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○外来(その3)について 総-3 (36 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00222.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第563回 11/10)《厚生労働省》
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全世代型社会保障構築会議 報告書(令和4年12月16日) 抜粋
Ⅲ 各分野における改革の方向性 3. 医療・介護制度の改革 (2)取り組むべき課題 ②医療提供体制
◆ かかりつけ医機能が発揮される制度整備
今後の高齢者人口の更なる増加と人口減少を見据え、かかりつけ医機能が発揮される制度整備は不可欠であり、その早急な実現に向けて、以下
に整理した基本的な考え方のもとで、必要な措置を講ずるべきである。その際には、国民・患者から見て、一人ひとりが受ける医療サービスの質の
向上につながるものとする必要がある。
また、かかりつけ医機能が発揮される制度整備を進めるにあたっては、医療従事者、特に医師の育成やキャリアパスの在り方について、大規模病
院の果たす役割も含めて検討すべきである。さらに、必要なときに迅速に必要な医療を受けられるフリーアクセスの考え方のもとで、地域包括ケア
の中で、地域のそれぞれの医療機関が地域の実情に応じて、その機能や専門性に応じて連携しつつ、かかりつけ医機能を発揮するよう促すべきで
ある。
✓ かかりつけ医機能の定義については、現行の医療法施行規則に規定されている「身近な地域における日常的な医療の提供や健康管理に関す
る相談等を行う機能」をベースに検討すべきである。
✓ こうした機能の一つとして、日常的に高い頻度で発生する疾患・症状について幅広く対応し、オンライン資格確認 も活用して患者の情報を一元
的に把握し、日常的な医学管理や健康管理の相談を総合的・継続的に行うことが考えられる。そのほか、例えば、休日・夜間の対応、他の医療
機関への紹介・逆紹介、在宅医療、介護施設との連携などが考えられる。
✓ このため、医療機関が担うかかりつけ医機能の内容の強化・向上を図ることが重要と考えられる。また、これらの機能について、複数の医療機
関が緊密に連携して実施することや、その際、地域医療連携推進法人の活用も考えられる。
✓ かかりつけ医機能の活用については、医療機関、患者それぞれの手挙げ方式、すなわち、患者がかかりつけ医機能を担う医療機関を選択で
きる方式とすることが考えられる。そのため、医療機能情報提供制度を拡充することで、医療機関は自らのかかりつけ医機能に関する情報につ
いて住民に分かりやすく提供するとともに、医療機関が自ら有するかかりつけ医機能を都道府県に報告する制度を創設することで、都道府県が
上記の機能の充足状況を把握できるようにすることが考えられる。また、医師により継続的な管理が必要と判断される患者に対して、医療機関
がかかりつけ医機能として提供する医療の内容を書面交付などにより説明することが重要である。
✓ 特に高齢者については、幅広い診療・相談に加え、在宅医療、介護との連携に対するニーズが高いことを踏まえ、これらのかかりつけ医機能を
あわせもつ医療機関を都道府県が確認・公表できるようにすることが重要である。同時に、かかりつけ医機能を持つ医療機関を患者が的確に
認識できるような仕組みを整備すべきである。
✓ 地域全体で必要な医療が必要なときに提供できる体制が構築できるよう、都道府県が把握した情報に基づいて、地域の関係者が、その地域の
かかりつけ医機能に対する改善点を協議する仕組みを導入すべきである。
これらの枠組みが導入された後、国民一人ひとりのニーズを満たすかかりつけ医機能が実現するまでには、各医療機関、各地域の取組が必要で
あり、今回の制度整備はそれに向けた第一歩と捉えるべきである。

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