019 年 6 月から保険診療となった。薬物療法に反応しない中等症以上の成人うつ病患者に対し
て、反復経頭蓋磁気刺激による急性期療法が行われる。一方、治療抵抗性うつ病は再燃・再発し
やすいことが知られているが、現時点では、保険収載されている治療抵抗性うつ病の維持療法は
ない。本先進医療では、急性期の反復経頭蓋磁気刺激療法に引き続き、反応あるいは寛解した患
者に対して、維持療法として、週 1 回(前半 6 か月間)または隔週 1 回(後半 6 か月間)の反復
経頭蓋磁気刺激療法を継続する。試験デザインは、多施設共同、前向き、縦断研究とし、うつ病
の再燃・再発の抑制/うつ症状の増悪の抑制をアウトカムとする。対照は、急性期の反復経頭蓋磁
気刺激療法により、反応あるいは寛解した患者のうち、維持療法を受けない患者である。維持期
3 ヵ月、6 ヵ月、9 ヵ月、12 ヵ月を評価時期とし、主要評価項目は、維持期 12 ヵ月の再燃・再発
率である。
(効果)
反復経頭蓋磁気刺激療法後の治療反応性に関する最新のメタ解析(Senova et al., 2019)では、
維持療法あり群の 3 か月後、6 か月後の反応率(95%CI)は、それぞれ 76.2%(63-85.8%)61.1%
(49.8-71.3%)であり、維持療法なし群の 3 か月、6 か月の反応率は、それぞれ 56.1%(43.667.8%)、38.5%(21.9-58.3%)であった。3 か月および 6 か月の維持療法の効果量(95%CI)は、
それぞれ 0.91(0.088-1.74)、0.96(0.12-1.79)であり、維持療法が有効であることが示された。
鬼頭らは、反復経頭蓋磁気刺激療法による維持療法の有効性を予備的に評価するために、6 週間
の急性期療法により寛解に至った患者に対して、12 か月間の維持療法を導入し、再燃・再発の有
無を調べた。維持療法では、前半 6 か月間は 1 週間に 1 回、後半 6 か月間は 2 週間に 1 回の反
復経頭蓋磁気刺激療法を行った。維持療法を導入した 2 名の患者は、引き続く 12 か月間、再燃・
再発は認めず、寛解を維持した。
(先進医療にかかる費用)
先進医療にかかる費用は 1,175,000 円である。うち、実施施設負担は 495,000 円、患者負担額
は 680,000 円である(計 40 回)。

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