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資料5-1 高齢者施設の服薬簡素化提言 (16 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40741.html |
出典情報 | 高齢者医薬品適正使用検討会(第18回 6/21)《厚生労働省》 |
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6. 服薬簡素化の事例集
ここでは、高齢者施設の服薬簡素化フローチャートを利用して、服薬回数の見直しを行った事例を掲載し
ている。入所者/入居者の生活状況や服薬における課題、それらを踏まえた介入のポイントについて記載して
おり、自施設での服薬簡素化に役立てていただきたい。
事例1:薬剤そのものを変更することなく、服薬タイミングを統一した事例
療養環境
グループホーム
問題点
自己管理による服薬忘れ
入居者背景
83歳 男性 要介護 2
アルツハイマー型認知症、高血圧症、脂質異常症、前立腺肥大症
処方
介入前:
用法は朝/夕 2回
アトルバスタチン錠 5mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回夕食後
ランソプラゾール OD 錠 15mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回夕食後
アムロジピン錠 5mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回朝食後
タムスロシン塩酸塩 OD 錠 0.2mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回朝食後
介入後:
用法は昼 1 回
アトルバスタチン錠 5mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回昼食後
ランソプラゾール OD 錠 15mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回昼食後
アムロジピン錠 5mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回昼食後
タムスロシン塩酸塩 OD 錠 0.2mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回昼食後
服薬管理
管理者: 自己管理 ・ 管理方法: 一包化、服薬カレンダー
経過
介入のきっかけ
グループホームに入居中。薬は朝夕 2 回で服薬カレンダーを利用して自己管理していた。朝の薬の飲み忘
れを昼になって気がついたり、夕の薬を飲まずに入眠してしまうなど、飲み忘れが目立ち始めた。服薬確認は
施設職員が行っていたが、朝夕は人員が少なく対応が遅れることがあった。この状況に施設職員は、服薬回
数を減らすことが可能かと、居宅療養管理指導に来た薬局の薬剤師に相談し、服薬のタイミング
を調整することとなった。
介入のポイント
いずれの薬剤も添付文書上は服薬タイミングを変更でき、血中濃度等の薬剤の特性においても、薬学的に
服薬タイミングの調整が可能と考えられた。起床時の収縮期血圧が 120mmHg で日中の血圧は安定して
おり、頻尿も見られないため、用法は 1 日 1 回にまとめることが可能であると判断し、服薬のタイミングは施
設の人員の多い時間帯を考慮し、1 日 1 回昼食後の服用に集約した。
介入後の経過
服薬のタイミングが 1 日 1 回になったことで、服薬アドヒアランスが向上し、服薬忘れがなくなった。施設職
員の多い昼の時間のため、施設職員からの服薬確認の声掛けも遅れることなく対応可能となった。
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ここでは、高齢者施設の服薬簡素化フローチャートを利用して、服薬回数の見直しを行った事例を掲載し
ている。入所者/入居者の生活状況や服薬における課題、それらを踏まえた介入のポイントについて記載して
おり、自施設での服薬簡素化に役立てていただきたい。
事例1:薬剤そのものを変更することなく、服薬タイミングを統一した事例
療養環境
グループホーム
問題点
自己管理による服薬忘れ
入居者背景
83歳 男性 要介護 2
アルツハイマー型認知症、高血圧症、脂質異常症、前立腺肥大症
処方
介入前:
用法は朝/夕 2回
アトルバスタチン錠 5mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回夕食後
ランソプラゾール OD 錠 15mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回夕食後
アムロジピン錠 5mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回朝食後
タムスロシン塩酸塩 OD 錠 0.2mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回朝食後
介入後:
用法は昼 1 回
アトルバスタチン錠 5mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回昼食後
ランソプラゾール OD 錠 15mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回昼食後
アムロジピン錠 5mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回昼食後
タムスロシン塩酸塩 OD 錠 0.2mg
1 回 1 錠(1 日 1 錠) 1 日 1 回昼食後
服薬管理
管理者: 自己管理 ・ 管理方法: 一包化、服薬カレンダー
経過
介入のきっかけ
グループホームに入居中。薬は朝夕 2 回で服薬カレンダーを利用して自己管理していた。朝の薬の飲み忘
れを昼になって気がついたり、夕の薬を飲まずに入眠してしまうなど、飲み忘れが目立ち始めた。服薬確認は
施設職員が行っていたが、朝夕は人員が少なく対応が遅れることがあった。この状況に施設職員は、服薬回
数を減らすことが可能かと、居宅療養管理指導に来た薬局の薬剤師に相談し、服薬のタイミング
を調整することとなった。
介入のポイント
いずれの薬剤も添付文書上は服薬タイミングを変更でき、血中濃度等の薬剤の特性においても、薬学的に
服薬タイミングの調整が可能と考えられた。起床時の収縮期血圧が 120mmHg で日中の血圧は安定して
おり、頻尿も見られないため、用法は 1 日 1 回にまとめることが可能であると判断し、服薬のタイミングは施
設の人員の多い時間帯を考慮し、1 日 1 回昼食後の服用に集約した。
介入後の経過
服薬のタイミングが 1 日 1 回になったことで、服薬アドヒアランスが向上し、服薬忘れがなくなった。施設職
員の多い昼の時間のため、施設職員からの服薬確認の声掛けも遅れることなく対応可能となった。
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