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【資料1ー6】学会における対応 (36 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24780.html
出典情報 医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議(第6回 3/25)《厚生労働省》
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2021 年 12 月吉日
日本医学会長
門田 守人 殿
一般社団法人日本ペインクリニック学会
総務委員長 金井 昭文
代表理事 飯田 宏樹

安定確保医薬品供給不足が生じた場合の診療の選択肢の提示の検討について
平素は日本ペインクリニック学会に格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
この度のご依頼に対しまして、当学会の対応をご報告させて頂きます。
(1) 配給不安発生時の代替薬・代替療法とその優先順位についての予めの検討
ペインクリニックでの診療対象が主に慢性疼痛であるため、配給が途絶えて問題
になる医薬品は少ないと考えられますが、鎮痛薬としての医療用麻薬(オピオイド
鎮痛薬:分類Ⅰ)、不眠症などに用いるベンゾジアゼピン系薬剤(分類Ⅱ)は急な
中止により退薬徴候を起こすので対策が重要です(表 1)

オピオイド鎮痛薬以外の鎮痛薬(分類Ⅲ)を含め、配給不安発生の段階で、①漸
減または中止できるか、②代替薬に変更するか、③神経ブロックなどの他の鎮痛法
に変更するかの検討をします。①は用量と投与期間に依存して退薬徴候の頻度と重
症度が変わるため、減量ペースに注意するとともに、退薬徴候の内容と出現時の対
策を患者に説明します(表 2)
。②は配給の安定した他の類似薬に変更します。慢
性疼痛に使用可能なオピオイド鎮痛薬は限られ、モルヒネ錠、トラマドール TR
錠、フェンタニルクエン酸塩テープ、ブプレノルフィンテープ、トラマドール錠お
よび配合錠、コデインリン酸塩錠および散剤の配給状況および代替可能かを確認し
ます。オピオイド鎮痛薬の減量かつ他の鎮痛薬(アセトアミノフェン、NSAIDs、
神経障害性疼痛ならプレガバリンなど:分類Ⅲ)の併用も考慮します。③は慢性疼
痛の内容により適応できる治療が多種多様ですので担当医に一任となります。
神経ブロックなどのインターベンショナル治療に必要な医薬品(消毒剤、局所麻
酔薬、抗生剤など:分類Ⅳ)に配給不安が生じた場合には、配給が安定するまで治
療を待機します。
(2) 学会内における安定配給関係についての検討・相談窓口の設定
検討・相談窓口は当学会の総務委員会とする。連絡先と連絡方法を学会ホームペ
ージに記載する。連絡後は速やかに対応できるように準備する。
(3) 学会内での情報提供の周知の方法
学会として対策が決定次第、総務委員会および理事会で情報共有し、詳細を学会
ホームページに明記する。


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