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令和5年度厚生労働省補助金事業「看護業務効率化先進事例収集・周知事業」 報告書 (13 ページ)

公開元URL https://www.nurse.or.jp/nursing/assets/work-efficiency-report2024.pdf
出典情報 令和5年度厚生労働省補助金事業「看護業務効率化先進事例収集・周知事業」 報告書(4/2)《日本看護協会》
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(2)福岡県看護協会
事業名称

看護業務の効率化に資する改善事例報告会

目的・背景

看護職が働き続けられる環境づくりのために、県内医療機関で取り組まれている改
善事例を把握し、報告会を開催することにより、他施設における看護業務効率化や働
き方改革推進の契機とし、看護の質の向上や課題解決につなげることを目的とする。

事業内容

・福岡県看護協会の社会経済福祉委員会事業として、2023 年 5 月~6 月末まで県内
の医療機関 360 施設を対象に、自施設で取り組んでいる看護業務改善事例の実態
把握調査を実施した。122 施設から回答があり、73 施設から 90 事例を収集した。
・収集した事例について、日本看護協会の「看護業務の効率化先進事例アワード」に
おける評価指標を用いて 4 事例を選考した上、委員会が該当施設に取り組み内容
の詳細をヒアリングした。10 月のヒアリング実施にあたり、聴取内容の統一や働
き方改革に関する法的な知識習得のため、事前に県医療勤務環境改善支援センタ
ーの社会保険労務士の講義を受けた。
・2024 年 1 月 28 日に 4 施設の事例報告を含む「看護業務の改善事例報告会」を実施
した。参加者募集にあたっては、11 月より案内チラシを県内の施設へ郵送すると
ともに、県看護協会ホームページ等でも告知し、231 名の申込があった。当日参加
者は 210 名で、参加者アンケートでは(回収率:49.5%)、満足度について「とて
も満足できた」38.8%、
「満足できた」59.2%であった。また、自施設の業務改善
の参考になったかという問いは、「参考になった」64.1%、「まあまあ参考になっ
た」35.0%であった。

成果・課題

・報告会は、定員 100 名を予定していたところ、231 名の申し込みがあり、関心の高
さがうかがえた。当日のアンケート結果からは、自施設の業務改善の参考になった
という意見が多く、
「もっと多くの施設の取り組みを聞き、意見交換をしたい」と
いった声もあった。さらに、取り組みの様子を見学したいと報告者にアプローチす
る施設もあり、施設間交流の機会にもなった。
・事例の選考にあたり、日本看護協会の看護業務の効率化評価指標を活用したこと
で偏りなく事例を選出することができた。また、取組内容のヒアリングを行う際
に、働き方改革に関する法的な知識不足が懸念されたが、社会保険労務士による講
義を実施し、事前にヒアリングや選考のポイントを整理することができた。

3) 総括
静岡県、福岡県いずれの看護協会とも、本会が提供する看護業務の効率化評価指標(資料 1
参照)を活用し、県内の看護業務効率化に資する取り組み事例を収集・選定し、表彰や発表の
場を設けることで看護業務の効率化や業務改善の推進を図った。本会が実施している「看護業
務の効率化先進事例アワード 2023」では、静岡県 1 事例、福岡県 5 事例の応募であったのに対
し、
「静岡県版看護業務効率化アワード 2023」では 11 事例、福岡県看護業務改善事例に関する
実態把握調査では 90 事例を収集できた。2 県協会のように自県内で同様の事業を実施すること
は、事例の応募がしやすい、身近な県内施設同士だからこそ発表の場などを通じた課題認識や
取り組みの共有がしやすいといったことがあり、看護業務効率化の裾野を広げる上で効果的で
あった。

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