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令和5年度厚生労働省補助金事業「看護業務効率化先進事例収集・周知事業」 報告書 (11 ページ)

公開元URL https://www.nurse.or.jp/nursing/assets/work-efficiency-report2024.pdf
出典情報 令和5年度厚生労働省補助金事業「看護業務効率化先進事例収集・周知事業」 報告書(4/2)《日本看護協会》
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2.看護業務の効率化試行支援事業
先進的取り組みの周知普及策の 1 つとして、過年度の「看護業務の効率化 先進事例アワード」
で表彰された取り組みと同様の取り組みを行う施設等を受賞施設の担当者らが支援する「看護業務
の効率化試行支援事業」を実施した。
1) 実施期間:2023 年 4 月 1 日~2024 年 1 月 31 日
2) 実施施設:医療法人 札幌麻生脳神経外科病院(2022 年度より継続)
3) 試行した取り組み
看護記録に要する時間削減の効率化への取り組み―記録内容の標準化とリアルタイム記録
(2019 年度優秀賞受賞 県立広島病院)
4) 実施内容
・看護記録に要する時間が長く、時間外労働の原因となっており、個々の看護職員の記録量や
質の差異が大きかったため、看護記録の見直しを検討した。
・全ての看護記録を見直すのは試行期間の都合上難しいため、転倒転落看護計画および患者メ
モ機能に絞って運用を見直した。看護記録方法を変更した後はトライアル期間を設け、本格
的に導入した。
・試行支援施設とは異なる電子カルテシステムであり看護記録のセット展開機能がなかったが、
経過一覧表内の看護介入チェック項目を活用するなど代用できる機能を探し工夫した。
5) 支援内容
(1)日本看護協会からの支援
・先進的取り組みの試行実施にかかる費用の一部負担(上限 50 万円)
(2)試行支援施設からの支援
・メール・電話等による相談・助言・指導
・施設見学
<主なアドバイス>
・看護記録の見直しについて、全病棟で統一して行うものと病棟の特性によって病棟ごと
に異なるものを区別して行う。
・主任級の看護師が中心となって取り組んだという実感も大切である。
・転倒転落看護計画の運用に関して、他職種からの評価も参考にしてはどうか。
6)支援による成果
客観的な数値による改善は見られなかったが、看護職員へのヒアリング調査にて、新しい
運用方法に慣れるために時間がかかるという意見があった一方で、患者メモの記録方法を統
一したことで転棟の際の転記作業が不要となり、作業量が減ったとの意見があった。今後も
変更後の看護記録の運用が軌道に乗るまで主任会が中心となって 現場のサポートを継続する。

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