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参考資料2 がん対策推進基本計画(第3期)<平成30年3月> (61 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25869.html
出典情報 がん検診のあり方に関する検討会(第35回 5/25)《厚生労働省》
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(4) がん患者等の就労を含めた社会的な問題(サバイバーシップ支援59)
がん患者には、身体的、精神的な苦痛のみならず、社会的な苦痛があること
から、第2期基本計画では、重点的に取り組むべき課題として、
「働く世代や小
児へのがん対策の充実」を掲げ、働く世代に対して、主に、就労支援に関する
対策に取り組んできた。しかし、依然として、
「がん対策に関する世論調査(内
閣府)(平成 28(2016)年)」において、働く世代のがん患者が働き続けること
を難しくさせている理由として、周囲の理解に関することが挙げられている60。
また、がん患者が、がんと共に生きていくためには、就労支援のみならず、
治療に伴う外見(アピアランス)の変化、生殖機能の喪失及びがん患者の自殺
といった社会的な課題への対策が求められている。

① 就労支援について
地域がん登録全国推計による年齢別がん罹患者数データによれば、平成 24
(2012)年において、がん患者の約3人に1人は、20 歳から 64 歳までの就労可
能年齢でがんに罹患している61。また、平成 14(2002)年において、20 歳から
64 歳までのがんの罹患者数は、約 19 万人であったが、平成 24(2012)年にお
ける 20 歳から 64 歳までの罹患者数は、約 26 万人に増加しており、就労可能年
齢でがんに罹患している者の数は、増加している。
また、がん医療の進歩により、我が国の全がんの5年相対生存率は、56.9%
(平成 12(2000)年~平成 14(2002)年)、58.6%(平成 15(2003)年~平成
17(2005)年)、62.1%(平成 18(2006)年~平成 20(2008)年)と年々上昇
しており、がん患者・経験者が長期生存し、働きながらがん治療を受けられる
可能性が高まっている。
このため、がんになっても自分らしく活き活きと働き、安心して暮らせる社
59

「サバイバーシップ支援」とは、がんになったその後を生きていく上で直面する課題を
乗り越えていくためのサポートのこと。
60
「がんの治療や検査のために2週間に一度程度病院に通う必要がある場合、働き続けること
を難しくさせている最も大きな理由は何だと思うか」という質問に対して「代わりに仕事をする
人がいない、またはいても頼みにくいから」と答えた者の割合が 21.7%(平成 26(2014)年 11
月同調査:22.6%)、「職場が休むことを許してくれるかどうかわからないから」と答えた者の
割合が 21.3%(平成 26(2014)年 11 月同調査:22.2%)となっている。
61

全がん罹患者数 86.5 万人のうち、20 歳から 64 歳の者は 26 万人(地域がん登録全国推計
値(平成 24(2012)年)より)

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