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別紙3及び会議後指摘事項に対する回答 (33 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24171.html
出典情報 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第130回 3/10)《厚生労働省》
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【別添5】
「反復経頭蓋磁気刺激による治療抵抗性うつ病の維持療法」の予定の
試験期間及び症例数(申請書類より抜粋)
7-2.予定の試験期間及び症例数
予定試験期間
研究開始日:jRCT 公表日から 4 年間
研究の工程と期間(予定)
研究開始日(データベース登録、情報公表日):2022 年 4 月 1 日
研究対象者登録期間:2022 年 4 月 1 日~2024 年 9 月 30 日(2 年 6 か月間)
維持療法期間:2022 年 4 月 1 日~2025 年 9 月 30 日(3 年 6 か月間)
データ解析期間:2025 年 10 月 1 日~2026 年 3 月 31 日
予定症例数
計 300 名(維持 rTMS 療法あり群 150 名、維持 rTMS 療法なし群 150 名)
なお、どちらかの群の登録数が、登録期間終了前に 150 名に達した場合は、他方の群が 120
名以上となるまで、登録期間終了時期を上限に両群の登録を継続する。
設定根拠
rTMS 療法の長期効果に関する最新のメタ解析(Senova et al., 2019)では、維持 rTMS
療法あり群の 3 か月後、6 か月後の反応率(95%信頼区間)は、それぞれ 76.2%(63-85.8)
61.1%(49.8-71.3)であり、維持 rTMS 療法なし群の 3 か月、6 か月の反応率は、それぞれ
56.1%(43.6-67.8)、38.5%(21.9-58.3)であった。3,6 か月の反応率にワイブル分布を当
てはめると 12 か月の反応率は維持 rTMS 療法あり群 40.9%と維持 rTMS 療法なし群 20.7%、
その差は 20%と予測される。
本試験の主要評価項目である再燃・再発率については、Wang ら(2017)の薬物療法奏効
患者を対象とした維持療法の無作為化比較試験で、薬物療法のみ群で 44.4%、rTMS 維持療
法群で 24.2%、群間差 20.2%との報告がある。また、Philip ら(2016)の抗うつ薬非併用患
者を対象としたパイロット無作為化比較試験では維持療法群 9 人/23 人(39.1%)、対照群 9
人/26 人(35%)が悪化に伴う rTMS 再導入なく 53 週経過したと報告されている。以上より
rTMS を行わない場合の再燃・再発率は 45~60%、rTMS 維持療法の上乗せ効果を 20%と見積
もると、有意水準両側 5%、検出力 90%のカイ自乗検定を行う場合、必要研究対象者数は最
大 130 人となる(下表)
。有効性評価が全く得られずに脱落する対象者の割合を 15%と見込
むと、必要対象者数は各群 150 名となる。なお本研究は無作為化を行わず、背景因子を調
整した解析を行うための情報量が必要になることから、検出力は 90%と高めに設定した。
さらに、維持 rTMS 療法群における稀な有害事象の検出の観点からは、rule of three(発
生確率 p の事象が 1 人以上に起こる確率が 95%以上になる人数≧3/p)に基づくと、120 人
では発生確率 2.5%の事象が 1 人以上、対象者数 150 人では発生確率 2%の事象が 1 人以上観
察されると予想される。
以上より、有効性の比較および安全性情報の収集の観点から、目標研究対象者数は各群
150 名、合計 300 名とした。登録数が維持 rTMS 療法あり群となし群で均等でない場合は、
少ない方が 120 名(検出力 85%)を目標とする。

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