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【資料1ー2】働き方の多様化を踏まえた被用者保険の適用の在り方に関する懇談会 議論の取りまとめ (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41124.html
出典情報 社会保障審議会 医療保険部会(第180回 7/3)《厚生労働省》
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要件を 2022(令和4)年 10 月から従業員 101 人以上の企業、2024(令和6)年 10
月から従業員 51 人以上の企業へと段階的に引き下げていくこととなった。

被用者保険の適用事業所の範囲の変遷
被用者保険が適用される事業所の範囲については、1922(大正 11)年に健康保
険法が制定された際に、制度実施が比較的容易と考えられた工業的事業のうち、
工場法及び鉱業法の適用を受ける事業所を強制適用、これらの法の適用を受けな
い工業業種を任意適用とする形で始まり、産業発展の状況や適用事務の実現可能
性を踏まえつつ、徐々に拡大されてきた。
具体的には、1934(昭和9)年に、物の製造、鉱物採掘、電気、陸上における
貨物・旅客運送の業種であって、常時5人以上を使用する事業所、1941(昭和 16)
年には、貨物・旅客運送の陸上の制限を撤廃し、貨物積卸、焼却・清掃の業種の
事業所、1942(昭和 17)年に、物の販売、金融・保険、保管・賃貸、媒介周旋6、
集金の業種の個人事業所及び業種にかかわらず常時5人以上を使用する法人まで
拡大された。同年、厚生年金保険法の前身となる労働者年金保険法が実施された
が、適用範囲は、常時 10 人以上を使用する物の製造、鉱物採掘、電気、貨物・旅
客運送、貨物積卸、焼却・清掃の業種の事業所に使用される男子の労働者とされ
ており、事業所規模などの部分で健康保険法と差が生じていた。労働者年金保険
法は、1944(昭和 19)年に厚生年金保険法への全部改正が行われ、強制適用範囲
は健康保険法の適用範囲と同様となる形で拡大されることとなった。これ以降、
健康保険法と厚生年金保険法の適用範囲については、同様に拡大が進められ、
1953(昭和 28)年に土木・建設、教育・研究、医療、通信・報道、社会福祉の業
種の個人事業所が追加、1984(昭和 59)年及び 1985(昭和 60)年に、法人につい
ては従業員規模にかかわらず、全ての事業所が強制適用の対象となった。
個人事業所に係る更なる適用範囲の拡大については、保険料徴収等の面から見
て実態把握が困難であることや、小規模で変動が著しい等の技術上の困難性があ
ることなどを理由に、長期にわたり見直しは行われていなかったが、2020(令和
2)年の年金制度改正に際して約 35 年ぶりに検討が行われた。その結果、弁護士
や公認会計士など法律や会計に係る業務を取り扱う士業については、他の業種と
比べても、被用者保険が強制適用となる法人の割合が著しく低いこと、さらに、
他の業種では事業規模が大きくなると大多数が法人化するのに対し、士業は、法
人化に際して個別法に基づく様々な制約があり、法人割合が比較的低いという制
度的要因があることといった固有の事情があることから、適用業種に追加される

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仲介営業、問屋営業等であって、一定の商人のために取引の代理または媒介をなす代理商、証

券業、プレイガイド等の報酬を受けて他人のために人事その他商行為ではない行為の媒介、代
理、取次等を行う周旋業をいう。

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