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【資料1ー6】学会における対応 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24780.html
出典情報 医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議(第6回 3/25)《厚生労働省》
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ることが明らかとなり、2019 年に「抗菌薬の安定供給に向けた 4 学会の提言-生命を
守る薬剤を安心して使えるように-」と題した提言書を4学会で取りまとめて当時の厚
生労働大臣宛に提出した。
提言書の内容としては、1)抗菌薬の生産体制の把握・公表、2)国内で製造可能な条
件の整備、3)既存の抗菌薬の薬価の見直し、4)厚生労働大臣のリーダーシップによ
る解決を挙げており、その後、2020 年3月に厚生労働省により「医療用医薬品の安定
確保策に関する関係者会議」が設置された。この会議は設置のきっかけが一部の抗菌薬
であったこともあり,当初は抗菌薬等の医療用医薬品の安定確保策が中心に議論された
が、抗菌薬に限らず、医薬品全体の安定供給に関する問題が浮き彫りとなり、各種の課
題について議論が行われた。その結果、506 成分を安定確保医薬品に選び、A~C のカ
テゴリ分類も行われた。
これらの経過により、抗菌薬を含めた医薬品の安定供給に向けて、一定の道筋は見えて
きているものの、実際には多くの医薬品の出荷停止や出荷調整が行われているのが現状
である。この状況を踏まえて、国および関係省庁にはより一層の努力を行って頂き、問
題解決に向けたさらなる対応を以下に要望する。

1.薬価の再評価
医療費の増大を抑制するために薬価の切り下げが継続して行われているが、すでに現在
の薬価でも採算割れの薬剤があり、製造販売を中止した抗菌薬も少なくない。これによ
り、実際に抗菌薬が入手できず治療を断念したり、適切な選択とは言えない代替薬によ
って治療をせざるを得ないケースも出てきている。抗菌薬は感染症の治療だけでなく、
術後の感染症予防などにも使用されるものであり、この状況が続けば、その診療全体に
与える影響は少なくない。そこで今回、以前に Key drugs として選定した 10 薬剤に加
えて、現在の診療に欠かせない抗菌薬をさらに選定して、計 32 薬剤を新たな Key drugs
として選定した(表1)
。参考までに最初に指定した Key drug の 10 薬剤については、
欠品した場合の推奨される代替薬を列記しているが(表2)
、代替薬も重複している場
合が多く、どれかひとつの薬剤が供給不足になれば連鎖的に影響が広がりやすいと考え
られる。
これらを踏まえて、全ての感染症治療薬の薬価を特別扱いすることを要望するもので
はないが、これら Key drugs については、企業側が一定程度の収益を見込めて販売中止
にしなくてもいい薬価の再評価を希望する。

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